転生したらエルフの姫でした。10
部屋に入るなり母様が話す。
「ルーズ…改めておかえりなさい。お父様には無事に会えたようで安心したわ。少し2人で話をしたいと思ってね」
そう母様が切り出し、様々な話をした。
沢山魔法を教えて貰ったことや、父様に会えた時に泣いてしまったことを伝えた時は頭を撫でてくれた。
あと、父様の使い魔のルフルの卵の件も伝える。
その卵も今はリーフが魔力を与え保護してることも。
父様の使い魔は神獣と呼ばれるクラスの使い魔らしく、母様でも分からないとの事だった。
ただ、リーフが卵を保護する所まできっとルフルは分かっていたのでは無いかと。
とりあえず産まれたら、母様にすぐに連絡することを約束する。
「ルーズ、大きくなったわね…父様の件は黙っててごめんなさいね。ルーズの父親が精霊だということは、ほんのひと握りの者にしか知らせてないの。」
「私を守るため沢山考えてくれたのは分かってるから大丈夫だよ。ありがとう母様。」
「えぇ。良い子に育ってくれて……ルーズも、もうすぐ11歳ね。外に出る考えは変わってないかしら?」
変わってないと伝えると母様は抱きしめてくれる。
背丈が伸びたからか母様との距離を近く感じた。
次の日朝からリーフとサンを連れて一緒に精霊樹を見に行った。
「これが精霊樹なのですね。では魔力を注ぎますね」
リーフが精霊樹に手を当て集中しながらゆっくりと魔力を注ぐ。
リーフが手を当てている部分がゆっくりと光を帯びて
サンと待つこと2時間ほど経った頃。
「終わりました。魔力を注ぎ循環能力も上げておきました。暫くは大丈夫だと思うのですが…。この村を出るまでは出来れば毎日魔力を注いでも宜しいでしょうか?」
「うん!助かる!ありがとうリーフ。疲れてない?大丈夫なら村を案内しようと思うのだけど…」
「大丈夫です。ルーズ様。」
昨日のうちに、リーフのことを伝えてくれたのか、村のみんなも慌てることなく行く先々で歓迎してくれた
そこから暫く毎日サンとリーフと精霊樹の元まで行き魔力の補給を行うことにした。外に出るとすぐには帰って来れないから。
そうして11歳になって暫くたった頃母様に呼び出され半年後に外の世界に出ても良い許可を貰った。
同行者は、リーフ、サン、ショーン、アクア。
同行に伴い、サンも元は精霊王で話せることをショーンとアクアには伝える事にした。
その際、アクアはビックリして倒れてショーンは納得した表情を浮かべていた。
「見た事も聞いた事も無いお姿でしたので…。」
あー。この世界では猫が居ないからそりゃそうか。
その時からただの召喚獣では無いと思っていたのだそう。
おじい様も心配だから同行したいと手を挙げたが、母様に止められていた。村の守りやその他の調整もあるからと。
なので私も入れて5人で旅に出る。
まず人間の国の、ヴァンに行く事になった。人間以外の種族も沢山ではなくてもチラホラ要るらしい。
そこからは準備と鍛錬に追われあっという間に時間が過ぎた。
出発の日、母様から認識阻害効果のある姿変えの耳飾りを貰った。
とても貴重な物でエルフ自体珍しいからエルフ特有の耳を隠しエルフだと気付かれないようにする為の物。
攫われたりして奴隷にされることが昔ほどじゃ無いにしても未だにあるらしい。
変に揉め事に巻き込まれるのも嫌な為、早速ショーンとアクアと私は耳に着ける。
「あと、これはエルフの王族の証。何かあった時これを見せなさい。一応人間の国の王にも伝えてあるわ。大事にしない為にも向こうからは接触し過ぎ無いようにとも。無くさないように。」
母様からネックレスを受け取る。
小さな丸い玉の中によく見ると風がクルクルと回っている。
不思議…風魔法を閉じ込めたみたいに見える。
綺麗……
シュンじいのメダルと一緒に首に付ける。
「ルーズ何かあればすぐに帰ってくるのじゃよ。」
おじい様が、心配そうに見つめてくる。
「ありがとう。大丈夫だよ。皆がいるし。」
「そうか…リーフ様サン様ショーンアクア…孫をよろしくお願いします。」
「分かりました」
「任せてよ」
リーフとサンが答えショーンとアクアが力強く頷く。
ここから、1ヶ月以上進むと人間の国ヴァンに着く。
さて行きますか!!
そうして母様やおじい様に見送られ10年以上過ごしたエルフの村を出た。
ーーーーーーーーーーニア視点。
ルーズ達が旅立った後、
「本当に行かせて良かったのか?」
お父様ゾアが心配そうに聞いてくる。
「えぇ。あの子なら大丈夫だとルイ様も言ってましたし寂しいですがあの子の思った道を歩いて欲しいですから。この時代に新しい属性の精霊が産まれた事にも意味があると思うの。」
「そうか…確かにのう。リーフ様も何か役目があるのじゃろうなぁ……」
「えぇ。ねぇお父様、ルイ様ったらあの子に私達の結婚の時お父様と戦った事を話たみたいですよ。」
「なっ!!あやつめ!むぅ……。また今度ワシからの抗議の手紙も送ってやってくれ!」
眉間に皺を寄せ苦々しい顔をゾアが浮かべる。
「ふふ。分かりましたよ。それにしてもサン様が使い魔だなんて……どうやったのかしらねぇ…精霊にしても元、精霊王が使い魔だなんて。初めルーズが召喚した時、びっくりして思わず叫びそうになりました。」
「確かにのぅ。あれはワシもびっくりしたわい。」
「ね。でもサン様が居るなら安心だわ。これからあの子の進む道にどうか幸多き事を……。」




