118話
「ここが新大陸かぁー」
船から降りたユカ達一行はあたりを見渡す。
「普通の港町ね」
「まぁ、劇的に変わったりはしないよね」
一見すると普通の港町を進む。
「で、ここからどうするの?」
「入国許可証を入手して、王都を目指すよ」
「許可証がないと入れないから、どこかで手に入れないとね」
新大陸について、実装から時間が経っていることもあり基本的なところはほぼ判明している。
未だに完全に分かっていないのは、入国許可証の入手経路。
「なるほど。で、それはどこで手に入るの?」
「いっぱいある」
「ざっくりした情報」
「ニナの言う通り、いっぱいあるのよ・・・」
「一番楽なのは闇商人からお金で買うルートだね。めっちゃ高いけど」
「ちなみに、おいくら?」
「1人50万Gかかるわ」
「たっか!」
「一番楽だけどお財布事情的に別ルートになるね」
「あとは5万Gで偽造入国許可証が入手できるけど、普通の許可証と違って使い捨てだし、一定確率で偽造だってバレてくすぐり拷問にかけられるから、これも無いかなぁ。私1人ならいいけど」
「うん、暇なときに1人でやってきて。他には?」
「あとは大体クエスト系の報酬で貰えるってパターンが多いわ」
「そのクエストが見つかりにくいから、未だに全部見つかってないんだけどね」
「判明している人はどこにいるの?」
「ランダムで出たり消えたり移動したりするからわかんない」
「えぇ・・・」
その後4人は話し合い手分けして探すことにした。
ユカは裏路地のような人気のない場所を中心に捜索していた。
「現実だったらこんなところ歩きたくないけど、ゲームなら気楽に歩けるわね」
街中ではPK行為が禁止されているため、誰かに襲われる心配はない。最も、NPCが襲ってくる可能性はあるが、ゲームの仕様上女の子しかいないためユカ的には問題ない。
「複数人分纏めて入手できるクエストだと尚いいのだけれど・・・。都合よくその辺に立ってたりしないかな」
そんなことを呟きながら歩いていると、白衣を着た怪しげな印象の女性が道端に立っていた。
(めっちゃ怪しいけど、アタリかな?)
女性の方もユカに気付き、笑顔で手を振る。
「やあ、お嬢さん。今時間あるかな?」
(話しかけ方も怪しいわね)
ひとまず話を聞くことにする。
「私が開発した新しいくすぐりマシーンの試運転に協力してくれないかな?」
「報酬は?」
「そうだな。お金と入国許可証のどちらかでどうだ?」
「じゃあやるわ。入国許可証の方で」
トントン拍子で話が進み、女性に案内されるまま近くの家の室内に案内されるユカ。
案内された室内に置いてあったのは、大きな扇風機の様なフォルムの機械。
「じゃあ、その機械の前に、機械を背に立ってくれ」
ユカは言われたとおりにする。すると機械の表面の一部が蓋のようにパカッと開き、そこからマジックハンドが6本登場する。
「そのまま動かないでいてくれよ」
女性がそういうと、2本のマジックハンドがユカの両腕を掴み、脇を無防備にする。
(ネアさんのところのと比べると、随分とスペックが低そうね。まぁ、こんな裏路地にいるくらいだし、真っ当な開発者じゃないんでしょう)
そんなことを考えていると、残った4本のマジックハンドがユカの脇と脇腹を容赦なくくすぐり始める。
「んんっ!ふっ・・・!んんぅ~~~っ!ふふっ!はぁっ!」
人間よりも早い指の動きから生まれるくすぐったさに、我慢が早くも限界を迎えようとする。
「さて、どんな感じだ?」
「指のっ!んふっ!うご、きがぁっ!あはっ!はや、ぃっ・・・!」
「ん、そうか。想定よりも指が早く動いているな。じゃ、一旦止め・・・。あれ?」
「んやぁっははははは!あはっ!や、止めっ!~~~~っ!」
「いや、すまない。何故か止まらないみたいだ。すまないが、充電が切れるまで耐えてくれ」
「なぁっははははははははは!はぁっ!はぁっ!どの、くらぁっっはっはっはっはっははは!」
「んー、十分ぐらいだな」
「あぁっはっはははははははは!はやぁっはっはっはっはははは!くぅっふふふふ!」
その頃のニナ。
「あぁっははははははははははは!あはっ!はぁっ!はぁっ!はぁぁっはははははははは!」
ベッドの上で拘束され、6人の女の子にくすぐられていた。
「ふぇっへへへへへへ!っ!あっはははははははは!あはっ!はぁっ!」
少し前、ユカが室内に案内されたのと同じころ、港町の端っこで女の子に出会い。
「私達にくすぐらせてくれたら、入国許可証、譲ってあげてもいいよ?」
国の騎士団に所属しているという女の子達の条件を呑み、部屋に案内され、今に至る。
「んぁっはっはっはははははははは!はぁっ!はぁぁ~~~っはっはっはっはっはっははは!」
仲間想い(?)のニナは普通にくすぐられるだけではなく、6人がかり拘束有の代わりに許可証を4枚も貰えるという条件でくすぐられていた。
「あはっ!ふひっ!はぁっ!あぁ~~っはっはっはははははは!」
果たして本当に仲間のためだったのか、ただくすぐられたいだけだったのかはニナしか知らない。
「ひゃぁっぁっははははははははは!あはっ!はぁぁっ!あーーっはっはっはっはははははははは!」
「やっぱり女の子の笑い声はいいねえ」
「最近の訓練が厳しくてストレス溜まってたから、存分に発散させてもらうね」
「やぁぁ~~~っはっはっはっはっははははは!はげ、しっ!いぃっひゃっはっはっははははははは!」
首、脇、脇腹、お腹、太もも、足の裏まで、6人から手加減なしにくすぐられ、反射的に動く手足が拘束具をガシャガシャと音を鳴らす。
「ぁーーーっはははははははは!あっはっははははは!はぁっ!はっ!はっ!はぁっははははははははは!」
女の子達が満足するまでくすぐられたニナは、息を整えた後、4枚の入国許可証を受け取り、待ち合わせの集合場所へ向かう。
長いことコミュ障やっているので返信に何書けば一生分からないので放置してますが、頂いた感想等は読ませて頂いておりますありがとうございます。