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28話

ピラミッドが思ったよりも長くなりそうなので前編後編に分けようと思いました。

 ピラミッドに到着した翌日、ユカ達4人は早速のようにログインし、全員が揃った所でピラミッドに突入する。


「結局、ここってどういうところなの?」


 何も知らないミコが疑問を口にする。


「忍者屋敷とか、あぁいったのと同じ感じの施設って聞いてるわ」


 ユカがうろ覚えの知識を口にする。


「大体あってる。全部で5層まであって、クイズに正解出来たら先に進める仕組みなの」


 事前に下調べを済ませておいたニナが補足する。

 そんな事を話しながら通路の真っ直ぐ進んでいくと、体育館程の大きさの広間に辿り着く。


『人の子よ、我が宝が欲しいか?』


 広間に入ると、どこからか声が響く。


「もちろん!」


 ミコが何も考えず宝というワードを聞いて即答する。


『では人の子よ、我が出す難題に答えよ』


 言葉と共に、広間の中央に腕が8本もある女神像が出現し、広間の四隅にアイテムが出現する。


『正しき物を正しき手に握らせよ。回答権は一人一回までだ』


 言葉が終わると、4人は考えを巡らせる。


「ノーヒント過ぎない?」


 考えるのが苦手なミコは素直に声を上げる。


「女神像って、確か街に幾つかあったよね?左手に何か持ってた気がするから多分それが答えなんだろうけど……」


 街には女神イリスの像が幾つか設置してある。ユカはなんとか思い出そうとする。


「取り敢えず、アイテムを全部持って来たわ。剣と本と杖と宝珠ね」


 四隅に出現したアイテムを持って来たモモ。


「左手に絞っても4本あるからねぇ。私もうろ覚えで何持ってたか……」


 暫く考える事数分、ミコが突然「思い出した!」と言い、本を上から二番目の左手に持たせる。するとガコッという音が響き、全員が一斉に首を傾げた瞬間。


「うわっ!?」


 女神像の一番上の両手がミコの両腕を掴み、万歳の状態で持ち上げる。


「ちょっ、あの。これは聞いてないんだけど……」


 何をされるか察したミコは浮いてる両足をバタバタと動かしたり、体を捩ったりして脱出を試みるが、当然抜けれる筈も無く、残った6本の腕がゆっくりと近づく。


「ねぇ、まって、離しっ!てぇっへへへへへへへへへ!」


 6本の腕の30本の指が、石像とは思えない速度で動き、ミコの体をくすぐる。


「あっはははははははははは!はやぁっははははははははははは!やめっ!はにゃぁっははははははははははははは!」


 二本が丸出しの両脇をほじくるようにくすぐり、二本があばらのあたりをコリコリと、残りの二本が脇腹を鷲掴みにして揉むようにくすぐる。


「あはっ!はぁっはははははははははははははは!はぁっ!はぁっ!ひゃらぁっははははははははははははははは!」


 石像は破壊不能オブジェクトの為、ユカ達は、若干一名鼻息が荒いがくすぐりが終わるまで見守っている。


「やぁっはははははははははははははは!……はぁっ、はぁっ」


 1分程くすぐられたところで石像がくすぐるのを止め、ミコを解放し、元の状態に戻る。


「間違えればくすぐられると、まぁこのゲームだし、当然っちゃ当然よね」


 ニナがスクショを保存しながら観察結果を纏める。そして本を上から3番目の左手に持たせる。するとピンポーン!という音が響き、広間の奥の扉がゴゴゴという音を立てて開く。


「ねぇ、ひょっとして最初から答え知ってたんじゃ……?」


 ミコがゆっくり起き上がりながらニナを軽く睨む。


「よし、次行ってみよー!」


 ニナがそれを無視して先に進み、ユカとモモがそれに続き、「ちょっとーっ!?」と声を上げながらミコが後を追う。

 階段を上り、通路をすすむと道が4本に分岐している。分かれ道の手前には看板が置いてあり、『全員違う道を選べ。従わなければお仕置き』と書かれていた。ユカ達は看板に従い、右からモモ、ユカ、ニナ、ミコの順に通路を進んでいく。暫く進むとまた広間に辿り着く。


『よくぞ第一の難題を越えた。では、次の難題だ』


 声が響き渡るとブゥゥンという音と共に床の一部が道の様に光る。


『この光をよく覚えておけ、光が示した道から外れれば1分のタイムロスとなる。15分以内に全員が抜けられなければ失敗として全員お仕置きだ』


 光が消えると、ブレーカーが落ちたように急に真っ暗になり殆ど何も見えなくなる。そして4人の目の前に火のついた松明が出現する。


『その松明と己の記憶を頼りに進め、ではスタートだ』


 声がそう言い終わると、4人は松明を持って進みだす。


「これ、結構難しいわよね……。目印になるのは床の模様ぐらいだし、奥の方はよく見えないし……皆大丈夫かな……」


 ユカがそう呟きながらゆっくりと進んでいく。そうして部屋の半分を過ぎたあたりで道を間違えてしまう。するとガコッと音が鳴り、ユカの周囲に青白い手が4つ、急に現れる。


「あれっ、行き過ぎた……?」


 くすぐられる事がむしろ好きなユカはそれほど慌てず周囲に浮かぶ手を眺めて次の道を思い出そうと記憶をたどる。


「ふひっ……!くくっ……!んぅっ……!」


 手は実態があるようで、4つとも服越しにユカのお腹を撫でたり揉んだりしてくすぐる。


「ひぁっ……!くひっ……!ふっ……ふふっ……!」


 ユカは一切抵抗せず、その場に立ったまま手の刺激を堪能する。


「んんっ……!ふぁっ……!ぁはっ……!」


 因みにここは間違える度にくすぐりが激しくなっていく。ユカはまだ一回しか間違えてない為、手の動きもゆっくりでありそこまで強くない。


「あはっ……!はっ……!ん……?もう終わり?」


 1分が経過し、手が消えるとユカは元の位置に戻り、先に進む。

 3分の2ぐらいを進んだところで、また道を間違えてしまう。


「これは……、毎回違うのね」


 今度は細長く、ふさふさの毛で覆われた触手が5本ユカの足元から出現し、ユカに絡み付いてくる。


「ぁふっ……!段々と……つよっ……はひっ……!」


 触手はユカの忍者服のスカートや襟や袖から服の中に侵入し、体中をゆっくり、優しく撫でる。


「ふっ……ふはっ……!あははっ!これっ……!あはっ!」


 一本一本の刺激は弱いものの、5本ともなれば結構くすぐったい。


「ひひっ……!いいっ……!あはっ……あははははっ!」


 しかしユカは一切抵抗しようとしない。むしろ反射的に抵抗しようとする体を抑えている。


「ふひひひっ……!はぁっ……っはははははは!」


 触手が無ければ、一見すると両手をギュッと閉じ直立してぷるぷる震えてる笑顔の少女である。


「あはっ……!くふっ……!んっ……はっ……ひゃぁっははははは!」


 触手はふさふさの体を活かし、巻き付きながら上下に動かしたり、ユカの体に擦り付けたりしてくすぐる。


「くっ……ふふふっ!はぁっ……ひひひっ!……おわりぃ?」


 1分経過し、触手は消えていく。

 ユカは気を取り直して先へと進み、そしてゴール前までたどり着く。

 後は真っ直ぐ進めばクリアだが、まだ5分程しか経っていない上、他の人の目が無い為、ユカの中にわざと間違えたいという邪念が芽生える。そして、気付けばユカは右に少し移動していた。

 するとユカの足元から、ユカを中心に円形状に青いゼリーの様な触手が10本円形状に真っ直ぐ伸びて来る。しかし、それらはユカを一向に襲わない。

 はて?と疑問を抱き、ユカが右手で一番近い触手を触ると、触った触手がいきなりユカに襲い掛かり、ユカの右手に絡み付く。


(これ、触ったら反応して襲ってくるのか、つまり動かなければ襲われないって事ね)


 触手のギミックに気付くユカ。するとユカの右手に絡み付いていた一本が発光すると、右手が少し痺れるような感覚と強いくすぐったさに襲われる。


「ひっ……!くふっ!ふふふふっ!」


 思った以上のくすぐったさに反射的に体を捩ってしまい、10本全ての触手がユカの全身に絡み付いてくる。そしてそれらは発光しユカに刺激を与える。


「ひゃぁっ!?っはははははははははははは!!」


 全身を痺れとくすぐったさに襲われ、その場に倒れ込むユカ。しかし刺激が止むことは無い。ユカ的には止まない方が良いのだが。


「ふはははははははははっ!あははははははははははははっ!はげしっ!はははははははっ!」


 体を全く動かせないユカはただ笑い悶える。


「あはははははははっ!はぁっははははははははははは!はひっ!ひゃっははははははははははは!!」


 直接くすぐられるのとはまた違った感覚を、ユカは堪能する。


「ひっひひひひひひひひひ!ひぁっははははははははははは!!はぁっ……!はぁっ……!」


 やがて1分が経過し、触手が消える。ユカは息を整えると今度こそゴールへと向かう。

 一方、モモ。


「くっ……ふふふっ……!やっ……!」


 ゴールまであと少しと言うところで道を間違えてしまい、足元から噴出された毒ガスをもろに吸い込んでしまい、その場にへたり込み、くすぐったさに耐える。


「ふふっ!……んんっ!ふっ……!」


 とはいえ一回目なので刺激もそこまで強くない。


「くくっ……!ふふふっ!はっ……!ふふっ……!」


 1分なんとか耐え切り、無事にゴールする。

 一方、ニナ。


「ひぁぁぁぁぁぁぁっ~~~~!」


 細長く柔らかいブラシのような触手にへそや首筋、耳を重点的にくすぐられていた。因みに二回目である。


「あぁ~~~~~~~っ!」


 普通のくすぐりとはどこか違ったくすぐったさに、悶絶するニナ。


「んぅ~~~……っ!やぁ~~~~~っ!」


 両手を縛られ、若干宙に浮いている彼女は、体をぷるぷるさせながら刺激を堪能する。


「にゃぁぁぁ~~~~~~~っ!」


 1分耐え切った後、彼女はゴール前でユカと同じことをしようと思ったが、まだ3層残っている為、我慢しゴールをする。

 因みにミコは意外と記憶力が良い為、一回も道を間違えることなくゴールする。

 そうして4人がゴールすると、次の階への扉が開き、4人は扉の先で合流して先に進む。

問題考えるのが一番時間かかるという……


くすぐられた時の反応を4人全員分けたいけど中々難しい。

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