誠治は、語る
旦那の誠治は、続けて言う。
「その俺を除く、6人は、本当にかげえのない友達なんだ。みんなでバカやったり、朝まで酒を飲んで語り明かしたりしてさ・・」
誠治が、それを語る横顔が少し、寂しそうに見えたのは明子の気のせいだったのか?
明子は、誠治の手を握り、
「もっと聞かせてよ」
と催促した。
誠治は、続けて話す。
「みんな、公務員を目指していたんだよ。野郎どもは。一人は、自ら望んで警察官になった。そして、公務員試験に落ちたヤツが、続けて、警官を目指した。そのループは広がり、二人が警察官になった。俺は、その後を追って警察官になった。
あの時は、あいつらに流されていたのかな。
いや、俺も警官になりたかった。そして少し3人に遅れて俺も警察官になったんだ。もう一人は、刑務官になった。そして、二人が民間会社に就職したんだよ。そして、その一人は、民間会社に見切りをつけて、教師になったよ」
明子は言った。
「じゃあ、一人を除いては、みんな、公務員だ。みんな硬く、賢くやってるんだね」
その明子の言葉に、誠治は、微笑んだ。
「初めて、野郎たちが、自己紹介をしていた時のことを鮮明に覚えている。みんな個性の強い、男ばかりだったよ」
誠治が少し、息を詰まらせて言った。
明子は、ただ、誠治の手を握って言う。
「誠治を初めて見た時から、誠治は、警官が天職だったひとのように見えたよ」
そう言って、誠治の手を強く握りしめた。
誠治は、その手を強く握りしめる。
新潟に着いたら、二人はホテルにチェックインした。
誠治が先にシャワーをあぴて、ベッドに入った。明子は、同じくシャワーをあびて、誠治のいるベッドに。
誠治が運転で疲れている。
そう思いながらも明子は、誠治に抱きつき、二人は、いつまでも抱擁していた。
(暖かいなぁ・・)
明子は、そう思いながら、誠治の胸に顔を埋めた。
そして、夜が明けて、その日、同窓会の会場に二人は入場した。




