表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

先手必勝

まずは、私の家族を紹介するとしよう。

メインクーン。

アメリカンショートヘア。


この2匹だ。


メインクーン、メイン州のアライグマという意味だ。

温厚な性格をしていて、アライグマのように手先が器用だ。


アメリカンショートヘアは、有名で人気のある

警戒心が強く、悪戯好きなねこだ。


両方ともオス。


なぜオスかというと、オスの方がメスより比較的に大人しいという点で惹かれて飼った。



元来猫というのは敵から身を隠すため、トイレに砂をかける。

餌をこまめに食べる。

目を合わせると視線を外す。

新しい餌は食べない。


などが有名であるが、家猫として社会的にも、猫世界で備わっていた野生という本能は退化してしまったようだと、最近の猫本には書いてあった。


「ヒマだなー。いや、もうホント暇…」


で、あるからして、最近の猫の愛情表現は人間と大差ないという。


先程から、こちらをじっと見つめているメインクーン、別名『メイン』は、そんなことを呟きながら私を凝視していた。


仕事中なので、視線を交えるのはやめておこうと思う。


「いや、マジで暇だな。本当に暇だな。よいしょっと…」


無視を決め込むと、彼は身を翻してお腹を向けていた。


こちらを見るのも忘れない。


すると、今まで部屋の隅で大人しくしていた、アメリカンショートヘア、別名『アメ』が、ゆっくりと私の方に歩み寄ってきた。


無言で寄って来る、その姿は軽く忍びである。


私にぴとっと体を密着させるも、視線は別の方向を向いていた。


「ふッ…」


小さく笑ったのは、アメの勝利宣言だろうか。


「んだよ、アメは愛想ないくせに手だけは早いんだ。空気読んで主の邪魔をしない俺を見習えっての」


基本的に、アメが私に擦り寄っている時は、メインは近付かない。


テリトリーがあるのか、人が手を付けた物は嫌なのか。


そこは彼にしか分からない。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ