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転生したらエルフの姫でした9

真っ直ぐにリーフが見つめてくる。

「できるし、手伝ってくれたら本当に助かるよ。」

「…私で良ければ……」

「ありがとう!とっても嬉しいよ!」

そう言って笑うとリーフもこくりと頷く。

ゆっくりでも、いい。

いつかリーフがお腹を抱えるほど笑ってくれるように頑張ろう。


「安心したら眠くなってきた…リーフ部屋に戻ろ?」

リーフの手を繋ぎ部屋に戻り一緒のベットで寝た。


朝になり、父様とサンに報告する。

精霊樹に時間があるのならリーフも一緒に外の世界に行きたいと。原因にしても調べてみるからと。

そう話すと、父様もサンも安心したようで賛成してくれた。精霊樹のこともだけど、リーフの今後も気にしてたから…



そこから暫くゆっくりした後にエルフの村に帰ることになった。

父様とルフルが見送ってくれる。

「気をつけて帰るんだよ。しっかりご飯を食べてよく寝ることそれと、母様にもよろしくね…リーフ、母様、ルーズをよろしくね」


「はい。ルイ様。」

「任しといて!」サンがモフモフの胸を張って答える。


手を振り行こうとすると、ルフルがリュックをツンツンとしてくる。

「ルフル?……あっ!!!木彫り!!」

父様と会えた事で忘れていた。木彫りを慌ててリュックから取り出すとそれをそのままルフルが咥えてパクリと飲み込む。


「「「えっ!!」」」

私とサンも父様も驚いて見ていると、ルフルのお腹が光り出す


お腹からゆっくりと、卵が光を帯びながら出てくる。

手のひらより一回り小さい真っ白な卵。

それをルブルが、私に渡してくる。

「父様…これって……」

「んー…こんなこと、初めてだから分からないけどその卵はルーズにってことだと思うよ。」


サンも分からないのか首を横に振っている。


「ルフル、ありがとう。頑張って育てるね。」


ただ割れないようにしっかり気をつけないと。

何か包む物あったかなぁ…とリュックをゴソゴソしてるとリーフが「少し貸して頂いて良いでしょうか?」と話す為、卵をリーフに渡す。


卵を抱えたリーフが卵をジーッと見つめた後、手から草を出しそのままその卵ごと自分の体に吸収する。


「「「えっ…」」」

「ちょっ…リーフ!卵が!」

「ルーズ様、大丈夫です。割れないように。また観察した所、魔力補給も必要なようでしたので体内にて保護しました。何か変化があれば報告しますので。」


何事も無かったようにリーフが話す。

ルフルの方を見て確認するも問題ないのか慌てる様子などが見られず、満足したような表情を浮かべている。

父様とサンも、ルフルが問題無いなら大丈夫との事で

孵化するまでリーフにお願いする事にした。


次からは、何かする前に教えて欲しいなぁ…。


「ふふ。ルーズと居ると本当に面白い!さて、ルイよ!行ってくるぞ!!」


「はい、行ってらっしゃい。」

父様も笑いながら手を振る。


行き道は疲れて大変だったけど帰りは1人と1卵?増えてまた父様と会えたこともあって、本当に来れてよかった。

エルフの村までの帰りもまたサンにリーフを乗っけてもらい、色々な魔物を倒しながら帰る。

半分ほど進んだ所で、ジャイアントボアの50匹程の群れが居た。


「んー…いつもより、多いなぁ…そうだ。ルーズと一緒にリーフも戦ってみなよ。魔力は問題ないね?」とサンが話す。


「はい、問題ありません。ルーズ様宜しいですか?」


50匹となると、魔力は問題なくてもジャイアントボアの牙が鋭くまた、一気に突っ込んで来る為、助かる。

「ありがとう!お願いするよ」

そう伝えると、リーフがジャイアントボアまで1人で走り出す。


こちらに気付いたジャイアントボアが一気に突っ込んで来るが、リーフが両手を挙げて降ろす頃には全てのジャイアントボアが死んでいた。


「強ぉおぉおっ!!えっ。どうやったの?」


「核の部分に木を生やし、一気に貫きました。」

そう淡々と話すリーフを見ると、ポタポタと鼻から血が出ている。

「え!?リーフ!血!!」

慌ててハンカチを出して鼻血を拭う。


「あー…なるほどね…。リーフ、その力強いけど核の位置の確認と核を貫くのに、一気に魔力を使うから術者への負担が強すぎるんだよ」

サンがリーフの胸に手を当てながら話す。

「そうなのですね。問題ありません。」


「いやいやいや、駄目だよ。その術は凄いけどサンもこう言ってるし出来るだけ控えよ??ね?」


「分かりました。以後控えます。」

淡々とリーフが答える。核の場所を絞り、一瞬で50匹も殺せるなんて……魔力操作が並外れて強い…

でも代償もその分あるって事か……。


「障害はあるにせよ、並外れたセンスだなぁ…面白い!」

サンも目を輝かせてリーフを見ている。

同じ精霊でも属性により出来ることが違うから余計に興味を惹かれるのだろう。



私なんかより圧倒的に強い…将来感情が芽生えたにしても、リーフを怒らせないように気をつけよ……。

そこからは、リーフも別の魔法に切り替えて戦いに参加してくれるからサクサクと魔物を倒し楽にエルフの村まで帰ってくることが出来た。


エルフの村に着くと、門番がショーンとアクアを呼びに行ってくれる。

「お帰りなさいませ。ルーズ様。」


「おかえりなさい〜会いたかったですよ。ルーズ様。大きくなりましたね〜」

2人が嬉しそうに私を抱きしめる。

「2人とも、ただいま!あ。リーフ、ショーンとアクアだよ」


「初めまして。リーフです。よろしくお願いします」


「えっ…もしかしてこの魔力量…精霊様…?」

「お!アクア正解!」

「ふぇえぇえええ!!」

ショーンがヤレヤレと言う顔で見てくる。


「ルーズ様、精霊様を連れてくる時は、事前に教えてください。出迎えにしてもこちらの準備もありますから。まぁ…ルーズ様なら何かしらは、やらかすかと思ってましたが……」


たしかに。

リーフが来ることを先に風魔法で知らせておいても良かったなぁ…

しっかりごめんなさいすると、アクアがアワアワと慌て転けながらも、母様に知らせに走る。


「ふぅ。ルーズ様リーフ様サン様、1度私もアクアを追いかけ報告に行きますので、また後ほど。」

ショーンも礼をしアクアを追いかけていく。


アクア途中1回転んでたけど大丈夫かなぁ?…

後でまたもう一度謝っておこう。

リーフとサンも連れて部屋に戻り、汚れと汗が酷いため、お風呂に入って暫く待ってると、ショーンが呼びに来てくれる。


「お待たせしました。リーフ様サン様ルーズ様準備が整いましたのでご案内させて頂きます。」


そのまま、応接室に通されると母様とおじい様とアクアなどが揃っていた。


「初めまして新たな精霊リーフ様、この村の族長のニアです。この度はようこそおいでくださいました。サン様もルーズを守ってくださりありがとうございます。ルーズもおかえりなさい。」


そこから、父様に聞いたことを話す。

リーフが産まれた理由は精霊樹が、弱っていること。

初めての事なので理由が分からないことなどを説明する。

母様やおじい様も驚いた様子を見せるも、どこか納得した様子だった。


「んーむ…実は、すぐに問題があるとかでは無いのだが精霊樹から湧き出る水が減ってきている気がすると村の長老たちが話しておってなぁ…本当にゆっくりとなんだが…それこそ長くこの村に居てもごく一部の者しか気付いておらなんだ…」


そんな事が……


「ゾア様。そこに私を案内して頂けないでしょうか?」


「願ってもないことじゃ…是非1度リーフ様に見て頂けると助かります。ルーズ明日、リーフ様を案内してもらえるか?」


「分かりました。」



ある程度決まったところで、明日に備え部屋に各々戻ろうとする際、母様に呼び止められ2人で違う部屋で話をする事になった。


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