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第6話:学園生活は波乱な予感?

今回は異世界感が薄いかも?


トーナメントから3日経った、今日此頃、私は今・・・


MPR(Monsters・Provision・Rapond)学園の小等部、その寮にいる。

何故か?だって?そんなの決まってるだろ?入学するからだよ・・・


いやうん・・・嬉しいよ、だって元の世界で学生やってたし、元の生活に近くなるという点では、何一つ文句はない・・・


「でも・・・、冒険者育成学校って・・・。」


まぁここでは、1人前に冒険者として出ていくための、勉強場所・・・らしい。


【ご主人様マスターの目的は、友達を作って面白おかしく生きていく。でしたよね?友達を作るチャンスじゃないですかね?】


嗚呼、そういう考え方があったね、サムさん冴えてるぅ。


「あぁ、もしかして新入りさん?」


突っ立っていると声を掛けられた、割烹着に三角巾、下には着物で手には竹箒が握られている。どこかおっとりとした雰囲気が特徴的な女性だった。


「間違えていたら、すみませんが、ここの寮母さん?ですか?」

「ええ、この寮の管理をしています。伊崎文といいます。皆はフミさんって呼びますね。」


歳は三十代の前半という所か?いやこの世界だとあんまり関係ないと思うけど。


「自己紹介が遅れました。今日からお世話になる、アース・オキューリアと言います。」

「よろしくね、アースさん。」



そんな訳で、中を案内してもらった後、自分の部屋に通される。

両端にベット、正面に机が2つあり、トイレや簡素だがキッチンなどがあった。


思った以上にしっかりとした寮だ、既に荷物があったが私のものではない、恐らく、ルームメイトのものだろう。


「まだ来ていないっぽいね。」

【ですね。】


「・・・サムさんどうしよう!まず何て言えばいい?自己紹介、をいきなり言うのっておかしいかな?きっかけが無いと言える気がまずしないよ。」

【ご主人様マスター落ち着いて下さい。と言うか何故そこまで慌てるのです?シルビア・オルガンティアとの接触には見せなかった慌てようですが。】


「だってあれは、あっちから話しかけてきたじゃん?

でも今回はそうとは限らないんだよ〜。」

【あぁ・・・なるほど。では、今回も待っていればいいんじゃありません?】

「それで何度気まずくなって、友達ができなかったと・・・。」


【ご主人様マスター、《カリスマ》をお忘れですか?】

「あ・・・。」


「勝ちゲーじゃないですか、ヤダー。」


そうだ、全てはこの時のためにこの能力を取ったんじゃないか!、何も恐れることは無い、私の《カリスマ》を見せてやる。


で、だよ、私はルームメイトが来るまで暇な訳だよ、ということで私は自身の能力について考えようと、思う。


私の飛び抜けてすごい能力は、この見た目と、最近検査した時にわかったが、魔力量と質、そしてなんて言ったってこの、能力カリスマである。


これだけ見ると凄いと思う、うん。


「でも・・・、この前思い知ったからな。」


この前とは、トーナメントの時である。結果的には勝った訳だが・・・

当初、本気なんて出す気がなかった。だが結果的には、《カリスマ》をフル活用、まるでチートを使っている気分だったよ。


だが問題はその前、近接戦闘の時だ・・・

その時に思い知ったよ、私には近接戦闘でヒャッハーは出来ない。


「だから、冒険者・・・やめていいと思うの。」

【でも、特待生としてもう入学しましたよね?】

「あれは、シルビィが勝手に。」

【結果的には、入りましたよね?】

「はい・・・。」


そう・・・この学園に入ったからには冒険者として生きる事は曲げられない真実なのである。

まぁ、だから、私はこうしてこの先、どう戦闘を避け、効率良くボーナスステージを謳歌出来るかを、思案している訳なんだけど・・・


すると、ドアが勢いよく開いた。

慌ててベットから身体を起こし、ドアの方を見る。


そこには、黒髪に黒目、短髪で肌は少し焼けている、パッと見少年の様な風貌だが、若干の胸の膨らみ、いや、ここはそもそも女子寮なので女子しかいない、というわけで、ルームメイトだろう少女が入って来た。


「ん?君が私のルームメイトかな?私はフォウカ、よろしく!」

「私はアース・オキューリア、アースでいいよ。」

「アースか・・・かっこいい名前だね。私の事はフォウカでいいよ、アース。」

「うんよろしくね。フォウカ。」


簡単な自己紹介だけ済ませて、フォウカは、私の向いにあるベットに腰を掛けて、こちらを眺めている。

シルビィと同類じゃないことを祈るばかりの私に再び声が掛かる。


「いつから学園に来るの?」

「え?ああうん、明日からだよ、何で?」

「いやね、制服の着方とか、準備とか、手伝った方がいいでしょ?」


シルビィとは違うな、いや、これが普通なのか。


「たぶん、転入生ってアースのことだろうし、ウチのクラスだよ。」

「そうなんだ、じゃあ何かとお世話になるだろうから、その時もよろしく。」

「もちろんいいよ。でさ、アースって家族に教師やってる人、いない?」


家族がそもそもこっちに居ないんですが・・・


(【居ますよ、家族。】)


え?聞いてないけどそんなこと。


(【必要ないと思ったので。】)


いや、言って欲しかったよ・・・


「あ!?ごめん、もしかして話しづらい事だった?」

「いや全然、気にしないで。」


私の家族・・・か、その事は胸に引っかかったが、一先ずは、夕食までフォウカとは談笑した。

夕食は寮の食堂で行われるのだが、寮母のフミさんの配慮で私の紹介が挟まれたりした。



今日から学校である、私は学園の制服を着る、着方は昨日の内にフォウカから教えて貰った・・・


はい、スカートです・・・、解せぬ、上はブラウスにベージュのブレザーにリボン、中にはセーター等も着込んで言いそうだ。


仮面?もちろん外しませんよ、一々説明するのが面倒だがとった時の方がそれ以上に面倒だしね。


「準備も・・・良し、大丈夫。」


完璧です。横を見るとフォウカはもう準備は終わっているようだった。パッと見少年だが、女の子らしい服装でも違和感はなくむしろ自然に見える、不思議。


「アース、準備終わった?」

「うん大丈夫。」

「じゃあ、まずは職員室に行くんだよ。」

「だから大丈夫だって、フォウカは心配性だなぁ。」


フォウカはどうも世話焼きで面倒見がいいようだ。



学園に入って、まずフォウカに職員室の前まで案内してもらった。


「じゃあ、後でね。」

「うん・・・。」


フォウカが手を小さく振ってから、踵を返す。


職員室って妙に緊張するよね?毎回ドアの前で足踏みしてる思い出があるよ。

意を決して、ノックだ。


「新しく転入してきた、アース・オキューリアです。失礼します。」


ドアを開けると、全員がこっちへ興味が移り、視線が集中した。

うぅ・・・、こういうの慣れないなぁ、全く。


そう思っていると、目の前がいきなりブラックアウトする。何だ何だ?誰だよいきなり電気消したのは。


「アースゥ〜、久しぶり〜。」


アレ?知り合い?でもこんな大きい知り合い居ないんですがそれは?


「もう私よ、お姉ちゃんだよ。」


あぁ・・・何だお姉ちゃんか・・・

はぁ!?何で?何で、お姉ちゃんがここにいるの?


(【疑問符がいっぱいですね、ご主人様マスター、一応説明、いえ、もう面倒ですから、ご主人様マスターの細かい設定や記憶諸々送りますね。】)


おい!面倒ってなんだよ、サムさん最近ざっくりしてません?


(【では、送りますね。。】)


無視ですか、そうですか・・・私悲しい。


「お姉さま?何故ここにいるんですか?」


何?この口調?またアマネリさんの趣味?


(【Exactly!(その通りでございます。)】)


本当に何なん?あの神・・・

では紹介しよう、目の前にいる、髪は白銀、目は青でタレ目、色白でハリのある肌に胸の大きいこの女性を。


私の姉であり、名前を「マリスネ・オキューリア」通称マリ姉である。


「何でって?私はここでは教師をやってるのよ、それを聞いて、入学してくれたんじゃないの?わざわざ特待生になって。」


いや、家族がいるなんて言う情報も今日聞いたし、無理です。


「いいえ、違います。」

「あらあら、そうなの?でもどちらにしても、私の生徒になるのは変わりないもの、嬉しいわぁ。」

「お姉さまが、担任何ですか?」

「そうよぉ〜、でも、教室では、先生って呼んでね。」


ぐおぉ!、その胸にあるクッションを押し付けるなぁ、窒息する。


「じゃあ、早速教室に行きましょ〜。」


先にマリ姉が朝のHRをはじめ、呼ばれるのを、待つ。


「入ってきて、どうぞ。」


よし、何度も練習はした、大丈夫、平常心だ、たかが小学生だろう?楽勝だよ、友達何てたくさん作れる大丈夫。


そう自分に言い聞かせ、ドアをスライドさせる、すると・・・


訳が分からない歓声が挙がる。

ヤバいビックリしてセリフが飛んだ!?


「ええと・・・、その・・・。」

「ちょっと男子ー!、五月蝿いよ、転入生の自己紹介を邪魔するな。」


注意している方を見ると、フォウカが男子を黙らせていた。ありがとう、フォウカ・・・


「新しく転入してきた。アース・オキューリアさんよ、聞いての通り、私の妹だから、男子達?手を出したら・・・、宿題増やすからね?」


男子達の顔が引き攣ってる・・・マリ姉、どうやら、優しいだけの先生じゃあ無さそうだ。


「アース、自己紹介出来る?」


私は頷いて返事をする。


「アース・オキューリアです。色々と分からないことが多く、迷惑を掛けるかもしれませんが、よろしくお願いしますね?」


そして、笑顔だ。うん、これで完璧です。


また歓声が挙がるが直ぐに、フォウカとマリ姉に静められた。


「じゃあフォウカちゃんの横が空いてるからそこに座って。」


窓際でいい席だ、日差しがいい感じに差し込んできて最高だね。


その後は、その日の日程等が伝えられて、終わった。

HR終了後勢いよく私の方へ男子達、後ろには女子たちが群がって来る。


人数は私の学年で6クラスで25人程で割り振られている、こうして見ると種族が様々で、ケモ耳とか角だとか、色んなのがいるな、そして、全員冒険者になるのかと言われたらそうでも無いようで、どうやらここで、一般教育を受け、職の幅を広げるのが目的の様だ。


てか今の囲まれているんだけどさ、いや、囲まれるのはいいよ、私も友達たくさんできた気になれるし・・・、でも話の内容がなぁ・・・


男性陣

・「俺と友達になってもいいんだぜ?」

・「ねぇねぇ?放課後お茶しない?美味しいケーキを出す店をしっているんだ。」

・「君の表面の仮面だけじゃなくて、心の仮面までどけてあげるよ。」


女性陣

・「アースさんと先生って仲いいの?」

・「姉妹何だし、仲いいでしょ。」

・「そんなことより、アースさん、可愛いね、エヘヘ。」


アレ?小学生ってこんな積極的だった?異世界だからやっぱり違いがあるのかな?

てか、男女の最後の奴等・・・


その後、フォウカに救出されたのは言うまでもない。


授業の内容は基本的なものは元の世界と変わりがなかったけれど、魔法の授業や体育という名の訓練は勝手が違った・・・でも楽勝でしたよ。


・・・女子の更衣室って男子のと違っていい匂いがするんだね。


それと着替える時の私に向けられる視線に幾つかに危ないものが混ざっていた気がする。


いやぁ、久しぶりの学校生活だったよ・・・

割と疲れたな、特に男子の相手・・・

元同性だから、気楽かと思いきや、面倒だったよ全く。


「まぁ、アースは可愛いから男子達がほっとかないよ。」

「あまり嬉しくないよ・・・。」


そうボヤきながら、下駄箱を開けると


「ぅわっぷ!?」


何か一気に顔になだれ込んできた・・・


「ナニコレ?」


いやうん分かるよ、分かるけどさ・・・


「ラブレター・・・のようだね。それもこんなにたくさんも。」


まぁうん知ってたよ。


何か男子に混ざって女子のもあるよ・・・内容もそこらの男子よりも過激だし・・・


「何か思ってた学園生活とは、だいぶかけ離れた気がする。」


こうしてアースの波乱な学園生活は始まるのでした。

色々詰め込めて自分的には満足です。

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