24話
ユカ達が邪教会に潜っている同時刻、アイリスの団長室。
「これでよしっと。クーシャさん、改めてよろしくー」
「こちらこそよろしくお願いします!」
クーシャがアイリスの入団手続きを済ませていた。
「終わったー?」
リリィの妹、リーシャが退屈そうにソファーに寝そべっていた体を上半身だけ起き上がらせてリリィの方を見る。
「ところでリーシャちゃん、いつもならすぐ帰るのに今日はどういった心境?」
「ちょっとお姉ちゃんに野暮用があるのよ」
そうリーシャが言った所でリリィの瞳が怪しく光った様な気がした。
「何?くすぐられたい?」
欲望を隠す気の無いリリィの発言に、若干引きながら「そんな訳無いでしょ」と切り捨てるリーシャ。
「ほら、私達のギルドってお姉ちゃんのトコの次に強いって言われてるじゃん?」
「ん、何かそうね。まぁ私達の方が強いって言われてる原因は大体私なんだろうけど」
事実、リリィを倒そうとした場合。レイドボスラッシュという無理ゲーを越えなければならない。
「召喚術師がレイドボスを召喚できるようにした側が言う事じゃ無いけど、まさかアラディアやイリスやアリスをソロで撃破する人が現れるとは思ってなかったよ……」
「くっくっく、変態を舐めない事ね!!」
「威張って言う事?それ」
呆れた溜息を漏らす。その直後、悪戯を思い付いた子供の様な顔を見せる、
「それでね、私達のギルドとお姉ちゃん達のギルドで模擬戦をやらない?」
「ほう、詳しく」
そのまま二人はクーシャを置いてけぼりにして話を進めて行く。
その頃、邪教会内部。
「どうしたものかなぁ……」
珍しく捕まっていないミコが、大量の触手に捕まってるモモとユカを眺めて無い知恵を絞る。
「くっふふふふ……!やめて……!ふふっ!あはっ!」
両腕を縛られ、宙に吊られ、ガラ空きの脇をローブの裾から侵入したブラシ型の触手がゴシゴシとくすぐる。
「やっ!っはははっははははははは!!あはっ!あっははははははははははは!!」
侵入できる隙間の無い忍者服を身に纏ったユカは全身を触手に絡み取られ、服の上から全身をくすぐられていた。
二人をくすぐっているのは、真っ黒な球体の体に、何十本もの触手が生え、球体の中心に目が備わった魔物、『邪神の眷属』
ダークプリーストと戦闘中、倒した瞬間ダークプリーストが術を発動し、邪神の眷属を召喚。全く予想していなかった出来事に、反射的に後ろに大きく飛び退いたミコ以外の二人が触手に捕えられ、今に至る。
「くすぐられるのは避けたいけど、助けに行った所で捕まるのが落ちだしなぁ……。でもこのまま二人がダウンしたらタゲが私に向くし、どうしたものかなぁ」
目の前でくすぐられる二人を眺め、溜息を吐く。
「ふふふふっ!……脇ばっか……やっ……んっふふふふふ!」
「あっはははははははははは!!やめっ!ふはっ!っははははははっははははははは!!」
「このまま眺めても何にもならないし、突っ込む!」
考えるのを放棄したミコは槍を構え、眷属に突っ込んでいく。
「せやっ!」
槍を横に振るい、触手ごと本体を両断しようとする。
「あれっ?」
だが槍に触手が絡み付き、攻撃を阻止され、そのままミコも捕まる。
「うん、まぁ、こうなるよねぇ」
「ふふっ!ばか……っ!ふはっ!じゃないの……っ!」
「はひっ!ふふっ!あははっ!っはははははっははははははは!!」
それとほぼ同時にユカとモモのHPが0になり、全ての触手がミコに群がる。
「く……っ!んっ……ふふっ!多い……んふふふっ!」
白のノースリーブに黒のショートパンツという、騎士とは思えない軽防具はくすぐりに対しての防御性が貧弱である。その為、我慢はすぐに限界に達する。
「ふはっ!あはっ!あっはははははははははははははは!!」
触手の先端の、ブラシの部分で脇やお腹をゴシゴシとくすぐる触手達。
「はひっ!ふふっ!あははっ!!はぁっ!ぬが……ふひっ!ひゃっはははははははは!!」
触手は器用に動き、ミコのブーツを脱がせる。そして足の裏を靴下越しにゴシゴシとくすぐり始める。
「~~~~っ!!やめっ!やぁっはははははははっははははははははは!!」
激しいくすぐりはミコのHPをどんどん削っていく。
「もうむりっ!~~~っはははははははははは!!やめっ!やっははははははははははは!!」
そしてミコもHPが尽き、ダウンとなり、3人ともお仕置き部屋に転送される。
モモが転送されて目を覚ますと、ベッドの上で十字に拘束されていた。
(結局こうなるのか……まぁミコだけが残った時点で分かってたけど)
そんなモモの周りには深緑色の修道服を身に纏ったダークプリースト6人に囲まれていた。
「邪神様、愚かな異教徒を捕縛しました。この者を邪神様に捧げます」
一人がそう言うと、全員が一斉にモモの体に手を伸ばし、服の上から指先で撫で回すようにくすぐり始める。
「んっ……くっふふふふ……ふっ……んん……ふひっ……」
服の上からとはいえ60本の指が体中を撫で回され、口をぎゅっと閉じて耐えようとするが、時折笑い声が漏れる。
「強くはしないから、たくさん笑い声を邪神様に捧げなさい」
「くくっ……ん……ふっ……ふふっ……」
時折体を震わせながらも必死に耐えようとするモモ。
「ふっ……んん……やぁ……ふっふふふ……はっ……ふふっ……」
足の方に居たダークプリーストがブーツを脱がし、靴下の上から足の裏を片足10本の指が這わされる。
「ふっ……ふふふっ……くひっ……ふっ……くくっ……足はぁ……んん……だめっ……ふふふふ……っ!」
宣言通り決して強くはならないが、ずっと優しくくすぐられるのも中々キツイものである。
「ん……やっ……ふふっ……くっ……ひっ……あふっ……ふっふふふふふ……」
モモはそのまま10分間優しいくすぐりを味わう事となる。
一方、ミコ。
「くっ!ふっはははははははははははは!!はぁっ!はひっ!やっははははははははははは!!」
祭壇の様な場所で邪神の眷属の触手によって全身を激しくくすぐられていた。
「はひっ!ひぃー……ふっふふふふふ!っはははっははははははは!!」
触手はブーツ等邪魔になる物を全て剥がし、服の隙間から触手を侵入させ、全身を余すところなくゴシゴシとくすぐっていた。
「にゃんでっ!あはっ!!あっはははははははははは!!最初からっ!こんにゃっはははははははははははははは!!」
指一本も動かせないミコに触手のくすぐりから逃れる術はない。
「やっ!ははっ!~~~~~~っ!!ふはっ!っははははははははははははははははは!!」
ミコはただ、触手に弄ばれ、笑い悶える事しか出来ない。
「やらっ!だめっへへへへっへへへへへへ!!くくくっ!あはっ!!っはははははははははははははははは!!」
触手のブラシは硬すぎず柔らかすぎず、くすぐりに適した丁度良い硬さであるため、強く押し付けられても痛みは無い。
「くっはははははははっははははは!!はひっ!ひっひひひひひ!!んん~~~っ!!ぷはっはははっはははははははははははは!!」
やがて触手から粘液の様なモノが分泌され、体の滑りが良くなり、くすぐったさが増す。
「ひゃめっ!っははははははははははははは!!ひゃらぁっははははははははははははははは!!はぁっ!はぁっふふふふふ!!ふはっははははははははっ!」
全身が粘液まみれになり、どんどんくすぐったさが増していき、ミコの笑い声も一層大きくなる。
「ひゃっはははははははっははははははは!!もうやっはははははははははははは!!はぁっはははははははははははは!!はひっ!ひっふふふふふふ!!ふっははははははははははは!!」
10分間触手にたっぷりとくすぐられたミコは、自室に送還後、ベッドの上で暫くぐったりと寝そべっていた。
そしてユカ。
「くっふふふふ!!んん……っ!ふっふふふふふ!」
薄暗い牢屋の様な場所で、人の形をした真っ黒な影3体にくすぐられていた。
「くひっ!?ふっふふふふ!あははっ!やっははははははははははは!!」
ユカをくすぐっているのは、お仕置き部屋限定の、通常のマップやダンジョンには登場しない魔物である。
「やっ!ふふふっ!!あっははははは!!」
体を動かせないユカは、地面に寝そべった態勢で3体の影の、人間より圧倒的に細く長い指で体を服の上から撫で回されるように、時にかりかりと引っ掻かれるように、時に揉まれるようにくすぐられる。
「はひっ!くっふふふふふふふ!!あはっ!あっはははははははははは!!あっははははははっははは!!」
細長い指は触手の様にユカに絡み付き、くすぐる。
「あっはははははっははははははは!!はぁっ!はぁっはははははははははははは!!ひひっ!くっふふふふふ!!ふはっ!っははははははははははは!!」
(最近皆と一緒に行動してるからくすぐられる機会少なかったけど、やっぱ良い……)
そんな事を思いながらなすがままくすぐられるユカ。
「ふっふふふふふふ!!ふひっ!ひゃっはははははははははははははは!!はぁっははははははははははは!!」
それを知ってか知らずか、指の動きを速める影たち。
「ふひゃぁっ!?はひっ!はやっ!……ふふふ!ふはっはははははははは!あはっ!!あっははははっははははははははははははは!!」
そうしてユカは10分間、影たちのくすぐりを楽しみ、自室へと送還された。
そのままチャットで雑談をしながら今日はお開きとなり、3人とも自由行動に移る。
転職する事を決意したので暫く投稿間隔が長くなります。




