第十四話 問い詰める
うう。
今回上手くかけませんでした。
次回からは、多分ちゃんとかけるようになります!
たぶん……。
「……で、俺達に何の用だ?」
「答えなさい。黙秘権は無いわ」
颯太とクレアは、自分達の周囲を取り囲んでいたドワーフを問い詰めていた。
颯太の操作魔法によって動きを封じられたドワーフ達は、逆らうことは出来ない。
「……っ」
そうか、と颯太が呟く。
「ぐっ!」
声を上げたのは、ドワーフの中の一人だ。
「なっ!何をした!」
残りのドワーフ達は、颯太を諦めクレアを睨みつける。
しかし、直ぐにそれが間違いだったことに気付き、絶望的な声を上げる。
「私を見下しているの?ゴミ共が」
クレアの眼は鋭く、そして冷酷だった。
「わ……分かった……。話すから……」
「ほう。ならいいだろう」
颯太はそう言って、先程苦しめていたドワーフの魔法を解いた。
「俺達は……元々、この先にあるドワーフの国の王の側近だったんだ。だが、奴が現れてから……」
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ガゴッ!
「す、すみません!直ぐにやり直します!」
「いちいちいちいち、時間の無駄なんだ!さっさと仕事をしろ!」
国王が、一人のドワーフを叱りつける。
いや、この状況から見るに、怒鳴りつけられているという方が正しいだろう。
「全く……役に立たないドワーフ達だな。前王は、何故こんな奴等を側近に使っていたんだ……」
国王の言葉に、一人のドワーフがつい口をひらこうとする。
しかしそれを、仲間が止めた。
「前王様が戻られるまで、我慢するんだ。今反抗しても、後々辛いだけだ」
泣く泣く諦めたドワーフだが、その目が国王に向けられることは無い。
勿論ドワーフ達だって、忠誠心を捨ててしまおうと考えたことはあった。
しかし、前王のことを考えるとそうも行かない。
「まあ、お前達が俺に刃向かうと、前王の首が飛ぶことになるぞ」
そう、前王は、現国王率いる侵略軍に捕まってしまったのだ。
もしドワーフ達が国王の機嫌を損ねさせれば、前王は死ぬことになる。
それだけは何としてでも避けなければならない。
ドワーフ達は決めたのだ。
絶対に国を救う、と。
そして、元の争いの無い平和な王国を取り戻すと言うことを誓ったのだ……。
しかし、現国王はそんなに優しくは無い。
「人間。誰でも良い。国民が嫌だったら国を出て旅人でも殺せ。そしてその首をもってこい。男女一人ずつ……。それが出来なかったら、前王……そしてお前らの命も無い」
ドワーフ達は最初は抵抗した。
元々戦い慣れていない彼らに、人を殺すなど到底出来ないと思ったからだ。
しかし現国王はこう吐き捨てた。
「まあ良いだろう。前王を殺せ」
ドワーフ達に与えられた時間は三日。
その間に、前王を殺されるか、旅人を殺すかを選び、尚且つ首を取ってこなければならないのだ。
彼らの心は決まっていた。
「絶対に……殺してやる!」
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「なーるほど。で、タイミング良く俺らを見つけたから殺してやろうってか?甘いんだよ。戦闘経験も無いくせに、俺らと互角に戦えると思うな。前王を守るだの国を守るだの綺麗事言うな。そんな侵略軍に捕まるような王なんて、そんなもんだったって事だろ。それを関係ない人を殺してまで守ろうとするのかよ」
一気に言った颯太の言葉に言い返す者は、誰もいない。
「その通りだ。だから……お願いします!僕達を助けて下さい!」
そう、言い返す者は誰もいない。