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第12話:自分の在り方

今回とても短いです。

ご了承くださいまし〜♪

破壊の砲撃を受けた地面は溶けて結晶化し、その場にある酸素を一気に消耗させた。


その延長上には塵一つも存在してはいない。


そう何も無かった。


1人の少女は跡形も無く影ひとつ残さず消滅した。


「・・・ククッ・・・・・・ハッハッハ!、所詮ガキはガキだったって言うことだ、消えて死んじまったよ!!」


ダックは恐怖から開放され口の滑りが非常に良い。


「アー・・・ス・・・、あぁ・・・私のせいだ・・・私が・・・捕まらなかったら!?」


フォウカは帰ってこない少女に懺悔する、少女はきっとこの懺悔する行為を咎めるだろうがフォウカは懺悔せざるを得ない、きっとやめてしまえば自分が壊れるだろうと本能で分かっているから。


「お偉いさんのレンタル品は壊れちまったが・・・、全て丸く収まればどうってこたぁねぇ!!」


拘束された部下も続々と立ち上がって来てる、勝利の確信、もう引渡しの順路を思案しているダックは再び部下を鼓舞するべく声を上げる。


「あの生意気なガキは殺った、俺達の悲願ももうすぐだ!!、立ち上がれ仕事を「・・・さない・・・・・。」


その言葉を最後まで言うことなく遮られる。

別段大きい声では無いが、頭に響き脳を掻き回されるような感覚に陥り、呼吸を荒くさせる。


振り向きたくない、振り向いたらもう帰ってこれないような気がする・・・


「・・・嘘だろ、確かに吹っ飛ばしたんだ!、生きてるわきゃねぇんだ!!!」


「ゆ・・・さ・・・。」


自分に言い聞かせ振り向く。


──女神はそこにいた。


汗が吹き出す、体を支えることもままならず四つん這いになってどうにか前を見る。


「 目の前にある事象を認めたくない。」と言うのが今のダックの意見である。


確かに少女は消えてしまったかもしれない・・・


結果としてそうなった、影もなくこの世界から消失した。


だがどうだろう目の前のこの存在は・・・


女神である・・・


しかしあの身体はあくまでも容れ物に過ぎない物だったとしたら・・・


「嫌だ、まだ終われない・・・終わりたくないんだよぉ!!」

「許さ・・・ない。」

「何なんだお前は・・・何なんだよぉ!!?」


ダックは駄々をこねる子供のように泣き叫ぶしかない。

部下たちも、失神するもの、固まり動けないもの、動かない体を引きずりながら逃げようとするもの様々である。


「許さない。」


今まで朧気に聞こえてきた女神の言葉がはっきり聞こえてくる。


「許さない・・・絶対に許さない!!、私の大切なものを奪うお前らなんか大ッ嫌いだ!!!!」


女神は涙を流さないながらも年相応の怒りを見せ憤慨する。


ただの少女であったなら可愛いものだったろう・・・


しかしこれは少女の見た目をした女神だ・・・


地鳴り、突風竜巻、ソニックブーム・・・


「アース、もういいよ、もう止めて!!」


友人の言葉は聞こえていないのだろう超常現象は留まることを知らない。


「『お前らなんて、この世界から消えてしまえばいいんだぁあああ!!!』」


女神を中心に白い光が広がる。


フォウカにとっては暖かで優しい光に思えるが・・・


ダックたちにとっては絶望をさらに絶対的な絶望で塗り潰されるような光に見えていることだろう。


光に触れたダックたちは1人また1人と存在を灰へと転換される。


フォウカは受けた傷が完治され汚れも見る限りなくなっている。


この異常な惨状を引き起こした本人は・・・


「あぁ・・・あぁああああああぁぁ!!、ゴフッ!?、あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ーーー!!!」


狂気の渦に身を投じていた。


特に何が怖くて痛かった訳じゃない、ただ単純に叫ばざるを得なかっただけだ。


自分が今いる立場というものが稀薄にどうしようもなく感じてしまうのだ。


故にこの行為は狂っているようでそうではなく、自身の暴走を止めるというある意味チグハグした状況なのだろう。


痛ましい惨状に大きなクレーター、中心に血を目から口からと流し続け、未だに叫ぶことを止めない少女の姿、誰もが酷いと言うであろう現場に向かう人影が数人。


助け出されたフォウカ、体育館から走って出てきたマリスネ、遅れてきた生徒会。


各々が行動を起こし始める。


男子は状況確認と修復に当たり、女子は負傷者の看病と・・・


その中でフォウカ、マリスネ、シルビアは爆心地たるアースの元へ行く。


3人がとった行動は同じく、アースを抱きしめた。


尚も叫ぶアースを慰め諌める。


「アース、もういいの、もう終わったのよ。」

「帰ろうよ、もうアースは十分頑張ったから・・・だから・・・。」


友と姉の声を聞き落ち着きを取り戻しつつあるアース。

だがまだまだ危うい、自分が自分で無いかのような違和感は収まらない。


シルビアは親友としてアースに言葉を掛ける。


「──貴女は、私たちの為に戦ったんだよね、それはね誇っていいんだよ。」


「──ぁ・・・。」


涙混じりに聞こえたその言葉は彼女を彼女たらしめる物を、確かに持っていた。


──私は皆を、自分の居場所を守りたかった。


──私は日常に帰りたかっただけだ・・・


「貴女が守ったものは、大きくて、尊くて、暖かくて、何より希望だったのよ。」


その場に絶叫など聞こえず、あるのは自分と守りたかったものの心音、呼吸音、足音、声。


「怯えることなんて何も無いの・・・アースちゃん、貴女の守った希望は貴女をきっと守ってくれる。」


「──貴女は貴女よ、アース・オキューリア。」


少女は張り詰めた糸が切れたかのように友たちに身を預け眠った。


その顔は怒り狂った女神のソレではなく、安心しきった1人の少女のものだった。







主人公・・・マジ情緒不安定ですな

書いてるときにやり過ぎかなっと思ってたんですけど・・・普通だよね、ね?

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