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いざ、王城へ6


好きなことをして貰おうと考えてくれるのが嬉しい。

「ねぇ、アクア魔法でどうにか出来ないかな?」

「出来るとは思いますけど〜、水属性が2人は必要だと思いますよ〜」

私が聞くとアクアが水球を浮かべ色々な形に変化させていく。円形から、四角形へ。

「私達は魔法が慣れてますけど、子どもたちの場合魔力のコントロールがまだまだですから〜。」


水属性が使える子は、介護を習っている6人の子どもたちのうち、ソイと、9歳の男の子のココの2人。

2人か……


「ルーズ様、術式を作り魔導具にしてみてはどうでしょうか?」

魔導具……。

「そうか!魔導具!それならコントロールも、術式を刻んだ物に触れ魔力を送るだけで、できるから属性も必要ない!ショーンありがとう!」

そうだよね。魔導具にしちゃえば…。

違う属性の子どもたちでも簡単に出来る!

「魔導具を作る方でいこうか。1度話し合って作ってみるから出来たら試して貰ってもいい?」

「勿論です。」「任せてよ!」「楽しみ!」

子どもたちが嬉しそうに頷く。



その後、大人組で集まり話し合う。

ソイは子どもたちの寝かしつけ担当をしてくれるとの事でお願いした。

「完成するのを楽しみにしてます」と目をキラキラさせていた。


風呂場でスーと、ナキが薄着になり、楽しそうに色々な水球に入る。

「こっちのが深さは丁度いいですっ!」

うさ耳をピコピコ動かしながら快適そうだ。

「ですね。でも広さが……」


水球を、私とアクアで色々なサイズを作ってみては、

深さや、広さ、形を決めていく。

また、温度は40度を目安に温めるのも冷たいのも5度ずつ自由にいじれるようにレバーを付ける。


入浴だけなら、この魔導具で出来る。

問題は使い終わった水と、体に残る水だなぁ……

「ビチャビチャです……」

スーとナキがビチャビチャでこちらを見る。

そうだよね……

んー……お風呂みたいに水は排水溝に流す形にして、体はタオルで……。


前世の時からずっと思ってたことがある。

ポチッとボタンを押せば、体に付いた水分だけ吸ってくれたら……と。

拭くにしても、体が動けない人を拭くのは大変だったし、皮膚も年齢に比例して弱くなり優しく拭いても剥離などリスクは高い。


「体に付いた水分を吸う魔導具って出来ないかな?」

「ん〜ちょっとやってみますね〜」

私がそう言うとアクアが、スーの体に付いた水分をゆっくり剥がしていく。

1滴1滴が、集まりアクアの前に丸く集まりボール位の水球が浮かぶ。

「水を全ては難しいかもです〜。」


「水じゃなくて魔力を集めるようにしてみたら良いのでは。その水は魔力の通った水なので」

ジッと見ていたリーフがそう言いながら、ナキの体に付いた水を集めていく。


成程。水にばっかり意識がいってたかも…

魔力を集める事に集中して試してみる。


「出来ました。」

「ナキどうかな?」

「か、乾いてます!!すごいですよ!ルーズ様!」

「触ってもいい?」

「どうぞ!」

確かに……乾いてる。魔力を集めるか…。

これを術式に変換して、ゆっくり丁寧にプレートに刻んでいく。

「出来た…出来たよ!」

「ルーズ様、この魔導具の名前はどうしますか?」

名前……。センス無いんだよなぁ……

「魔力式浴槽と、魔力式タオルでどうかな?分かりやすいし覚えやすい名前で。」

「良いと思います〜!」

「分かりやすいですね。」

アクアとショーンが賛成してくれ、皆も問題無いとの事で、魔力式浴槽と魔力式タオルに決まった。



「ルーズ様、これは販売するのでしょうか?販売するのなら、商人ギルドに登録しておくと5年は他の商人達は真似を出来ませんし、王家御用達の証を貰えると周りへの牽制にもなります。」

和やかに見ていたサハラが、魔力式タオルを触りながら話す。

「商人ギルドに登録して販売はしていきたいけど、量産するにも、人手が……」

「それでしたら、このサハラにお任せ頂けますでしょうか?私の伝手で人を集めます。」

元々、貴族の屋敷で働いていただけに伝手はあるのだろう。

「では、お願い致します。ギルドへの登録もしたいのでサハラ着いてきてくれますか?」

「ええ。かしこまりました。」

良かった。これで資金も調達出来るし、まだ介護に同行出来ない子どもたちにも販売など手伝って貰っても良いかもしれない。

様々な人と話す事で、練習にもなるだろうし。


「それにしてもルーズ様達はやはり魔力の扱いと知識が凄いですね。魔力量も多いのか疲れておりませんし。」

んー…確かに疲れては無いかなぁ。

「そうかな?」

「ええ。並の方達ですと、形を作るのに苦労し、出来たとしても術式に変換するのにも1年はかかるかと…」

えっ!そんなにかかるの!?

それって一体いつ出来るの…?


「ルーズ様達は別格なのですっ!」

スーが誇らし気に話すのを横目で見ながら、前世の時のような吸水力のある使い捨てオムツを作りたいなぁと考える。

ランや赤ちゃん達も使えるような安心安全な……。


「使い捨てできる吸水力のあるオムツを作りたくて、こういう形なんだけど……、素材を何にするかが問題なんだけど。今日は解散して、とりあえずまた、皆考えててくれる?」


「それならソイ達にも聞いてみましょうか。」

「そうだね、ショーン聞いててくれる?」

「分かりました。」


とりあえずこの世界の素材に何があるかは皆の方が詳しいだろうし、良い素材を考えてもらうようお願いする。


お風呂の件はある程度目処がたったし、部屋に戻り、ランを寝かしつけてから、リーフ、アクア、ショーン、サンで賢王の日記を読む事に。

「この日記なんだけど、保存魔法がかけてあるね。」

サンが日記を見ながら爪をたてて傷がつかない事を確認しながら話す。

「余程大切に引き継いで来たんだと思うよ。」

「大事に……そっか。」

シュン爺を思い出しながら嬉しく思う。

賢王が亡くなってかりも大切にしてくれてたんだなぁ。

「ルーズ様!読んでください〜」

アクアが待ちきれない様子でワクワクしている。

「うん、読むね。」





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