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82話

短いです

 ユカ達4人で海底洞窟の最深部に居るローレライを倒した翌日。

 明日は休日で多少夜更かししても問題ないため、ユカは皆がログアウトした後もゲームに残り続けていた。


「これの出番ね……」


 ユカがアイテムボックスから丸められた分厚い紙のアイテムを取り出した。アイテムの名前は「ローレライの招待状」という。効果は、ローレライの元まで一瞬で移動できる。海底洞窟の解放期間が過ぎても使える上に何度でも使えるが、使用者一人だけしか移動できない欠点も存在する。更にアイテム自体のドロップ率も低い。

 要するに、負けたい人向けのアイテムである。

 ユカは招待状を使い、昨日激戦を繰り広げた海底洞窟の最深部へワープする。


「速攻!」


 ユカはワープが完了するなり、水柱が上がるよりも早く、すぐに縮地を使ってローレライの元まで接近する。

 水柱と水柱の裏側は、バリアが健在の状態では即死するエリアとなっている。なので、ユカはローレライの目の前でHPが一瞬で0になりダウンする。


「あらまぁ、すぐに私の元に来るなんて……。そんなに私にくすぐられたかったんですか?」


 ローレライは笑みを浮かべながらユカの体を触り始める。


「んっ……!くぅっ……!ふふっ……!やっ……!あはっ!はぁっ……!」


 ローレライの指がユカのくすぐったく感じる所に触れる度に、体を反応させて口からは笑い声が漏れる。


「服の上からでもこの反応……。おぬしさてはくすぐったがりだな?」


「ふはぁっ!っははは!はっ……!やっ……!あはっ……!くすぐったぃっ……!」


 段々と動きを速く、強くしていくローレライ。それに比例するようにユカの声もどんどん漏れていく。


「しかし、これだけ弱いとどこが弱点なのか分かりにくいですねぇ」


「やぁっ……!っははははは!あはっ!はっ……!まっ……!あはっ!」


 耳、首筋、腋、あばら、お腹、脇腹、腰と、いろんな場所をくすぐって弱点を探す。


「靴を脱がして、足をこちょこちょ~っと」


「ふひっ!はぁっ……!やっ……!あっははは!くっ……!ひっ……!ふふっ!」


 ユカの忍者服は、普通の忍者服を魔改造して可愛らしくデザインされているが、それでも肌の露出は少なく脱がしにくい為、くすぐりに対する防御力は高い。


「どこが一番弱いのか分からないけど……。これだけ弱かったら全部弱点みたいなもんですね。ではそろそろ本気でいきます」


 ローレライはニヤリと笑い、ユカの両腋を10の指で激しくくすぐる。


「ふぃっ!ひゃぁっ!ぁっははははははは!はげっ、しぃっ!っひひひひひ!」


「ふふふ……。では、一曲いきます」


【音響:回想ノクターン】


 くすぐりながら歌い始めるローレライ。その歌の効果は、暫くの間、くすぐられている感触が残り続ける。


「ふぅっふふふふふ!はぁっ!な、んでぇっ!っへへへへへへへ!あはっ!」


 今、ローレライの手はユカに触れていない。にもかかわらず、ユカの腋は未だにくすぐったさを感じている。


「ふっふっふ。これで一人でも全身をくすぐる事が出来るんですよ」


 自慢げに答えるローレライ。そのままあばらの辺りを掴み、くすぐり始める。


「ふぅっふっふっふふふふふ!あはっ!はぁっ!はぁっはははははは!」


【音響:回想ノクターン】


 ある程度くすぐると、また歌って手を放す。


「つぎはぁ、ここかな」


 ローレライの手はユカの脇腹を掴み、右手は揉むように、左手は指を蠢かしながら手を上下に動かす。


「ふっ!ひっ!ぁはっ!はぁっ!ひぁっはははははははは!くすぐったぁっはははははは!」


【音響:回想ノクターン】


 また歌を歌い、手を放す。ローレライは一人だけなのに、ユカは3人同時にくすぐられているのと同じくすぐったさを感じる。


「太ももって意外とくすぐったいですよねぇ。私に太ももは無いので分からないですけど」


「やぁぁっはははははは!やぁっ……!あっははははは!はぁぁっ!はぁっ!やぁっははははははははは!」


【音響:回想ノクターン】


 太ももを優しく撫でまわしつつ、ゆっくりと指を蠢かして耐え難いくすぐったさを与えると、また歌って手を放す。


「最後は足の裏です。それそれぇっ!」


「やっ!あぁぁ~~~っはははははははははは!くすぐったぃってぇっへへへへへへへへ!」


【音響:回想ノクターン】


【音響:回想ノクターン】


 右足の裏を両手の指でカリカリとくすぐると、歌を歌う。

 そしてそのまま左足の裏を両手で優しく撫で回し、また歌を歌う。


「完成しました、一人全身くすぐり責め。ふっふっふ。笑い悶えるといいわぁっ!」


「あはぁっははははははははははははは!やばぃっ!やっ!やぁぁぁっはははははははははははは!」


 ユカは今、誰にも触られていないのに、大勢に全身をくすぐられているような感触に笑い悶える。


「では最後に。私が直接、お腹を頂きましょう」


 ローレライはそう言うと、ユカのお腹からあばらの辺りを揉んだり指を蠢かしてくすぐったりする。


「あぁっはははははは!あっはっはっはっはぁっはははははははは!んふっ!んふふふふふふふっ!ふぁっははははははははは!」


「私にくすぐられたかったから、一人で来たんですよねぇ?期待に応える為、いっぱいくすぐってあげます」


「あっははははははははは!はぁっ!はぁっ!はぁぁ~~~っははははははは!あはっ!あぁっはははははははは!」


 10分間、存分にくすぐられた後、ユカは満足気にログアウトしていった。

恐らく今年最後の投稿になると思います。

みなさん良いお年を。

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