第五話 本気の決闘
投稿遅れてすいません。
第六話もちょっと遅れるかもです。
「戦い方は、自分で決めて下さい。魔法、短刀、刀、剣など、なにを使ってもいいですよ」
フィルが、魔銃を装備しながら話す。
「途中で武器を変えるのは?」
「ええ、ご自由にどうぞ」
互いに準備に入る。
そして、五分が経った。
「では、始めましょうか」
フィルが、言い終わると同時に颯太に向かって魔銃を放つ。
颯太は、それを避けようともしない。
「……?」
フィルは疑問を抱きながらも、追加で乱射した。
「知ってるか?」
颯太は静かに言った。
「魔銃は、魔力を放っている。それを、ある特殊な方法で受け取ることが出来たら……」
フィルに向かって放たれたのは、大量の魔力だった。
「こうやって、自分に取り込むことが出来る」
フィルは、大きな魔力爆発で傷付きながらも、まだ息はあった。
「ふふふ……。貴方が……その…方法を……知っていたとは……誤算でした…ね……」
颯太は、そんなフィルを静かに見下ろしている。
「さて……貴方は……私を…ここで…殺しますか?」
「いや。後は国に任せる。と、言うわけで、集計始めたらどうだ?」
「ふぅ。そうですか」
化け物め、と颯太は思う。
さっきまで苦しんでいた面影は全くなく、むしろ余計ににやついている。
「終了です!戻ってきなさい!」
フィルは声を張り上げ、と言うより魔具で声を拡散して、皆に呼び掛けた。
「では、順番に数を発表していって下さい」
まとめると。
グループA…20匹
グループB…18匹
グループC…160匹
グループD…23匹
グループE…12匹
グループF…25匹
「では、グループCに魔道書をお渡しします。これをどう使うかは、貴方の自由です」
フィルはそう言って、颯太に魔道書を渡した。
「では、城へ帰りましょう」
フィルを先頭に、歩き始める。
キイィィィィィィィ……。
不快な音と共に現れたのは、真っ黒なドラゴン。
通称、ブラックドラゴンである。
「一体……何故?」
通常この地域では、強くてもCランクの魔物しか出現しない。
しかし、ドラゴンはSSランク。
「フィル、どうするつもりだ?」
颯太はフィルに問う。
「此処は私に任せて下さい。貴方達は城に行って、この事を伝えること。良いですね?」
「待て。俺は此処に残る。一応、戦力になるだろう」
「ええ。貴方は最高戦力です」
「城に行くのはお前らだ。全員行け。もし城で何か起こっていたら応戦し、状況を俺に伝えること。いいな?」
颯太はクラスメートに、特に千晴と美月に向かって言った。
恐らく、クラスで颯太と意思疎通が出来るのはこの二人だけである。
状況は、この二人に任せるしか無い。
「いいか。俺がスキルでお前らを送るから、急いで伝えてくれ」
颯太はそう言って 準備を始めた。
「よし、行くぞ」
颯太はスキルを発動させ、皆を城へ送った。
「私達も行きましょう」
フィルに頷き、同時に高く飛び上がる。
これから、壮絶な戦いが始まろうとしていた。