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124話

大分間が開いてしまいました。

転職活動が忙しくて時間が取れませんでした。

 学校で悪霊退治のクエストを受けたユカとニナ。

 2階のお札も難なく貼り終わり、3階へと移動する。


「3階は家庭科室と科学室だったね」


「家庭科室はどうにも予想がつかないわね・・・」


「じゃあ私が家庭科室行くよ。ユカちゃんは科学室お願い」


「科学室は薬とか使ってきそうだし、そっちの方が危険度は高そうか・・・。まぁそうね。じゃあ頼んだわ」


 話し合いでユカが科学室に、ニナが家庭科室に向かう。


「科学室に着いたのは良いけど、これどうしましょうか・・・」


 科学室に着いたユカは扉の窓から中を見て嫌そうな顔をする。

 科学室の中には500ミリペットボトルほどの大きさがあるナメクジのような生き物が大量に蠢いていた。


「いやぁぁぁっはっはっはっはっはっはははははは!誰かっ!たすけてぇぇっへっへっへっへへへへ!」


 そして科学室の中には、そのナメクジ達に群がられて顔しか見えなくなっている女の子が大声で笑っていた。


「あれって助けるべき?いや、でも助けようが無いわよね・・・。というか何匹いるの」


 さすがに扉を開けることはなく、扉の窓から中を見て作戦を練る。


「助けるにせよ見捨てるにせよ、そもそもどうやって攻略するの・・・?」


 ユカはまずお札を貼る場所を探す。


「あった。そこそこ遠いわね」


 ユカが覗いてる扉のほぼ反対側、黒板のど真ん中に札を貼りつける光が光っているのを見つける。

 距離は直線でおおよそ2~30メートルほど。ユカからすればそこまで遠くはないが、ナメクジを躱しながら進むとなると遠く感じられる。


「扉を開ける、机の上に乗る、縮地で飛ぶ、貼る、同じルートで戻る。よし」


 作戦を練って頭の中で動きをシミュレートし、覚悟を決めると扉を開けて動き出す。


「あぁっはっはっはっははははは!だれ!?だれかいるのぉっほっほほほほ!?たす、けぇっへっへっへっへへへへへへ!」


 ナメクジ達に押し倒されている女の子が扉を開けた音に反応して助けを求めるが、勿論ユカは無視する。


「よし、貼った」


「そこだめっ!あっははははははは!たすけてっ!~~~っ!」


「さっ、襲われる前に帰ろう」


 ユカは同じルートを通って難なく科学室から脱出する。


 一方、家庭科室に向かったニナ。


「これは一体、どういう・・・?え、何これ・・・?」


 窓から室内を覗き込んだニナは室内の惨状に困惑している。

 家庭科室の室内は、サッカーボールほどの大きさがある「タコ焼き」からタコの触手が8本生えた謎の生物が跋扈していた。


「誰かタコ丸ごと使ってタコ焼きでも作ってたの・・・?いや、だとしてもこうはならないでしょ・・・」


 そんなタコ焼きが見える範囲で5体は歩き回っている。


「えっと、お札を貼る場所はどこ・・・?あそこね」


 お札を貼る場所は家庭科室の入口から最も遠い机の上が光っている。


「そこそこ遠い。まぁやってみますか」


 扉を開けると同時に駆け出し、最短ルートで駆け抜けようとするニナ。だが、机の陰に隠れていたタコ焼きがニナの足に触手を引っ掛け、転倒させる。


「へぶっ!」


 うつ伏せで倒れたニナの手足にタコ焼きの触手が絡みつき、起き上がれなくされる。


「あ、これ、意外と力つよくて、ヤバ」


 タコ焼きが残った4つの触手をニナの体に伸ばし、先端でやさしくなぞるようにくすぐり始める。


「んふっ!・・・ふふっ!あっ・・・!んっふふふ・・・・!」


 服の上からだったこともあり、まだ刺激が弱く耐えれているニナ。


「あはっ・・・!マズイっ・・・!あっはっはっははは・・・!」


 だがニナの笑い声に反応したのか、周囲のタコ焼きがどんどん寄ってきている。


「来ちゃダメぇっ・・・!んふっ!んぅっふっふっふふふふふ!」


 なんとか声を抑えようとするが、既に遅く、2体のタコ焼きがニナの腰の上に乗り、体に8本の触手を絡みつかせてくすぐり始める。


「んひぁっ!あっはっはははははははははは!くすぐったぃっ!~~~~~っ!」


 計16本の触手が加わったことにより、今までの比じゃないくすぐったさになり、大声で笑ってしまうニナ。


「だめっ!やだぁっはっはっははははは!こないでぇっへっへへっへへへへへ!」


 大きくなった声に反応し、更にタコ焼きが集まってくる。


「あぁぁ~~っはっはっはっはははははははは!やめっ!やぁぁっはっはっははははははは!」


 集まってきたタコ焼き達はニナに触手を絡ませて、次々とくすぐる。


「多いおおいぃっひひひひひひ!ひゃぁっはっはははははははははは!あぁっはっはっはははははは!」


 触手は服や靴下の中にも潜り込み、素肌を直接くすぐり始める。


「やぁぁ~~っはっはっはっははっはははははは!だめっ!だめぇっ!!あぁぁっはっはっはははははははは!」


 触手の先端で撫でられたりなぞられたり、吸盤をゴシゴシと擦り付けられたりして全身をくすぐられるニナ。


「あはっ!はっ!はっ!あっ!あはっ!はあぁぁっはっははははははははは!」


「うわ、なにこれどういう状況?」


 5分ほどくすぐられ続けた後、科学室を終えたユカが様子を見に来て、家庭科室の惨状に顔を少し引きつらせる。


「たすけてぇっへっへっへっへへへへへへ!あぁぁっはっはっはははははは!」


「えっと、とりあえずこのタコ焼き?を1体ずつ処理するね」


 ユカは忍者刀を抜いて、ニナに絡みついているタコ焼きを1体ずつ刺して倒していく。

 タコ焼きはニナをくすぐることに夢中だったため、難なく処理に成功する。


「まさかこのクエストでタコにくすぐられるとは思わなかった・・・」


 家庭科室のお札を貼った後、5分ほど休憩した2人は階段を階段を上っていく。

良いお年を。

来年もよろしくお願いいたします。

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