38話
ポケモンやってました(遅れた言い訳)
プラチナ振りだったんですけど面白かったです。
後女主人公かわいい。
ポケ百合もっと流行れ。
無事、研究所跡の3階に到着する一行。
「さっきより強力な敵が出て来る筈だから、油断しないでね。特にみこ」
「何故私だけ念を押す」
「さっき一人だけ捕まってたからでしょ」
ユカが注意を促し、ミコがジト目でユカを睨むとモモが的確にツッコミを入れ、ミコはうっ、と声を詰まらせ何も言わなかった。
少し歩くと、早速の様に敵と出会う。
見た目は、歩く椅子。椅子の脚が、文字通り足となってガシャガシャと音を鳴らして移動を可能とし、椅子の側面からは片側8本の計16本もマジックハンドが生えている。名前は『移動式拷問椅子』比較的まともな名前である。それが4体現れる。
「頭数ではこちらの方が上だけど、楽に勝てるかしら?」
モモがニナとユカの二人に聞く。
「私はここに来るの初めてだから分からない……」
ユカは今回、急に行先が決まった事もあり、事前情報は得ていない。
「んー、勝てるだろうけど、楽かどうかはちょっと……」
ニナは難しそうな顔をする。
「取り敢えず殴ってみるね」
何も考えない事に定評のあるミコが斧を担いで突撃する。
「あっ、説明は最後まで聞いた方が……」
ニナが止めるも既に間に合わない。ミコは迫るマジックハンドを斧で追い払っていた。厳密には叩き折ろうとしているのだが、動きが結構早く当てられていない。
すると、痺れを切らしたのか一体の椅子が全てのマジックハンドを元の長さに戻し、指先をミコに向ける。
【魔術:恍惚の風】
「んひゃぁっ!?」
突然ミコが声を上げ、体をびくりと跳ね上げる。マジックハンドが触れた訳でも無いのにどうしたのかとユカ達が思っているとニナから解説が入る。
「3階からの敵って、魔法使ってくるのよねぇ……。ちなみに今の魔法は風を操って指定対象の耳をくすぐる魔法よ」
ミコが怯んだ隙を突き、マジックハンドがミコを捕え、椅子に座らせる。
「ちょっと……また私か……」
ユカ達は残りの3体と戦闘に入る。誰一人として助けようとしてる者は居ない状況を見てミコは覚悟を決める。そして見計らったようにマジックハンドが動き始める。
「んっ……ふふっ……!これ……くらいっ……!」
まずは二本、脇腹をゆっくり動いく。すると、ミコには見えないが脇の辺りに穴が空く。そこから先端が回転するブラシになってるアームが登場し、ミコの両脇に襲い掛かる。
「んひっ!?ひゃめっははははははははははは!」
アームは脇を正確に捉え、丁度良い刺激を与える距離感をキープしつつ小刻みに動く。
「あっははははははははははは!これきつっ!っははははははは!」
手を緩めない椅子は、次に足元から指先が軽く尖っているアームを登場させる。
【魔術:ハーイービ】
椅子が魔術を発動すると、ミコの靴と靴下が消える。そして間髪入れずにアームが無防備な足の裏に襲い掛かる。
「あひゃぁっ!?くつっ!どこいったぁっははははははははははははは!」
ミコの足の裏を的確にカリカリと刺激を与える。
「ひゃぁっははははははははははははは!たすけっ!っはははははははははは!」
既にかなりくすぐられているミコの目には、絶望を与えるかのようにウネウネと動いているマジックハンド達。それらがお腹、太もも、首筋に襲い掛かり、それぞれ部位に合った方法でくすぐり始める。
「あぁっははははははははははははは!むりっ!きついっ!あっはははははははははははは!」
全身を激しく動かすが、ガッシリと捕らえられている為、身動き一つとれない。
「やぁっはははははははははははははは!あははっ!あっはははははははは!」
HPが勢いよく減って行き、1割を切った所でニナが蒼い炎を纏った鎌で椅子を破壊する。
「ふぅ、やっと片付いた。機械系は硬いのが嫌ねぇ」
やっと解放されたミコはそのまま床に倒れ、10分以上かけて落ち着きを取り戻す。
ミコが復活し、敵を探して彷徨う事少し、見た目は完全にアイアンメイデンの魔物が5体現れる。
「うわぁ……明らかに捕まったらヤバい奴じゃん……」
本日既に二回も捕まってるミコが嫌そうな顔をする。するとアイアンメイデンは見せつけるかのように蓋を開けて中を見せる。中には大量の機械で出来た触手が蠢いており、触手の先端は振動するイボがついていたり、筆になっていたりとバリエーションが豊かである。
「まずは仕込みからっ!」
二回捕まって学んだミコが、種をばら撒く。アヤカと共に一体と戦闘を始める。
「一回捕まってみたいけど……それはまた今度個人でやるか」
ニナが煩悩を抑えつつ二体を請け負う。
「私は早く終わらせないとなぁ」
ユカが姿勢を低く刀を構え短期決戦を狙う。
「問題が私よねぇ……」
モモが自分に向かってくるアイアンメイデンを嫌そうに見つめる。聖術師は基本サポートメインなので戦闘系の能力は魔法職最弱である。
「何とか誰かが終わるまで粘らないと」
モモは取り敢えずサンチュクアリを発動し時間を稼ごうとする。
「問題はこれが消えた後よねぇ……」
光の壁の向こうでは既に扉を開いて触手を蠢かし、今か今かと待ち構えている。
「今の私の聖術じゃ倒すのは厳しいし……」
色々考えている内に効果時間が無くなり、光の壁が消える。
【聖術:セイントバレット】
モモの放った光の弾丸がアイアンメイデンを正確に狙い襲う。
【魔術:マジカルガード】
しかし、アイアンメイデンが魔法を行使し、魔法陣の壁が現れソレを防ぐ。
「防御魔法まで使えるの……」
現在のモモの最強の攻撃魔法をあっさり防がれ、そのまま為すすべなく触手に捕まり、中に引きずり込まれる。
「出して……っ!」
閉じ込められると同時に、待ってましたと言わんばかりにモモの体に群がる触手たち。それぞれが得意なやり方でモモの体をくすぐり始める。
「やっ……!ふぁっははははははははははははは!やらぁっ!っはははははははははは!」
服越しとはいえ、全身を余す事無くくすぐられて耐えられる人間など居ないだろう。
「たすっ!っははははははははは!むりっ!ふはははははははははははっ!」
更に中は密閉されており、真っ暗で何も見えないと言うのが、触られてる感覚をより研ぎ澄ませくすぐったさを増している。
「やめっ!くつぬがしちゃっ!っはははははははははははは!」
触手が靴を脱がせ、足も責める。
「ふぁぁっははははははははははははははははは!やらぁっははははははははははははは!」
普段の彼女からは想像もつかないような顔と大声で笑い悶えるモモ。唯一の救いはその姿が誰にも見られない事だろう。
「やぁっはははははははははははははは!ふひひひひっ!ふひゃぁっはははははははははははは!」
触手は震えたり、小刻みに動いたり、ふーっと風を送ったり、回転したり、他の触手と協力して揉んだりと、一本一本が先端の機能を最大限に生かす動きをする。
「むりむりっ!ふぁっはははははははははははははははははは!だれかっ!はやぁっはははははははははははは!」
程なくしてユカがアイアンメイデンを破壊し、モモを救出するが、モモは疲れ切ってユカに突っ伏す。
回復してから狩りを再開し、程よい時間になったら解散してログアウトしていく。




