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誤字脱字でもラノベ作家を目指します!  作者: かむけん@サンバ
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プロローグ これが誤字脱字の例だ! だが、話がなぜか噛み合っている!?

学歴としてはアミューズメントメディア総合学院 ノベルス学科11期生 卒。アミューズメントメディア総合学院 ゲーム企画ディレクター学科 21期生 卒。経験して某ゲーム会社を転々とし、元ゲームシナリオライター兼ゲームデバッカーとして活躍していました。有名タイトルから子供向けゲームなどを関わっていました。訳あって今はフリーです。最近はシナリオがほとんで、小説は久しぶりに書くので、お手柔らかにお願いします。

家政婦は女子高生 筆者 誤植(ごしょく) (あい)



 朝チュンチュンと雀の鳴き声と共に台所の窓に陽光が差し込み、彼女の美しい長い栗毛と可愛いねこ顔を照らしていた。

(濁点を付けないと、朝チュンしたみたいな!? これぐらいのレベルなら大丈夫か?)

 台所のシンクで豚トンと、まな板を小刻みに何かを切っている制服の下にエプロンを着た女子高生。

(豚丼みたいな用語、なに? トントンか!? 擬音のつもりか!? 初っ端から誤字!? それに制服の下にエプロン着ちゃってる!?)

「田中、インスタの味噌汁だけど、良い?」

(最近のインスタント味噌汁も凝ってるよな。これは間違いなくインスタばえする味噌汁だな!? そうに決まっている! ええっ!?)

「中田じゃないって言ってるだろ……田中だって」

(ここまで誤字脱字は……田中なのか中田なのかどっちだってばよ!)

 ポリポリと寝癖だらけの頭を掻いて、ヨレヨレのTシャツを着た少年は女子高生とだいたい同じぐらいの歳に見えた。

「わき毛入りの味噌汁じゃん、なんでネギ切らないの?」

(店員さん。この味噌汁、わき毛、入ってますよ。交換をお願いします! わき毛じゃなくて、わけぎを入れてください!)

 中田は立ったまま味噌汁を一気に飲み干して言った。飲み干した後から「あちっ!?」と、下を出して、熱そうにした。

(中田さんだった。下を出したって……舌だよな? ポロン……)

「だって冷蔵庫の中にネギ無いんだもん」

 中田は席につき、皿の眼玉焼きを見つめた後、手探りで何かを探す。

(その眼、誰の眼? 誰の眼玉を焼いたんだ! 言え!)

「買い忘れたか? ソースを盗ってくれよ」

(ソースの窃盗犯を見つけました! 至急、誤字脱字課に連絡してください!)

「かけるの? よしお味がついてるのに……」

(よしおさんの味って、どんな味? しお味?)

 少し嫌な顔をしながらも、女子高生は冷蔵庫からソースを取り出し、テーブルに置いた。

「この卵に精子をかけても良い! この食べ方が最高なんだ!」

(生死ですよね? 鮭の卵じゃないんで、その玉子に精子をかけても何も産まれないと思います)

 中田は目玉焼きの君にソースをめいっぱい振りかけ、真っ黒に染め上げ、パンに乗せて食べ始める。

(目玉焼きの黄身! 目玉焼きの君……目玉焼きの女王みたいな名前やめて!? 食べられているの可哀想だから!)

「昨日の残りのチン毛菜の野菜炒めも食べて欲しいな」

(店主を呼べ! チンゲン菜の野菜炒めにチン毛が入ってるぞ!)

「いらね」

 中田は制服に着替え、棚に置いてあったウンコ入りの栄養ドリンクを飲むと、玄関に向かった。

(ウンコじゃなくて、ウコンだよね?)

 女子高生も中田を追いかけ、玄関に行くと、恥ずかしそうにモゾモゾする。

「私は後から行くから……仲違、絶対に友達に言っちゃ駄目だからね」

(中田さんから仲違さんにジョブチェンジしました)

「分かっているよ吉野家」

 中田はそう言って、吉野の頭を撫でて、外に出ていった。

(あの有名チェーン店の……吉野に家は付きません!)

 そう、吉野はナニを隠そう……家政婦なのだ。

(吉野はナニを隠しているんですか? なに? 何?)

 誤植愛の誤字脱字をおわかりいただけただろうか? 何を隠そう、これは可愛い女子高生が書いた立派な小説の一部なのだ。そしてこの恐怖の誤字脱字、誤植、間違い、それは何処にでも存在する。何処にでもある店の看板や店内にある値札、可愛い文字で書かれたポップ、ネットニュース、バラエティ番組の字幕、漫画の吹き出し、学校の教科書、無限にあると言っていいだろう。

 そう……貴方の書いたメールやチャット、SNSにもきっとあるはずだ。そう! 貴方のスマホのデータの中に!











高校を卒業してすぐ、新人賞に応募する為に友達にラノベ小説を見てもらった時に印刷したA4用紙100枚近くのラノベ小説に赤字だらけの物が返ってきました。その誤字脱字を注意する友達の赤文字コメントがとても面白かったので、このネタを参考に小説にしてみました。誤字脱字に愚痴を言いながらもその友達に注意された事を今でも印象深く、覚えています。毎月のように100枚近くのラノベの文書用紙を読んでくれた友達には今でも感謝しています。ほとんどフイクションですが、楽しんでいただけたら幸いです。

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