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93話

 ユカとニナがスゴロクゲームをやった日の夜。ユカ達4人は天を貫く巨塔の周囲にある獣人街のカフェに集合する。


「久々の塔だね。100階めざしてガンバロー!」


「今日1日で100階まで行くわけじゃないよね?」


「まぁ、流石に。今日は20階が限度かな」


 そんな感じの会話で目的を決めて、4人は塔に入っていく。1階にある転移魔法陣を使い、以前開通しておいた11階へワープする。


「よし。じゃあ20階目指してしゅっぱーつ」


 意気揚々と12階へ移動する4人。


「涼しい場所だけど、ここ本当に屋内?」


 12階は岩山をくり抜いて作られた洞窟のような場所で、所々に水が流れている。


「12~20階はスライム系が出て来るフロアだった筈」


 ユカがそう言うと、4人の前に冷気を纏ったスライムが3体現れる。


「フローズンスライムが3体。冷たい粘液を浴びると体が思うように動かなくなるから、気を付けてね」


「炎がよく効くから、私達の敵じゃないね」


 ユカが注意を促しつつ、いつもの陣形に展開する。ニナが前線に立ち、ユカが後ろから一撃離脱を繰り返す。ミコとモモが後ろから支援を行う。


【死神技法:魂の葬炎】


【忍術:火遁・業火】


 ニナが蒼い炎を3体に向けて放ち、すぐにユカが縮地で距離を詰めて赤い炎で止めを刺す。


「炎に弱い敵なら、消費低い技でも余裕だね」


 そのまま次の階へ移動する魔法陣を探して移動を開始する4人。


「ここってスライム系しか出ないから、物理職には難関だけど、私達は余裕ね」


「まだ下の方だから、数も少ないしね」


 途中襲ってくるスライムを炎で焼き払って進む4人。苦戦することも無く12階と13階を越え、14階へ辿り着く。


「何か、いっぱいいるんだけど」


 ミコが嫌そうな顔をして呟く。視線の先には15階への魔法陣が輝いていたが、その周囲にスライムが8体蠢いていた。


「みこ、後ろからも来てるよ」


 ユカが後ろを見ながら教える。ユカ達の後ろからはフローズンスライムが2体、ゆっくりと迫って来ていた。


「前のやつは、フローズンスライムが2体、ゼリーみたいな体のゼラチンスライムが4体、普通のスライムの10倍ぐらいでかいのがジャンボスライムだね。こいつが2体」


「めんどいわね」


「でも無視して魔法陣に突っ込むには、ちょっときつい」


「しゃべっててもしょうがないし、やるかぁ」


 戦闘態勢をとる4人。


【豊穣:ブロックブッシュ】


 ミコが後ろの2体に向けて銃を連射すると、着弾から葉っぱの生えた蔦のような植物が大量に生えて茂みを形成し、進行を阻害する。


「ユカちゃん。どいつから片付ける?」


 8体のスライムは纏めて倒されない様にか、偶然か、かたまらずに散開していた。


「左にフローズンとゼラチン3体、中央にジャンボが居座って、右にジャンボとフローズンとゼラチンが1体づつ……。右は論外として、数は多いけどすぐに倒せる左からじゃない?」


「じゃ、そんな感じで。ミコちゃん、右の行動阻害お願い。モモちゃんは火力アップでー」


「はーい」


「えぇ」


 ミコは右の集団に向けて同じ植物を放つ。それを合図にユカとニナが左の4体に突撃する。


【死神技法:滅却の焔】


【忍術:火遁・業火】


 蒼と赤の炎に呑まれ、フローズンスライムは倒れるが、ゼラチンスライムはまだ残っていた。


「残ったけど、このまま押し切れる!」


「他のスライムが迫ってくる前に倒さないと」


 2人が次の術を発動しようとした時。


「ひゃぁぁっ!?」


「なっ!やぁっ!」


 後ろから2人の声が響いてきた。


「あれ、2人捕まってる」


「……よく考えれば、スライムなんだから当然よね」


 後ろから迫って来ていた2体のフローズンスライムが茂みを乗り越えて2人を後ろから奇襲していた。その後ろには霜が付いた茂みが何事も無かったように生い茂っていた。


「あぁ~……。スライムだから茂みを通り抜けてきたのかぁ。まぁ、液体だもんねぇ、スライムだから」


「呑気に言ってる暇ないわよ。右に居た3体と孤立していたジャンボが合流して、前後で挟まれてるわよ。私達」


「とっととゼラチン潰せば挟まれないよ。けど、2人を救出するのに時間はかかりそうだね」


 2人はゼラチンに向けてトドメの術を放つ。

 その頃、フローズンスライムに捕まった2人。


「やっ……冷たぃっ!ぃっ……!くっ……!んっふふ!やっ……!あはっ!だめっ!耐えれなぁっははははははは!」


「んんっ!くっふふふ!やっ……!冷たぃ……。くすぐっ……!んぅぅっ!んっふふふふ!」


 2体のフローズンスライムは2人の体を包み込み、冷たい体で抵抗力を削ぐ。そして服の上から(モモは殆ど素肌だが)プルプルと震えてくすぐる。


「あはっ!くすぐったぃって!やぁはっ!あはっ!あぁっははははははははははは!」


「ふっふふ!はぁっ!やっ!んぅっ!くっふふふふふふ!ふふっ!んっ!はっ!はぁっ!」


 冷たい粘液の体に包まれて、抵抗どころか体をまともに動かせなくなった2人を容赦なくくすぐる2体のスライム。


「やぁぁ~~~っははははははははは!あはっ!はぁっ!はっ!はっ!ひっ!ひゃぁっはははははは!」


 ミコは首筋から太ももまで、全身を激しくくすぐられ、大きな声で笑い悶える。


「あっ!んっ!くっ!んんっ!っふふ!もっ、やめっ……!やっ!ぁっ!はぁぁっ!んっふふふふふ!」


 モモは素肌を晒している上半身を中心にくすぐられているが、4人の中では一番くすぐりに強いため、ミコほど大きな声は出していない。だが、赤く染まった頬と必死に閉じようとしている口から、相当なくすぐったさを感じていることが伺える。


「あぁっはっはっははははははは!あはっ!はぁっ!はっ!はぁっはははははははは!やぁっ!やぁぁっははははははは!」


「やっ!んくっ!ふっふふふふふ!ひっ!はぁっ!

んんぅ~~~~っ!っふふふふ!あはっ!っ!~~~~~~っ!」


 2人は3分程フローズンスライムにいいようにくすぐられた後、他の魔物を全て倒し終えたユカとニナに救出された。

 その場で少し休憩した後、魔法陣を踏んで中ボスが待つ15階へと移動する。

来週はモン〇ンやりたいので上がらないと思います。

再来週はなんとかして上げます。

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