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番外編 惑星探査ゲーム1-2

最近時が経つのがはやい

 突如襲ってきたロボットを破壊し、残骸を除去して掃除を終えたユカ達3人。


『-お疲れ様でした。本日はもうお休みいただいて構いません-』


「2階にベッドがあったから、それで寝れば進む感じかな」


 3人は拠点の2階の1部屋に並んでいたベッドの上に寝転ぶ。


「服とか着替えなくていいの?」


「着替えとか無いじゃない」


「ゲームだからあんまり気にしなくていいんじゃない?」


 ベッドに寝転んで30秒ほど待つと、窓の外が急激に明るくなり、世界が朝になる。


「気持ちのいい朝だー!」


 拠点の外にでて体を伸ばすミコ。


「大丈夫なの?みこ。他の行方不明のロボに襲われたりしない?」


「ここ開けてるし、麻酔銃がそんなに射程あるとは思えないし、大丈夫でしょ」


『-みなさん、おはようございます-』


 NPCでオペレーターのリンから通信が入る。


『-本日は拠点周辺の探索をお願いいたします。安全が確認できましたら、拠点に生物学者やドクターの方等を誘致いたします-』


「なるほどー。そうやってNPCの仲間が増えていくんだね」


 3人は銃を背負い、準備を整える。


「またロボットに拠点の中を待ち伏せされるのもヤだし、だれか留守番する?」


「確かに、何かに襲われて戻ってきたところを待ち伏せされるのは結構しんどいかも」


「じゃあ私残ってようか?」


「ミコちゃんかー」


「不安は残るけど、まぁ留守番くらいならできる、かな?」


「ひどい言われよう!?」


 ユカとニナの2人が準備を整え、出発する。


「とはいえ、どこ行こうか?」


「一番近くにある、あの森でいいんじゃない?」


「森かぁ、不意遭遇には気を付けないとね」


 2人はすぐに銃を撃てるようにしながら全方位を注意しながら森の中を進む。


 一方のミコ。


「ひーまーだーなー」


 拠点の2階にあるベランダに置いてあったデッキチェアに座りながら空や周囲を眺めて暇を潰していた。


「空眺めてると、何かデッカイ月みたいなのが昼でも見えるから、地球とはやっぱ違うなぁって感じがするねぇ」


 戸締りはしてあるが、気付かないうちに拠点に謎生物が近づかれていたら嫌なので定期的に周囲を見渡してはいる。


「ん?なにあれ」


 ふと、遠くに動く何かを見つける。


「・・・人?いや、鳥?遠くてよく見えないな」


 ミコは拠点内の倉庫に銃と双眼鏡を取りに行き、戻ってくる。


「あれぇ、どこ行った?」


 戻ってきたころにはナニかの姿は見当たらなくなっていた。


「なんだったんだろう、あれ。鳥人間?・・・飛んでこないよね?」


 念のため空も探してみたが、やはり見当たらなかった。

 戻ってユカとニナ。


「何?あれ」


「分かるわけないから聞かないで」


「うーん・・・。見た目的にチューブワームみたいな生き物なのかな?」


 2人の視線の先に居たのは、チューブワームのような生き物。


「移動しない、っぽい?」


「ぽいね」


『-可能でしたら、見つけた生物は写真を撮っていただけますか?-』


「あいよー」


 腰に提げておいたポシェットから取り出したカメラでニナが撮影する。


「よし、撮れたっと・・・おぶぇっ!?」


 撮影を終えたニナがカメラを収納すると、上から降ってきた何かに覆いかぶされる。


「クラゲ!?ニナ、大丈夫?」


「何かと思ったらクラゲかぁ・・・。太い触手・・・触腕?でがっしり掴まれてるから一人で脱出は無理そ、うひっ!?」


 身動きが取れないニナの体に細長い触手が何本も群がり、撫でまわす様に動いてくすぐる。


「あぁっはっはっはっはははははは!これっ!くすぐったぃっひひひひひ!」


「一応このクラゲも撮影した方がいいのかな」


「いぃっひっひっひっひひひひ!ひゃぁっははっははっははははははは!」


「くすぐられてるニナちゃんも一緒に映っちゃうけど、まぁいいよね。誰に見せるわけでもないし」


「あぁっはっはっはははははは!あはっ!はっ!はっ!はぁっ!」


「くすぐられてるけど体力は減ってないから、いくらくすぐられても別に死にはしないのかな」


「んやぁぁっはっはっははははははははは!んっふふふふふっ!あぁ~~~っはっはっははははははは!」


「今更だけど、こいつ一匹だけよね?仲間がいたりしないわよね?」


「わた、しのぉっ、~~~っ!しんぱいわぁっ!?」


「ニナちゃんは別に、そのまま助けない方がいいでしょ?」


「んひぁっはははははははははは!そ、だけどぉっ!」


「こいつだけっぽいわね。なら安心」


「あぁっはっはっはっはははははは!やぁっ!やぁぁ~~~~っはっはっはっはっははははははは!」


 そのままくすぐられるニナを眺めて数分後、そろそろ助けた方がいいかなとユカが思い始めると、クラゲは唐突にニナを解放し、空へ浮かんで逃げていった。


「逃げた。・・・なんだったんだろう」


 その後、ニナの回復を待ってから探索を再開したが、結局チューブワームしか見つからず、拠点に帰った。


「ただいまー。ミコちゃん。大丈夫だった?」


「おかえりー。拠点には何も来なかったけど、なんか遠くに鳥人間みたいなのが見えたぐらい?」


「鳥人間・・・?」


「んー。何か遠くてよく見えなかったんだよね。双眼鏡取りに行ってる間にどっかいっちゃったし」


『-お疲れ様でした。一先ず拠点近くには大きな脅威は無さそうなので、明日から生物学者の方の派遣準備を進めていきます-』


「おー。最初は生物学者かぁ」


「今日はもうリアル時間も遅いし、続きは夕食後ね」


「あ、ほんとだ。もうすぐご飯の時間」


 3人は時間を確認すると、夕飯を食べにログアウトする。

やりたいゲームが多すぎる

時間がなさすぎる

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