自由落下
ふわふわと
部屋を漂う雪虫たち
目を凝らしても
目をつぶっても
そこにいるのは変わらない
白いようで
白くなくて
ほんのりどこか
くすんでいて
手を伸ばせば
逃げていく
重力に負けて
落ちていく
そんなものが部屋の中に
いるわけはないという理性と
そんなものが部屋の中に
いるかもしれないという願望と
そのどちらを選べばいいのか
判断力にかけた頭は
いつまでも布団の中
夢かもしれない
それが現実の落としどころ
ぺしゃんこになった羽毛布団が
その正解だけを知っている
布団が破けてしまったの。
ありがとうございました。