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115話

 天を貫く巨塔を進むユカ達一行は36層へ足を踏み入れる。


「さて、残りも張り切ってすすもー!」


「こっからは『キューピッド』も出て来るから気を付けてね。・・・ただでさえみこは罠とかに引っ掛かりやすいんだから」


 張り切るミコを注意するユカ。


「強いの?」


「魅了の状態異常を仕掛けてくるから、結構危険だよ」


 魅了はかけてきた相手に命令されたことを必ず実行する強力な状態異常である。


「天使系だからくすぐり以外効かないし、普通の天使と違って遠距離攻撃を持ってるから厄介な相手よ」


 そんな会話をしつつも4人は先へと進み始める。


「こいつらは?」


「普通の天使」


 途中で襲ってくる天使を撃退しつつ、先へと進み、38層まで辿り着く。


「やっぱり、天使系はエンカウント率が低いね」


「戦闘に時間かかるから、エンカウント率高いと怠いからねぇ」


 38層の魔法陣を発見するが、その前に弓を持った6人の天使が立ち塞がる。


「あれがキューピッドだねぇ。弓矢に当たらないように気を付けてね」


 金色の髪の毛先が桃色に染まり、弓を持った天使。それこそが「キューピッド」の特徴である。


「矢に当たったらどうなるの?」


「痛くはないけど、魅了される」


「厄介だけど、刺さった矢を抜けば魅了も解けるから、当たっちゃったら近くにいる人がカバーすれば割と平気だよ」


 情報共有をしていると、早速のように矢を放つ6人のキューピッド達。


「うぉアブなっ!」


 ユカ達は咄嗟に矢を避ける。


「意外と見てから避けれるね」


 一回だけ回避して分かりやすく調子に乗るミコ。


「そんなことやってると当たるわよ・・・」


「そんなマヌケじゃないから大丈夫だいじょーぶぇっ!」


 言い終わると同時にミコの頭に一本の矢が刺さる。


「・・・・・・」


「・・・マヌケは見つかったようね」


 呆れ顔のユカ、蔑んだ目で見るモモ。


「たすけっ」


『こっちに来て』


 キューピッドの声に従い、ミコの体が勝手に動く。ミコの体が向かう先には2人のキューピッドがニヤニヤして待ち構えている。


「アレ、どうする?」


「2人引き付けてくれてるって考えて、後回しにしましょう」


 残った3人は他のキューピッド4人の相手をする。

 一方のミコは、2人のキューピッドの前に着く。


『どこが一番弱いの?』


「うっ、あ、足が一番弱いと思ってる・・・」


 魅了により弱い場所もすべて聞き出される。


『じゃあ靴と靴下を脱いで座って、私たちの前に足を差し出して』


「・・・はい」


 キューピッドの言われたとおりにするミコ。ほどなくしてキューピッドの目の前にミコの素足が差し出される状況になる。


『そのまま動いちゃダメだよ』


「はい・・・、んひゃぅっ!」


 差し出された足の裏を両手で容赦なくくすぐる2人のキューピッド。


「あっははははは!やっ!くすぐったぃぃぃっ!っひぁっははははははははは!」


『我慢しないで』


「んぁぁっはははははははははは!あはっ!はぁっ!はぁぁ~~っはっはははははははは!」


 キューピッドに命じられるまま、我慢することもできず大声で笑い悶える。


「あぁぁっはははははははは!やっ!あっ!はぁっ!はっ!はぁっははははははは!」


 魅了の効果は強く、一切拘束されていない足を1ミリも動かすことができない。


「あぁははははっ!っ!っ!やぁぁ~~~っはっはっはっはっははははははははは!」


『くすぐったい?』


「くっ!くしゅぐったぁぁっはっはっはぃぃっひひひひ!はっ!はぁっ!はぁっ!あぁっはっはっははっはははは!」


『じゃあもっとくすぐってあげる』


「やぁぁ~~っ!っ!はぁっはははははははははははは!やっ!あはっ!あぁっははははははは!」


 完全にキューピッドに弄ばれるミコ。


「はっ!はっ!はぁっ!あぁぁっはっはっはははははは!あはっ!あっ!はぁっはははははははははは!」


 ミコの体力が半分を切ったその時。


【忍法:分身の術】


『あれ?』


 ミコをくすぐっていたキューピッドの周囲に計6人のユカの分身が現れ、キューピッドを捕まえる。


「お待たせミコ」


「はひっ!はぁ・・・!」


 ほかのキューピッドを片付けたユカがミコの救助に来て、ミコの頭に刺さっていた矢を引っこ抜く。


「思いっ切り刺さってるけど、これで痛くないのよね・・・?」


「うん・・・、痛く、なかった・・・」


「不思議ねぇ・・・」


 喋っている間にも分身が各2人がかりでキューピッドを地面(雲だが)に押し倒す。


「さて、天使は足が弱点だったね。実際他の4人も足の裏が超よわかったし」


 倒れて息を整えているミコを放置して、分身にキューピッドの足の裏をくすぐるよう動かす。


『や、やめ・・・ふひゃぁぁっはははははははは!』


『んふっ!やっ!ふぁぁっははははははははは!』


 2人の分身が両脇に両足を抱えて拘束し、2人の分身が両手を地面に押さえつけて動けなくし、残った2人がキューピッドの足の裏を両手でくすぐる。


『んっふふふふふふふ!はぁっ!あぁぁっはっはっはっはははははははは!』


『やぁっ!だめっ!~~~~っ!ふぁっはははははははは!』


「生足が2つ並んでいると、なんか、すごく卑猥ね」


「ゆかちー、片方の分身どかしてもらっていい?」


「ん、いいわよ」


 ユカは片方のキューピッドをくすぐっていた分身をどかす。そして空いた足の前にミコが立つ。


「さ、て。たっぷりとお礼、しちゃおっか。・・・こちょこちょ~」


『あはっ!や、だめっ!ふぁぁっははははははははははははは!』


『やぁぁっはっはははははははははは!くすぐったぁっははははははははは!』


「私も足弱いけど、天使もめっちゃ弱いよね」


『ごめ、なさぁぁっはっはっはっははははははは!あはっ!ふぁぁっはっはははははははは!』


『あぁぁっはっはっはははははははは!もっ!やぁぁっはっはっはっはははははは!』


 1分ほどくすぐるとキューピッドの体力がなくなり、気絶する。


「キューピッドは体力けっこう低いのね」


「まぁ、ただでさえ魅了持ちだし、ね」


 4人は先へと進み、40層へ到着する。

やりたいゲームが多い・・・

仕事が忙しい・・・

筆が進まない・・・

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