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いざ、商業ギルド〜福祉用具店を開きます〜1

更新が遅れ申し訳ありませんでした。また緩く更新していくのでよろしくお願い致します。

評価ブクマいつも嬉しく思っております。

ありがとうございます。

2人の仲睦まじい様子を眺めていると、レナートが横に来て資料を渡してくる。

「これは?」

「実はマーレイ王以外にもこの貴族のご婦人も見て頂きたいのですが…。マーレイ王の妹君で私も診させて貰っている方なのですが今回の魔導具の事も含めマーレイ様からもルーズ様方に是非お願い出来ればと」


渡された資料を見ると、アセスメントシート形式で分かりやすく纏められている。

大きな病は無いものの、立つことは出来るけれど歩く事は出来ない。

夫は4年前に亡くなっており、夫との間に子どもは居ないと。


今はメイド達に世話をして貰っていると。


「この車椅子があれば移動が出来ますよね?お風呂の魔導具に関しても女性は特に喜ばれるかと…」

確かに…。

こちらとしては、人員も居るし問題無い事を伝え、1度面会して要望をしっかり聞きたい事を話し、面会日を決めることになった。


明日はベビーカーの刺繍の件と商業ギルドにサハラと行くので埋まってるから明後日。

明後日のマーレイ王への訪問はショーンとソイに任せて、ご婦人の元へは、リーフと私とサン。

レナートも専属医として同行する事に決まった。




時間が過ぎて話し合いも纏まり帰り際に、マーレイ王と散歩を終えたユイカが小躍りでこちらに向かってくる。

「ルーズ様!!ありがとうございます!おじい様と久しぶりに散歩に出かけることが出来ました…おじい様も嬉しそうにされていて…これからもおじい様と出かけることが出来る。そう思うと本当に嬉しくて。皆様本当にありがとうございます」


私の手を握りブンブンと揺らしながら感謝してくれる。それを見てると私まで嬉しくなるし皆も嬉しそう。


喜んで貰えて本当に良かった。

「良かったです。これからもよろしくお願いしますね」

「勿論ですわ!後この花を…」


メイドから綺麗にラッピングされた花を受け取り、少し照れながらユイカが渡してくれる。

紫色の綺麗な百合のような花…

真ん中に近付く程に、淡くなっていて綺麗…


「この花は、シュレ という名の花で花言葉は貴方に感謝を。です。賢王とエルフの友情の話を聞いた王城の庭師が何年もかけて作った花ですの」


シュレ……シュン ダレイオ 2人の名前が入った花。

そう思うと、この花が余計に綺麗に思う。

シュンじぃ貴方が助けた命は繋がり、私にこうして花をくれたよ。

淡く美しくどこか力強い花を……。



ユイカに見送られながら家に戻り、魔導具も見本用で3つずつ作り、車椅子やベビーカー魔導具の値段や最終確認を行う。


明日だ…明日いよいよ商業ギルドに登録をしに行く。


楽しみだなぁとワクワクしていると、サハラと子ども達が私の横に来る。

「ルーズ様、魔導具の作り手なのですが……この子達カーミラとコータを採用して下さりませんか?」


カーミラは、ソイより3つ下の13歳、女の子で面倒見も良く小さな子ども達から慕われている活発な女の子。

コータはソイより4つ下の12歳、男の子で大人しい子だ。

「この子達が…?」

2人を見ると真剣な目をしている。

「ルーズ様!私は…私達は、ルーズ様のように人を手助けできる魔導具を作りたいと思っています!」

カーミラがスカートをキュッと掴みながら訴える。

「僕は……魔導具に刻まれた術式が余りに綺麗で……僕も作りたいと思いました」


そっか……

この子達がしたいのなら…私が反対する理由は無い。

したい道を見付けてくれた。そちらの方が嬉しい。


「分かった!沢山考えて選んでくれた道なら、私は全力で応援するから、これからも一緒に頑張ってくれる?」

「「はい!!」」

しっかりと子どもたちが頷いてくれるのをサハラも、目を細めて嬉しそうに見守る。

「ふふ。良かったわね。ここからはルーズ様と話したいから貴方達は向こうでスーさんの方を手伝ってきてくれる?」


はーい!と元気に返事をし、スーが箱詰めをしている方を手伝いに行くカーミラとコータを見送る。

「ありがとうサハラ、子ども達の事をいつもよく見てくれて。本当に助かってる」

「いえいえ。私も子どもたちには元気を沢山貰っていますから。魔導具なのですが大人も2人雇おうと思っていまして、この方達なのですが……」



紙を手渡されて見てみると、名前と簡単な経歴、年齢が書いてある。

ふむふむ……

どちらも物作りの経験があるのか。


あ!!1人は魔導具の店で働いていた経験があるのか!

経験がある人が40代の男の人で、名前がヤルト。

もう1人は、物作りでも鍛冶場で働いていたイルミ。

30代の女の人と……どちらも種族は人間か。

うん、大丈夫そうだ。

「問題ないよ、採用で。とりあえず魔導具の方は子どもたちを合わせて4人って事だね」

「はい。また人数が必要そうであれば追加で雇おうと思っています」


分かったと返事をして、箱詰めが終わった方を見に行く。

もう、馬車にも積んでいて外でショーンが確認してる。

リーフがサンを抱き上げて子どもたちと話しているのを微笑ましく眺めていると、アクアとナキが夜ご飯の支度が出来たと呼びに来る。


今日はシチューとナキお手製のフワフワパン。

嬉しそうな子どもたちに手を引かれる。


この子達や私を支えてくれる皆のために明日は気合い入れて頑張らなきゃ。



次の日朝早くから、サハラと私とリーフとサンで皆に見送られながら、馬車に乗り商業ギルドに向かう。

ショーンとアクアは、子どもたちに剣の使い方と弓の使い方をまた教えると張り切っていた。

しごかれて是非とも強くなって欲しい。


商業ギルドに着くと馬車から荷物を降ろして少し待ち受付の人と一緒に荷物を運び込みギルド長の待つ部屋に案内される。


部屋の中は品の良い調度品で飾られており、落ち着く雰囲気だ。


「初めまして。商業ギルドマスターのウルクと申します」

優しく微笑みながら、ウルクが頭を下げる。

眼鏡から覗く瞳は鋭く、中肉中背の男性で50代位、着ている服も派手では無いが、質が良いのが一目でわかる。

「初めまして。私はルーズと申します。こちらが商品管理をしているサハラと魔導具開発について携わっているリーフです。本日はこの商品を登録、販売について意見を伺いたく思っております」


私の言葉で、サハラが箱を開け魔導具、車椅子を部屋に並べる。

「これが……。先王様よりお伺いしておりましたが……1度この魔導具を使ってみても宜しいでしょうか?」


「どうぞ」

私がそう言うとウルクがすぐに、魔導具に魔力を流し水球を浮かべ触って確かめている。

「暖かい……この車椅子やベビーカーにしても間違いなく売れるでしょう!ただ、販売する場合は店舗を開くのでしょうか?それとも、どこかの商会に卸すおつもりで?…」


そう。

これについてもサハラと話し合った結果、商会に卸すよりも自分達で販売する方が顧客のニーズに添えるし、今後も開発していく為店を開く事に決めた。


「店を開こうと思っております。そこで相談なのですがどこか良い土地はありますでしょうか?」


今の家からも近く治安も良い所で、人通りもある程度ある場所が良い。予算も伝える。

「それならば丁度、良い物件がありますね…。こちらなのですが」

ウルクが棚から資料を取って見せてくれる。


広さも中々あり、家からも徒歩で15分ほどの立地。

少し建物は古いけれど、そこは中を改装したら良いし。

サハラも気に入ったのか頷いている。

「お値段につきましても、商業ギルド組合に加入されるのでしたらこの金額までは勉強させて頂きます」


金貨7枚が金貨3枚に……

え?金貨7枚にしても70万程なのに、30万に…?

安過ぎないか?

私の驚いた顔を見て、ウルクが笑う。

「先王様から幾らか先に頂いており、気に入った物件から差し引いた金額を。と言付かっております」


先王から…?

良いのだろうか?

いや、でもここで断る方が先王の好意を無かった事にしてしまうのは…。

次に会った時に沢山感謝を伝えよう。


ただ、商業ギルド組合に加入した場合はどうなるのだろう?

「ルーズ様、商業ギルド組合に加入すると毎月金貨2枚かかりますがその分様々な利点もありますよ。組合同士での情報交換もそうですが、加入組合同士で割引などもあります」


サハラが横で説明してくれる。

情報交換か……

それは助かるし割引なら尚更。

孤児院経営にも役立つだろう。

「分かりました。問題ありません。商品の登録が終わり次第物件を見に行っても宜しいでしょうか?」


ウルクも同行してくれるとの事で商品の登録を済ませ早速見に行く事になった。


移動中ウルクから、様々な情報も聞けた。

今町の中央部で獣人国からのキャラバンが来ており、そこで色々な物販もしていると。

また時間があればスー達も連れて皆で見に行こう。


そう考えていると物件に着いた。


人通りのある道路に面しており、中も思ったより綺麗で広い。これなら改装も早く終わりそう……

店舗の奥に小さな部屋がありそこで、休憩も出来そうだ。


サハラもリーフも問題ないみたいだし、ここにしよう!


契約をその場で済ませて、ウルクに開店前には連絡する事を伝え家路に着く。


楽しみな事がどんどん増える。

前世では経験して来なかった事だらけで本当に楽しい。




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