表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/110

第109話「契約の時」

興味を持って覗いていただきまして、ありがとうございます。

作品ナンバー3。

ゆっくり投稿していきたいと思います。

「因果座標、再定義完了。次元固定開始――」


エーリカの冷静な音声が、世界そのものの構造を更新する宣告となって広がった。


《終末回廊》の最深部、「虚無の核」に繋がる大空間には、まばゆい光の奔流が渦巻いている。

ラグナ・リリスの魔導炉が全開放され、新たな世界構造を生成していた。


その中心に立つのは、結城 悠真。


リオン=カーディア、ゼイン=コード、シア=ファルネウス、エリン=グレイスはそれぞれの位置から、彼を見つめていた。


だが、次の瞬間。


「——遅かったな、人の子どもたち」


それは、"声"というより、"存在"そのものが振動して語りかけてきた感覚だった。


虚無の核。その奥に封じられていた「彼」が、解放されたのだ。


黒い霧が渦を巻き、そこから現れたのは、背中に六枚の翼を持つ“影の巨人”。


《エル=ヴェルダイン》。

かつてこの世界の神々の一角でありながら、因果の反転を求めすべてを滅ぼそうとした存在。


「未来を選んだか。愚かな。全ての希望が、やがて絶望に転じることも知らずに」


「……お前を、止めるためにここまで来た」


リオン=カーディアが剣を抜き、ゼイン=コードが無言で拳を構えた。

シア=ファルネウスは杖に力を込め、エリンは静かに仲間の背に隠れながら、左手の封印をそっと解いていた。


悠真は一歩前に出る。


「お前は……この世界の“終わり”そのものなんだな」


「その通り。そして私は、お前たちの選択の“代償”だ」


再定義によって世界の構造が変わったことで、因果のバランスが崩れた。

その揺り戻しとして、世界が呼び起こした最後の存在。

それが、エル=ヴェルダイン。


だが悠真は、決して後退しなかった。


「でも、終わりが来るなら、それは“俺たちで決める”。お前に好きにはさせない!」


ラグナ・リリスの艦体が、光の鎧のように彼らの背後に展開する。

エーリカの意志が艦全体を制御し、五人にそれぞれの専用装備を与える。


■ リオン:双剣・《オルタナ・イグニス》

■ ゼイン:破撃手甲・《ガイア・バイン》

■ シア:精霊術杖・《エーテル・ルミナ》

■ エリン:幻想召装・《リグレット=シード》

■ 悠真:指揮装備・《コアリンク・ルミエール》


「契約プロトコル、起動。五者連環、共鳴率96.7%。」


エーリカの声が最終指令を伝える。


「敵因子《エル=ヴェルダイン》、撃破優先度:最上位。作戦名《再生ノ鍵》、発動を許可します」


ラグナ・リリスの魔導核がさらに一段階、発光を増す。

艦そのものが巨大な術式陣として機能し、五人の力が一つに束ねられていく。


悠真は叫んだ。


「みんな、行くぞ——これは、世界を“生かす”ための戦いだ!」


黒き神と、五つの光。

ブックマーク・評価・いいね、出来れば感想とレビューをお願いします!

モチベーション向上のため、よろしくお願いします!!

過去の2作品も、興味がありましたら覗いてやってください~。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ