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113話

4人分の反応を考えるの結構難しい・・・

 気温も高くなってきた7月の半ば頃、ユカ達4人組は天を貫く巨塔の31階へ来ていた。


「今日もガンガン登ってこー!」


 やけにテンションの高いニナ。


「やけにテンション高いわね」


「30台は天使系が出てくるエリアだからね・・・」


 若干引き気味のモモと、その理由を知っているユカ。


「天使かぁ~、なるほど・・・」


 ニナのハイテンションの理由を知って苦笑いするミコ。


「ということで、今回の敵は天使。天使みたいな神性を持つ敵はくすぐり以外の攻撃が効かないから注意して」


「面倒ね・・・」


 それを聞いて露骨にめんどくさそうな顔をする、ユカ以外の女に興味がないモモ。


「普段浮いているからか、素足かサンダルしか履いてないのに足の裏がよわよわだから、サクッと押し倒して足の裏を責めるといいよ」


 テンション高めなニナを先頭に、32階へと足を踏み入れる4人。


「・・・ここって、塔の中よね?」


「その、筈・・・」


「天使が出るのに相応しい場所ってことかな」


 32階の様子はこれまでと違い、光り輝く空の上のような場所で、周囲は澄み渡る青空、足場は雲の上になっている。


「ここって、落ちたらどうなるの?」


「もちろん即死する。お仕置き部屋はたくさんの天使にくすぐられるハーレム体験が味わえるよ」


 それなりに広い足場なので余程のことがない限り落ちることはないが、一行は落ちないように気を付けて進む。


「でも壁が無いから、次の階層への魔法陣がすぐに見つかるのは良いわね」


 モモが呟いた通り、今までと違い壁が無いので次の階層へ進むための魔法陣が、見渡せばすぐに見つかる。トラップのダミーも混ざっているが。


「でも敵の姿が見えないね?」


「そりゃ天使だからねー・・・」


 ニナがそこまで言いかけたところで、ユカ達が立っている雲の下から4人の天使が出現する。


「こんな風に、簡単に見つからない所に浮いて潜んでるよ」


「早く言ってほしかったなー」


「囲まれたわね・・・。エンジェルか、なら各自1人を相手にすれば、まぁ大丈夫かな」


 純白の翼と衣に金色の髪をした少女、天使系の最下級種「エンジェル」。最下級と言っても天使なので、くすぐり以外は無効で指先のテクニックもかなり高い。

 素足なので弱点の足の裏は常に晒されているが。


「じゃあ、各々やってこー」


 そう言ってニナは早々に間近にいる天使に襲い掛かる。


【死神技法:亡霊の手】


 襲い掛かると同時に発動した術によって出現した魔法陣からでてきた漆黒の手が天使を捕らえようとするが、天使は空に浮いて逃れる。


「むぅ、逃げられたか・・・。天使相手にあの距離は私じゃ撃ち落とせないなぁ」


 悔しそうに空を見上げるニナ。


「まぁ、エンジェルに遠距離攻撃は無かったはずだから、待ってれば向こうから降りて来るでしょ」


 エンジェルは遠距離からくすぐる手段を持たない。なので攻撃するためにいずれは降りて来る。

 数秒ほど睨みあっていると、ニナの予想通りエンジェルが猛スピードで降りてニナに急接近する。


 「あまいっ!」


 エンジェルは正面から急接近したと思うと、フェイントを入れて素早く後ろに回り込む。だが、ニナはそれを読んで横に回避し、そのままエンジェルが逃げ出す前に飛び掛かって地面に押し倒す。


「ひゃんっ!?」


 可愛らしい声を上げて地面(雲だが)に倒れるエンジェル。ニナは素早く膝に上に馬乗りになり、素足を両手で優しく撫でるようにくすぐる。


「んっ!んぅっ・・・!ふふっ!んんっふふふふふふ!」


「さて、よわよわな足の裏でどこまで耐えられるかな~?」


 ニナが足の裏をくすぐり始めると、体を震わせながら必死に声を抑え始めるエンジェル。


「ふふふふふふっ!んんぅっ!~~~っ!はぁっ!やめっ!~~~~っ!あはっ!」


「よわいとは聞いてたけど、ここまでとは・・・。楽しくなってきた」


 土踏まずに狙いを定め、指を立ててカリカリとくすぐると、遂に堪えきれなくなり、大きな声で笑い始める。


「んぁっはっ!あはっ!あぁぁっははははははははは!だめ、だめっ!ぇっへっへへへへへへ!」


「羽ぱたぱたしてるのかわいいね。もっと笑って♪」


 くすぐったさを表現するように大きな声で笑い、体を震わせ、翼がパタパタと無意味に動いている。


「ふぁっはははははははは!あし、わぁっはははははははははははは!」


「両手だけでここまで悶えるとは。そんなによわいのに、素足でいる方が悪いんだよ」


 こうなってしまえば天使といえどニナから逃れることはできず、体力が尽きるまで玩具にされる。



 一方、ユカ。


「んやぁぁっはっはっはっはははははははははは!だめ、やめっ!あっ!はぁっははははははははは!」


 ユカの相手をしていた天使は、6人のユカに囲まれていた。

 より正確に言うならば、6人のユカの分身達に。ユカ自身は、少し離れた場所でその様子を観察していた。


「自分が女の子をくすぐってる姿を観察するのも、何か変な感じ・・・」


「はぁっ!はぁっ!はぁっ!はぁぁっはははははははははは!やぁっははははははははは!」


 勝負はニナ以上に早く付いていた。正面に捉えた天使の周囲にユカの分身が現れ、天使の後ろにいた分身が達人の動きで瞬く間に天使をロープで縛り、満足に動けなくなった天使の体を分身達が蹂躙する。


「あぁぁぁっはははははははははは!たす、けっ!あぁっ!あっはっはっはっはっはははははははは!」


「やっぱり激しすぎるかな?HPの減りがすごい」


 左右に陣取った4人の分身が8本の手で上半身を責めたて、残りの2人が最も弱い足の裏を1人づつ担当する。


「あぁぁっはっはっはっはははははははははは!あはっ!はぁっ!やぁぁっははははははははは!」


「天使も下着をつけるんだ。・・・やっぱり白ね」



 一方、ミコ


 天使はまさか植物が急に生えて来るとは思わなかったのか。ミコが最初に呼び出した植物に絡めとられ、一切の身動きが取れなくなった状態で、中にイソギンチャクのような触手を生やした花に両足をしゃぶられていた。


「ふぁぁぁっはっはっははははっはははは!~~~~~~っ!あぁっははは!そこは、だめ、ですぅっふふふふふふ!」


「何か、あっさり捕まったなー。またいつものパターンかと思ったけど・・・」


 かかとから土踏まず、足の指まで丁寧に舐めまわすように動く触手を観察しながら、少し離れた位置で逆襲や不意打ちを警戒するミコ。


「あはっ!はぁっ!も、やめっ!~~~~っ!はっ!やぁぁ~~~っはははははははははは!」


「・・・ほかのエンジェルも見当たらないし、私がくすぐられることはないよね?」


 いつもくすぐられているからか、いつにもまして警戒をし続けるミコ。



 一方、モモ。


「・・・暇ね」


「や、やめっ!~~~~っはぁっはっはっははははははは!」


 モモは新しく習得した技能で、強化された魔人に天使の相手をさせていた。


「こんなぁっはははははははは!はず、かしっ!ひぃっひっひっひ!」


 モモは自分に向かってきた天使に向けて、正確には天使の背後に魔人を召喚して、不意を突いて拘束に成功していた。

 魔人は天使を背中からふとももまでを抱きかかえるように拘束する。そして強化された魔人の技能で、魔人の手だけが2つ現れ、無防備な足の裏をくすぐる。


「ひゃぁっはははははははははは!やらっ!やぁぁぁっ!っははははははははははは!」


「あなたの下着に興味はないから、安心していいわよ」


 つまり天使は、下着が丸見えの状態でくすぐられている。ニナならば喜んだだろうが、モモは全く興味を示さない。


「んやぁっはっはっはっはははははははは!はぁっ!あぁっはっはっはははははははは!」


「他も大丈夫そうだし、終わるまで暇ね・・・」


 数分後、4人の天使の笑い声が収まると、4人は魔法陣に向けて歩き出す。

休日出勤とポケモンで来週は上がらないと思います。

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