ぶさモテ~ぶさいくのくせにモテる~
ボクちんは武素田木藻巣
作者はこの名前変換に時間が掛かるからなるべく書きたくないんだぜ
というか何でこの名前をしたのか
親を憎むレベルだぜ
ボクちんの性格は、ネガティブで頭が悪く、運動オンチ、おまけに極度の女嫌い
言動も周りからすれば気持ち悪い、授業中にうんこ漏らすことなんか、3日に1回
ちなみにどれくらいぶさいくかだって?
んー、君たちの学校のクラス、仕事場にこいつはぶさいくだなって
思うやつがいると思うんだけど
それの5倍かな☆
ここまで語ればどれだけボクちんがキモくてぶさいくなのかが分かったでしょ?
なのに
ところがどっこい
女の子から異様にモテる
あ、ボクちんは高校生なんだけどさ、高校1年生
男子からは煙たがれすぎて、イジメなんてものはないけどね・・・
話を戻すと、女の子から異様にモテる
最高で1日に4回違う人から告白されることだってあるし、週に5回くらい
告白されるんだ
もちろん他高や社会人も含めてね(主に学校だけど)
しかもそれが、からかいとかではなくて本当みたいなんだ
というか、からかいだったことは1度もない
ここで普通の男子ならハーレムで喜ぶんだろうね・・・
けど、ボクちんは違う
最初にも言った通り、女嫌いなんだから
みんな女子女子って言うけどどこがいいのさ
男子は普通なんだけど友達が今まで1人もいないし
まあ、前置きは置いといて今日もボクちんの学校生活の始まり始まり
今日は月曜日
お母さんから「木藻巣ーー、ごはんよー」と聞こえた
この時に毎回毎回、「きもす」って名前にする必要があったのかと思うんだ
お母さんの名前なんか「琴美」ことみ だしね
お父さんも「健二」けんじ
もうなんかの恨みでもあったんじゃないかって感じ?
更にと言うなら更に、お父さんとお母さんは美男美女なんだ
ね?ボクちんってなんだろうねって感じだよね
ただまあ、こんなボクちんだけど両親を恨んでなんかないし、今が楽しいと思えてるからいいんだけどね
欲を言うなら、友達が欲しいな・・・
ちなみに弟と妹がいるよ
双子でね小学6年生
大体分かるだろうけど、2人もイケメンと可愛いんだ
おっと、家族構成の説明中に家を出る時間になったぞ
いって来まーす
と言うんだぜみんな
それが1日の始まりだからね
歩いていると人とすれ違うけど、みんなボクちんの悪口言っていないか気になる
女子を除いて
「木藻巣君おはよー、今日もいい天気だね」
クラスメイトの安藤楓だ
この子には2回告白されたことがある
学校くらい1人で行かせてよ・・・
安藤さんは中の上だから、他の男子にまあまあモテるハズなのに
なんでボクちんなんだ
ボクちんは面倒になって
走って逃げた
ちなみに50メートル走13秒の木藻巣が
バスケットボール部の安藤さん8秒台に敵うはずもないよね
「待ってよー木藻巣くーん」
ここで作者が割り切るが、木藻巣って名前本当に変換が面倒だ
・・・
・・・・
持久力も1500メートル走12分
普通のおデブちゃんでも8分そこらで走るから驚きだね
「どちゃ」
豪快にボクちんは転んだ
転び方も非常に気持ち悪いね
何というか、かばんの中身は飛び出るわ、顔から転ぶわで
芸術点なら100点をもらいたいくらい
「大丈夫?木藻巣君、ハンカチあげるよ」
安藤さんがやさしくハンカチをさしだしてくれた
けれど、ボクちんは逃げ出した
恥ずかしいとかじゃない、うんちとか汚いものって
避けたくなるじゃん?
そんな感じかな
まあこうして教室に入ったんだけど
「おぱよーう」って挨拶したら女子意外全員無視だよ
別にボクちんは女子が反応してほしいわけじゃないんだけど
それでまたボクちんの顔のけがを見て女子が寄って来るわ
で本当になんなんだろう
こうしてバンソウコウを女子に貼ってもらって(無理矢理)
授業を受けた
・・・・
・・・・・
分からん
授業とかホント分かんない
まず、数学って言ったって掛け算できないし
100以下の足し算だって指が必要なのに
「ここの問題をー木藻巣やってみろ」
はぁー、先生ってボクちんの事嫌いだよね?
心の中でそうつぶやいたよ・・・
「!?これは」
うんちだ
やばいなあ
こんな時にうんちがしたい
「せ、せ、せんせい、う、ううん・・・」
言葉よりも先に漏れたんだ
下痢便
音もね
ひどいもんだよ
ぶりゅ、ぶりゅ言ってるもん
男子とか普通笑うけれど、ひどすぎて誰も笑わないんだな・・・
ドン引きってやつだね
でも女子は違った
全員が全員で「先生!木藻巣君をトイレに連れて行ってあげてもいいですか」
と言っているんだ
なんだろうね
時々思うけど、この子たちはいい人じゃなくて馬鹿なんじゃないのってね
結局自分で行ったんだけどね
次は体育
ここでは男女が一緒に着替えるんだ
大抵のやつはムフフとか思うんだろうけど
ボクちんからすれば何がいいのか分からない
女子の皆はボクちんに下着をポイポイ投げてくるし
香水はいいにおいだと思うけど
止めてほしいよね
今日の体育は体育祭に向けてのおんぶリレー
男子が了解を得た女子をおんぶしてハチマキをまわすんだ
クラスにはイケメンだっているのに
男子を決める時に、みんなボクちんのところに来たから戸惑ったよ
ホントボクちんは女嫌いだからカンベンしてほしいよ
なんか全国の男の子からボコボコにされるような発言だけれど
ボクちんは本当に乗り気じゃない
「うわぁ、木藻巣の奴クラスで一番可愛くて性格のいい、おまけに胸の大きいの古愛里見とペアだよ」
「ちくしょうーー」
「よろしくね☆木藻巣君」
そのラブリーなオーラはきっとどの男子も魅了してきたんだろうね
ボクちんには分からないけれど
ピトっと古愛さんの胸が当っているけど
普通の男子にはうれしいのだろうけど
やっぱりボクちんには理解できない
「よしっ男子はなるべく早く走れるように、女子はなるべく男子に負担をかけないように練習だ」
と教師は言ったけど、ボクちんには無理だ
自分で満足に走れないのに、ましてや女子をおんぶして走るのは愚か背負うのもやっとだよ
「よーいドン」
の合図でころんだ
上に古愛さんが乗っていて重い
胸が頭に当っているよ
「木藻巣君大丈夫!?気にしないでね」「気を取り直していこっ」
流石に女嫌いでネガティブなボクちんでもそう言われると頑張ろうって気になるからこの人は
すごいよね
結局体育の間では走ることすらままならなくて
男子の間では、あいつがいるからこの競技は無理とまで言われていたんだ
「木藻巣君体育祭は一週間後だから、放課後二人で練習しようよ」「ね?」
古愛さんはきっといい人なんだろう
普通の男子は古愛さんと二人で練習できるという言葉だけで釣れるが
ボクちんは違った
この競技で頑張ればもしかしたら、男の子の友達ができるかもしれない
珍しくネガティブじゃないなボクちん
この日からボクちんと古愛さんは練習を始めた
背負った時、あいかわらず胸があたるなあ
普通の男子みたいに喜べないかな
最初は歩くことを始め、それでも何度か転んでその度に「木藻巣君一緒にガンバロっ」
と言ってくれる古愛さん
なんか申し訳ない気がしてならなかったよ
休憩中なんでそんなに必死になるのさ
と聞いたら顔を赤らめて話さないから練習を再開したんだ
1週間後
体育祭当日がやって来たよ
「はぁ、憂鬱だな」「でも、やるだけやったから・・・」
とぼとぼという表現はこういう時に使うんだろうね
いつも行く道をとぼとぼ歩いたよ・・・
案の定ボクちんの色はギリギリで1位
次のおんぶリレーが勝敗を分けるような形になったんだ
普段のネガティブがこういう形で出たんだね、きっと
「木藻巣君、ガンバロ」「練習した成果はきっと出るよ!」
古愛さんがそう言ってはいるけれど、プレッシャーが半端じゃないよ・・・
位置について
よーい
ドン!!
始まった
速い
ボクちんの色の人たちは速かった
30メートル
20メートルと距離が近くなるほど
緊張してきたんだ
いよいよボクちん達の番だ
「木藻巣君大丈夫だよ」
古愛さんがそうは言っているけど、全然緊張がとれずに
すでに、おしっこ漏れてるし・・・
バトンが回ってきた
走れる
けれど、ぶっちぎりの1番がどんどん距離が縮んでいくのが分かったよ(感覚でね)
だけど、1週間前なんておんぶすることすらままならなかったから
成長はしているよね!?
自分に暗示をかけているようだよね
クラスの女子はもちろん、男子たちがここまでボクちんが走れると思っていなかったらしくて
応援が聞こえてきた
「木藻巣ーー頑張れあと少しだ」
「木藻巣くーーん頑張ってーー」
「木藻巣ーーー」
ちょっとキモすキモす言いすぎだろうと思ったよ
ボクちんの名前が大智とか健太だったらさぞかし響きがいいのにね・・・
50メートルって長いなと思ったし
脚がふらふらしてきて倒れそうだ
ボクちんがこのまま走れば
アンカーの健二君が独走してくれるだろう
あと10メートル
「木藻巣君!あと少し」「一緒にガンバロ」
古愛さんがそう言ったのを聞いて、少し力が出た気がしたよ
おかしいな
ボクちんは女嫌いなハズなのに・・・
よし!!
バトンが渡った
もう少しでぶっちぎりに離れていた2番目の人に抜かれるところだったけど
アンカーに渡った
と同時に倒れこんだ
古愛さんの胸が頭に当っているよ
というかうんこ漏れたよ・・・
下痢だし・・・
パンツはおろか体操服の短パンにも染み出ているし・・・
「発作」だよね、もはや・・・・
「木藻巣君、ガンバッたね」「すごいよ」
古愛さんはそう言っているけれど
下痢が気になって仕方なかった
「あと、トイレに行こうね」
このセリフは見捨てられているからのセリフではないことが
ボクちんには分かったよ
優しさってやつだね
「うん、うんこ漏れたからね・・・」
・・・
・・・・
・・・・・
こうしてボクちん達の色は優勝したんだ
皆感動で泣いていたけれど、皆抱き合っていたんだけど
ボクちんには女子意外近寄ってくる人がいない
そう思っていたんだ
だけど違った
クラスの男子皆が
「頑張ったな木藻巣」
「すげーよ木藻巣」
「てか、古愛さんがペアとかズリーよ木藻巣」
「木藻巣」
「木藻巣」
キモすキモすって
ボクちんの名前知らない人がこの光景を見たら
ただのイジめ描写だよね・・・
少し涙が出てきたよ
初めてだもん
クラスの男子に「認めてもらった」気がしたんだ
体育祭が終わり
ボクちんは出来事を家族に話したよ
「すごいね」って皆が言ってくれたよ
今日はよく眠れそうだ
まあ、翌日に1週間の疲れが溜まって3日間
学校を休んだけどね
その間下痢が止まらなかったし
だけど、ボクちんの学校生活は少しずつ変わっていくのかな
楽しみだな