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第5話:初めての共闘、意外な結末

今回はきっと楽しくない、いや前のも面白くないでしょうけど・・・


飛ばしすぎて内容が薄い

その後の作戦会議で分かったこと、話し合った事は、


・シルビィは重装備兵だが今回はロングソードしか使うことが出来ない事。

(理由):トーナメントのルールで、防具は一定のスペックの物を使用する事、但し武器はそれに限らない。

・シルビィは自分の剣術に自信がある事。

・何でも人並みにこなせる私は後方支援に徹した方がいい事。

・優勝者には500万ソロが贈呈される事。

(備考):ソロは銅貨、銀貨、金貨、白金貨からなり、銅貨は1000ソロ、銀貨は1万ソロ、金貨は10万ソロ、白金貨は1000万ソロ。

尚、国によって固有硬貨が有るらしく1000ソロ以下の物が流通している。


・作戦は簡単に言うと私がシルビィのサポート、シルビィは敵へ特攻し斬る!との事。


「大雑把だけど・・・まとまった方かな?」

「いいと思うわよ、そもそも私達に本気を出させる相手がいるかどうか・・・。」


何を言っているんだこの娘、私達子どもだよね?

大人に簡単に勝てるというイメージが沸かないんだけど・・・

いやガズルは例外だとしてね。まず、《カリスマ》を使うなんて目立ちすぎて行けないでしょう。私は友達が欲しいのであって人気者になりたい訳ではないのだ。


「さて、会議も一段落したのですし、夕飯でも、どう?」

「ん?、もうそんな時間だった?、じゃあその意見には賛成。」


だって、サムさんが食事をしないと成長しないって脅してくるし。



という訳で、夕食を摂るためにルームサービスを使用する。

しばらくするとカートと共にホテル従業員が入って来る。


メニューの内容と言うと、私はバゲットに野菜の旨みを抽出した濃厚シチュー、シルビィはと言うと、肉!肉!肉!、バランスなどどこへ行ったやら、なんだか、スゴイ、タンパク質です。


「ねぇ、シルビィ、貴女いつもそんな食生活なの?」

「そうだけど・・・、何かおかしいかしら?」

「いやぁ・・・ちょっと、偏り過ぎかなぁって。」


余りにも偏りすぎてるよ・・・体壊さないか心配だよ全く。


「もしかして、いえもしかしなくても、心配してくれてるのかしら?」


シルビィは満面の笑みを見せている、こうやって見ると綺麗なんだよなぁ。


「じゃあ私のものになれば、いつ、いかなる時も私を心配出来るわよ。」


うわぁ・・・その顔は下心丸出しだよ。

これが無かったら、本当に・・・いや何でもない。



そんなこんなあって、談笑しながらの夕食は終わった。

だが・・・だがだよ、この後にこんなイベントがあるなんて聞いてないですよ、サムさん、ヘルプ!


(【体を清潔に保つ事は、年頃の女の子の基本です。おとなしくするべきかと。】)


現実は非常である。サムさん私はマイサンがいないだけで男ですよ。


(【今は、女・・・ですよね。】)

アッハイ、そうです。


もう百歩譲ってお風呂はきちんと入るよ・・・

でも、今眼前に迫るシルビィは押しのけてもイイんじゃないだろうか・・・


「アースちゃ〜ん、、裸同士の付き合いなんていう言葉を聞いたことがあります。だったら私達も親交をを深めるために・・・ヘブン!?」


とりあえず、私は血走った目をしたシルビィにジャーマンスープレックスを仕掛ける。

こんな奴は放っておいて先に入ってしまおう、と言うことでワンピースを脱ぎ出すのだが・・・


「油断していた・・・。」


目の前には鏡そこには、裸の自分もとい美を具現化した様な美幼女がいた。


一瞬で赤面したのがわかった、、顔が沸騰したように熱い、自分の体なのはわかっている、わかってはいるのだが、なにしろ転生してから女の子になった自分の裸なんて初めて見る。


故に、赤面したのだろう、でもね幼女の体で赤面ってどうよ?


【意識するから恥ずかしいのでしょう?、気を別のものに向け・・・ご主人様マスター、来ます!】


何が?と言う前に勢いよくドアが開く。

私はバスタオルを急いで体に巻いた。


「酷いじゃない・・・いきなりジャーマンなんて。」

「やらないと、ヤラれた気がしたから。」

「否定はしないわ!」

「胸はって、言えるものじゃないよ。」


その後、2人で髪を洗ったり、体を洗いっ子したり、赤面していた私に気付いたシルビィが調子に乗って過激なスキンシップに打って出たから、チョークスリーパーで締め落としたりした。

落ちる瞬間の顔は幸せそうだった。



「ぬぅ・・・、ねみゅ・・・。」


眠いのを必死に抑え込んで体を起こす、隣にはシルビィが寝息をたてて寝ている。


とりあえず、着ていたピンクのネグリジェを脱いでいく、これもアマネリさんの趣味らしい。

怨みますよ全く・・・


下着だけになったらショートパンツ、スポーツインナーを着る、上にチェインシャツを着て、猫耳フードのパーカーを羽織る。

顔を洗って、髪もセットして、最後に黒猫の仮面を付けて完成。


「ほら、シルビィも支度してよ、朝には買い出しに行くんでしょ?」

「うん・・・。」


私も朝は弱いのだが、シルビィも弱いらしい。私は朝食を摂るためにルームサービスを呼んでから、急いでシルビィに着替えるよう促す。



私達は、1時間程でポーションや足りない武具、暇を潰すための魔導書等を買い終えた。

今の時刻は9:30だから、後一時間半は暇だ・・・


買った魔導書を片手に闘技場近くのカフェでスイーツを食べている。

この体になってからよく甘いものに過剰に反応するようになった、気がする。


「暇だわ・・・、ねぇアースちゃん「嫌です。」

「・・・まだ何も言ってないじゃない。」

「大体予想出来るし、碌なことじゃないでしょ?」

「何を言ってるの?ただ私はキスを「嫌です。」

「ほら碌なことじゃないじゃん。」

「でも・・・私達が通じ合っているって証拠よね!」


恥ずかしいことを簡単に言ってくれるなシルビィは・・・



あれからも暇を潰して、今現在闘技場にいます。


見た目はコロッセオみたいだった・・・

違うところは、魔法等の空調設備、売店が入っていたりと結構雰囲気がぶち壊されている。


「無駄にいい造りしてるね・・・。」

「まぁ、あのギルド、色んな事業で成功してるから。当然と言えば当然ね。」


入ると本人確認した後選手待合室で待たされる。闘技場の映像結晶にトーナメントの相手が発表される。


「本当にガズルって男は出場するんだ。」


出場人数は少なく4ペアだけだった。

恐らく難易度が高くてエントリーする気がしなかったのだろう。


「2回勝てば終わるなんて、ラッキーじゃない。」


シルビィは人数が少ないことにご満悦のようだ。ついでにガズルのペアは2回戦目のようだ、まぁ勝ち残って来れるなら、だが。


初戦で試合なので武器は取り出しておく。


今回の武器チョイスは臨機応変に行動するために、ハードレザーグローブにダガーナイフ2本、2丁の拳銃に、羽の装飾が見事なエンジェルスタッフ。


シルビィは、白い刃に青い柄とその他装飾のある「ブルードクイーン」と言うとロングソード。

後はそれぞれがほぼ私服で小手や胸当てだけである。



どうやら出番のようだ、私達が出ると歓声があがった、相手を見てみると、1人はシックル、もう1人はショートソード、明らかにこちらを見下しているその顔は私を苛立たせた。


ここでは1度死ぬ攻撃を受けても治癒して待合室に矯正転移するらしいから、《カリスマ》の《絶対強者》くらいなら使っていいかもしれないな。


「見た感じ素早さ重視で責めに来そうね。」

「まずは身体強化で良いんだよね?」

「ええ、ちゃっちゃとやっちゃいましょ。」


試合は開始されたようだ、まずは身体強化系の魔法をシルビィに掛けた、相手はもうこちらに走り出している。


強化終了した後は、2丁拳銃を相手に向けて撃つ、が、避けられたようだ、しかしその間シルビィは一気に駆け抜ける。


身体強化を受けたシルビィは一気に間合いを詰め、地面とスレスレを浮くブルードクイーンで切り上げる。


相手の持つショートソードは弾き飛んだ、そこを見逃すシルビィではなく、何の慈悲もなく振り下ろされる。もう1人は加勢しようとしているが私が撃った銃弾で誘導しているため上手く動けないようだ。


「ぐわぁ!」と言う断末魔の叫びの後強制的にこの場から追い出される。


「もう1人!!」


シルビィは昨日の夜とは違うハンターの顔をしている。

シックルを持つ方の男は仲間が瞬殺されたのに驚愕したのか、シルビィに睨まれたことに恐怖したのか、動きが鈍くなる。


「隙あり。」


私は次の動きを予測して銃弾を撃ち込む、吸い込まれたように男の頭に命中し脳漿をぶちまける。


「ヘッドショット!」


その後男の体が倒れる前に強制転移させられる。

圧勝だった。


待合室に戻ってから、私は思い出してしまった。人の頭に向かって何も躊躇いもなく銃弾を撃ち込んだ自分を・・・


今になって震える、流石に今までそんなことに縁のなかったアースにしては自分のした事は重いものだった。


「アースちゃん、お疲れ様、いい感じだった・・・

アースちゃん?どうしたの?」


シルビィが困惑してる、ダメだ今は弱い所を見せちゃ、そう思って笑顔を作ろうとするが。


「アースちゃん・・・もしかして、初めて人に向けて撃った?」


私は沈黙で返す、それを肯定と受け取ったシルビィはこう言葉を綴る。


「私もね、最初はそうだったわ・・・。」

「えっ。」


意外ではあった、シルビィは何の躊躇いもなく剣を振るっていたから。


「でも、貴女とあって、今日、戦っていたら怖くなかった・・・、それは貴女が私にとって大切な人になったから。」


何の恥ずかしげも無くそんな言葉を吐くシルビィを見ていて、顔が熱くなる。


「私は、私だけのために剣を振るうことはやめるの、私は貴女のためにこの剣を振るうって、検問所で貴方を見た時に決めたのよ。」


私を襲うと決めたと同時に決められても、微妙に喜べない、私は微笑を零す。


「だから、アースちゃんも私の為に戦ってくれない?私達、」

「バディだもんね。」


その後は互いに笑い合った、少しだけどラクになった気がする。


試合は進んでおり、ガズルたちが戦っていた・・・が、どうやら遊ばれているようだ、ガズルの仲間は既に倒されていて、1人で戦っている。


ガズルは決して弱い訳ではなかった・・・

ただ、自分より強い相手と当たってしまうだけで運が悪い可哀想な男なのだ。


「グ・・・。」

ガズルは倒れた、最後まで抵抗したが彼の剛剣は届かない。


私達はその戦いを見て気を引き締める、次に戦うのは私達なのだ。


2回戦は始まった、手順は同じく強化に入る、相手は二人共ロングソードで、こちらに向けて走り出す。


シルビィも迎撃に向かったが、1人を相手にするのに精一杯のようで私の方に1人男がやってきた。


私は直ぐに拳銃を抜くが、相手の一太刀がそれを許さない。


距離を取ってダガーナイフ2本を右手は普通に、左手に逆さ持ちで構える。


男は横薙ぎロングソードを振るう、私はそれを必死に受け流す、けれど、私には弱点がある。


私は武器を全て扱える、けれど、達人ではないのだ。目を前にいる男は達人の域ではないにしろ、完成していた。


「くぅ・・・。」


このままではジリ貧だ。ふとシルビィに目をやると、若干だがシルビィに勝利の旗が上がりそうだ。


だが目を前の男から目を離すべきではなかった。男の剣は私の目と鼻の先にある・・・


【森羅万象を解明しました。これから全面的にご主人様マスターのサポートをします。】


私の頭の中でサムさんの声が響く、もう遅いよと思ったが・・・


「アレ?、止まってる?」

【引き伸ばしているだけで、止まっているのではありません。】

「まぁそれはもういいや、だけどこれ、勝てるの?」

【まずは、仮面を外しましょうね。】


「あ・・・。」

【ご主人様マスターは全力で戦っていません。というよりもまだ使いこなせていないだけですが。】

「サムさん、結構厳しいね。」


【とりあえず、避けてその後、仮面を取ってください。】

「アッハイ。」


元の時間に戻り、一番可能性のある方へ回避行動をとる、軽く肉が抉られたが直ぐに回復される。

サムさんが修復しているようだ。


その後落ち着いて仮面を外す。


敵は動けない、と言うよりも、アースの顔を見た全ての人が動けない。


「『止まれ』」


そう呟くと全員止まった。騒がしい声も、さっきまで聞こえた剣戟の音も。


そう全てが止まった瞬間だった。


私はボウっと佇む男二人を撃った。


その後の事後処理として、シルビィ以外の人の記憶をいじった。



こうして私達は優勝したが、あっけない結果だった、能力を全力で使うとこうまで呆気ないとは思ってなかった。


その後きっちりお金は貰い闘技場をあとにするが、シルビィはムスッとしていた。


「1人頑張った私がまるで馬鹿みたいだったわ。」

「そんな事ないよ、私はシルビィのために戦ったんだから、シルビィが頑張ったから私も戦えたんだよ。」


「・・・デレ期?」

「違うわ!?」


馬鹿なやりとりはそこで終わったが次にシルビィは衝撃的な発言をする。


「いつ学園に書類出しに行くの?」

「え?・・・。」


どうやら18に満たない冒険者は学生として身分を保証されるらしい。


「アレ?特待生希望でトーナメント出たんじゃないの?」

「いや冒険者やりたかっただけで・・・。」


聞いてないです、あのお姉さんギルドに入るには、みたいなこと言ってたよね・・・

どういうことだってばよ・・・




さて次回からいきなりの学園生活スタート・・・

正直済まないと思ってます・・・はい


一般学生は一般人が冒険者になるために入ったもの

特待生が冒険者として1人前になるためのものです



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