番外編 ミコ
短め回
16話と17話の間のお話。
モモがゲームに参加した数日後、ミコは一人で森に来ていた。
(ふふーん。2人が居ない間にレベル上げしてびっくりさせてやる!)
等と思いながら一人で森を散策し、出てきた魔物を狩っていた。
そうして狩り続ける事数十分。草むらの陰からの奇襲を躱し、出てきた魔物の方を向いて、固まる。
「かわされちゃったぁ」
「おねーちゃん、すばしっこい~」
「はやくつかまっちゃえ~」
「こどもたちのごはん~」
「おとなしくしてね~」
草むらから出てきたのは、幼稚園児程の見た目の幼女に、触角が生えた様な魔物娘、『アリ娘』達であった。
尚、この森で全滅した場合、送られるお仕置き部屋は一つしかないが、アリ娘達にやられた場合は専用のアリの巣というお仕置き部屋に連れて行かれる仕様になっている。
この時のミコのレベルでは一人で倒せる相手ではないので、普通なら逃げるのが定石である。だが、勉強不足のミコはその事を知らず、槍を構えて戦闘態勢に入る。
「やぁっ!」
何も考えないミコは一番近くにいる子に向かって突撃し、槍を振るう。
「きゃんっ!」
回避能力の低いアリ娘は直撃を食らうが、耐久力が高いため、一撃では倒れない。
「それっ」
そのまま槍を掴まれ、ミコが動揺している内に左右から取り押さえられる。
「ふふっ!おねーちゃんつかまえた~」
「ちょっ、はなしっ!力つよっ!」
そのまま強引に押さえ付けられ、地面に大の字の体勢で仰向けに寝かされる。
「おとなしくなるまで~」
「い~~っぱい」
「こちょこちょしてあげる~」
「かくごしてね~」
「ほ~ら、いくよ~」
ミコの体の上の乗っかる5人。そのまま両手でミコの全身をくすぐり始める。
「くふっ!ふふっ!ちょっ!多いっ……!ふはっ!はっはははははははははははは!!」
10本の腕に、50本の指に一斉にくすぐられれて耐えられる筈もなく、大声で笑い悶えるミコ。
「あぁ~~~!!っははははははははははははは!!やめぇっへへへへ!!やぁ~~~っはははははははははは!!っはははははっははははははは!!あっははははは!!ふっふふふふふふふ!!っははははははははははは!!」
ミコは一人で来たことを後悔し始める。今更である。
「やぁーーっはははははははははは!!あはっ!あっはははははは!!やめてぇっ!ぁ~~~っははははははははははははは!!!」
アリ娘の力は強く、ミコは必死に体を動かして抵抗を試みるが、全く抜け出せる気配が無い。
「あっははははは!!やぁっ!やぁ~~~~~~っははははははっははははははははは!!はぁっ!はぁっ!はひっ!っ!~~~~っ!!あはっ!あぁっはははははははははははははははははは!!!」
ノースリーブのワンピースにスパッツの服を着たミコ。服の上から10本の手が上半身の至る所を揉んだり、引っ掻いたり、撫で回したりしてミコをせめる。
「むりっ!もうむりっ!っはははははははははははは!!やぁっははははははっはははははははは!!」
そのままHPが0になり、ミコはお仕置き部屋に転送される。
地中にあるアリの巣の一室。ミコはそこで体が一切動かせないまま、地面に寝そべっていた。
「ここは……」
周囲には一人のアリ娘と、50センチ程の大きさの、真っ白な芋虫のような虫が10匹居た。
「あ、おきた~」
そう言ってアリ娘がミコの前に立つと説明を始める。
「これから~こどもたちのごはんのじかんだから~、たくさんごはんをあげてね~」
ミコはアリ娘が何を言っているのか理解できていなかった。
ゲームの設定では、アリ娘の幼虫の餌は人間の垢や老廃物や汗等で、所謂ドクターフィッシュに近い性質を持っている。その為、アリ娘に負けたプレイヤーはアリ娘の巣で幼虫の餌にされるのだ。
ミコは幼虫たちが食べやすい為か、服を捲られ、スパッツとスポーツブラが丸見えになっていた。
「それじゃ~よろしく~」
最後にそう言うと、周りの幼虫達が一斉に動き出し、ミコの体に群がり始める。
「いやっ、やめてっ、来ないでっ!」
指先一つすら動かせないミコ。
やがて幼虫たちがミコに到着し、食事を求めて体を食べ始める。
「やめっ!っ!んっ……。くふっ……。やめて……。ふひっ……」
痛みは無く、むしろ舐められているような、カリカリと引っ掻かれているような感覚に襲われる。
「うふふっ……ふふっ……だめ……ふふふ……あはっ!」
やがて二体が、ミコの弱点の脇に到着し、一生懸命に餌を摂取しようと動く。
「あははっ!だめっ!そこ弱いのっ!~~~っはははははは!!」
幼虫の足が体の所々に引っ掛かり、位置を変えようと動く刺激もミコにとってくすぐったい刺激となる。
「やめっ!っはははははははは!!動いちゃっ!ふふっ!あははははっ!だめっ!っはははは!!」
くすぐられ、笑い悶える事によってミコの体から汗が出始める。
「はははははははははっ!ふふふふふっ!あはははははははははっ!」
それによって、沢山体を食べれば、餌も沢山生まれると勘違いした幼虫達の動きが激しくなっていく。
「なんでっ!っははっははははははは!!はげしっ!ふふふふふふっ!!あははははははっ!!」
特に脇は汗が発生しやすい事もあり、脇を占領している二体はそこから離れることなく、且つ最初の頃とは比べ物にならない速度で貪っている。
「はにゃしてっ!っははははははははは!!たすけっ!~~~っははははははは!!ふふふふふっ!ぁ~~~~っははははははははははははははは!!」
足に片方二体、計4体が群がり、二体が両方の土踏まずを重点的に責め、もう二体が指を一本一本丁寧に食べ始める。
「あはははははははははっ!!だめっ!もうむりっ!っはははははははは!!ふひひひひひひひっ!!ひはははははははははっ!!あはっ!っははははは!!やぁ~~~~~~っははははははははははははははは!!!」
足に群がっている幼虫の足が小刻みに動き、太もも全体にカリカリとした刺激を与える。
「やぁ~~~はははははははははははははは!!ふふふふふふふっ!!っはははははははっはははははははははははっ!!はひっ!ひぃっひひひひひひひひ!!ひゃぁ~~っははははははははははははははははっ!!」
やがて10分経過し、与えられたばかりのギルドハウスの自室に戻されると、ベッドの上に寝転がり、ソロ狩りは控えようと心に決めるミコであった。
次話が詰まったので気分転換に書きたかった短編を一つ。
クリスマスイベント長くなりそうなのでまだ時間かかります。