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転生したらエルフの姫でした。7

それから父様とその後色々な話をした。


シュンじいの話やエルフの村でした取り組みなど。

「ルーズは面白いねぇ。介護かぁ…前の世界のやり方も本当に聞いてて面白いよ」

「ふふ。ねぇ、父様。母様のお話聞きたい!」


昔、母様は本当に笑わない子で感情を表に出すのが苦手だった事。でもこの地で父様と出会って、帰ってから明らか笑うようになった母をおじい様のゾアが色々察して、この地まで会いに来て父様に決闘を申し込んだこと。 普通は精霊にエルフが決闘を申し込むなんて考えれないけどおじい様も心配だったんだろう。


「あの時は本当にびっくりしたよ。流石ニアのお父さんだなぁと。」


勿論、父様が勝ち、認めて貰えてそこから過ごした日々はとても楽しかったと。


「だからねルーズ、君も好きなように生きなさい。エルフの族長になる道も、この地を守る道も他の道もどれを選んでも応援するから。だから大丈夫。さて、もうゆっくり休みなさい」


そう言って部屋に案内してくれた。部屋に着くとサンが居た。

「ゆっくり話せたかい?」


「はい!沢山父様と話せました。」


「それは良かったよっ。それにしてもどうだい?この地は。精霊の気が溢れているから落ち着くだろう?」

誇らしそうに胸を張りながらサンが笑う。


「確かにここは、とっても落ち着きます。そういや霧の中で見たものって…」


「ぁあ、あれか…。自身の心だよ。苦悩した事などを写しだす。辛かった事も楽しかった事も全てを見つめ直すんだよ。辛いことの方が多かったり心に迷いがあると救いもなく出て来れなくなるんだよ……。その点、ルーズは大丈夫だったから良かったけど、もっと私の事も頼って砕けて話してくれていいんだよ〜」


あの霧の中から出てこれて良かった。

シュンじいとの思い出が守ってくれたのかな…


「わかりまっ…。分かった。もう、沢山頼ってるよ。ありがとう。あともう1つ聞いてもいい?」

敬語を無くして話かけてみると、嬉しそうにサンが笑う。


「いいよー!」


「父様が魔力だけになるとエルフが守っているこの地はどうなるの?」


「んー…。崩壊とかはしないよ。でもゆっくり力は弱まる。光の精霊にしてもルイが役目を誰かに譲るか終わらせるか、終わらせるなら世界がまたどこかで時間をかけて精霊を作り出しこの地に帰ってくるからね」


「役目…」


「そう。役目だね。この世界に溢れてる光の精霊達を

束ねながらこの世界を守る役目だよ。自分が作り出した子に譲った場合、力の大半を失うんだ。」


それが大体100年後なのだろう。だから母は100年は世界を回って良いと許可をくれたのだろう。

この地が弱くなる時に私がいれば光属性の魔力で、支えれるから。好きな道…。


エルフの村もこの地も、私の夢も全てを諦めたくない

自分に出来ることをしていきたい。

今世こそ、しっかり人生を楽しむって決めたから。



朝になると、父様が起こしに来てくれた。

「おはよう、ルーズ。これから1年程は、ここで色々学んでいくといいよ。母様のニアには手紙で伝えてあるから。」


ん?手紙?手紙なんてこんな森から出せるの?

そう思ったら表情に出ていたらしく。


「ふふふははっ!魔法だよルーズ。光属性や風属性は、手紙位なら決まった場所にだけど送れるんだよ。魔力を結構使うから頻繁には出来ないけどね。はぁ…?ってなんとも言えない不思議そうな顔は、ニアにそっくりだったよ」


そう話しお腹を抱えて父様が笑う。

そこからは父様と一緒に過ごした。光魔法について沢山教えてくれた。精霊の魔力も引き継いでる分、私には魔力が沢山あるからどんどん覚えることが出来た。


父様の使い魔は、光属性の黄色と赤の綺麗で大きな鳥だった。

ルフルという名前らしい。羽がフワフワでとても綺麗だった。

そのルフルが、サンに頭を垂れて挨拶をしていた。

精霊って事が分かるのだろう。


1年程が過ぎた頃、父様に呼ばれる。

「ルーズ、お願いがあるんだ。話を聞いてから考えて欲しいんだけど…」


「どうしたの?」


「前に、新しい属性の精霊がこの世界に産まれたと話したことは覚えてるかい?」


「父様が守っていると話していた精霊のことですよね?」


「そうだよ、その精霊の所に行って欲しいんだ。もうすぐ産まれそうなんだよ。そして出来れば話を聞いてあげてここに連れてきて欲しいんだ。今この地を僕は離れる事が出来ないから。」


父様からのお願いだし、何より新しい属性に興味が尽きない。

二つ返事で了承すると父様は良かったと笑った。

そこから旅支度を整えて、その精霊が居る所に向かう事に。


「ここから10日ほど進んだ所に居るからね。気をつけて行くんだよ。」

そう話し心配そうに手書きの地図を手渡してくれる。

「分かりました。父様のおかげで使える魔法も増えてますし大丈夫です。」


「ルイは心配性だなぁ…しっかり守るから大丈夫だよ〜」

サンが私の肩に乗りながら話す。


父様とルフルに見送られながら道を歩く。

風の魔法で魔物の気配を読みながら位置の確認と、光属性で魔物除けになる魔法も習ったのでそれも使いながら。


10日を過ぎて11日目辺りで、青色の樹が見えてきた。

途中サンが魔物を倒し魔法をしっかり使うことも大事だからと魔物除けの魔法を止めて戦うことになったり……。

戦闘が始まるとサンは姿を消してしまう。

特に、シャークズという魔物が強かった。

見た目はムカデで、牙がサメみたいに鋭い歯が何本もあり…。

そもそも固すぎて風魔法も水魔法も通らない。

光属性を双剣に纏わせ、なんとか倒せた。


スターウォー○みたいだなと、少しテンションがあがった。

ジェ○イの騎士になった気分で笑っているとサンがドン引きした顔をしてきたり、楽しい道中だった。


青の樹の元まで着くと、緑の光っている卵があった。

「なんだろこれ…」


「おぉ!!ルーズ、これは魔力で出来てる防御壁みたいなものだよぉ。ルイの魔力も感じるからね。」

卵にスリスリと体をこすりながらサンが話す。

「中に入ってるってこと?」


「そうだねぇ…もう出てきてもおかしくないんだけど…よいしょっと。」

サンが卵の上に乗りジャンプを何度か繰り返す。

あ!いや!待って!!


「待って待って、割れちゃう割れちゃう!」


「あはは!大丈夫!大丈夫!それにほら。」

私の焦った姿を見ながらサンが何度もジャンプしてると卵が光りだす。

眩しい光で目が開けられない。こんなこと前もあったなぁ…と思ってると、ピキピキと卵が割れだして中から女の子が出てきた。薄い緑色のロングの髪。髪の先端に行くほど白色。

ピンク色のクリクリした瞳をした可愛い女の子。


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