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浄水・上水

 身分証についてだいぶ話しているうちに打ち解けて、素の部分が見て気がする。

 身分証明書に記述内容は他国の留学生で見習工だった。他国の人間だからそのまま現地の法律で裁かれるのではなく、一旦留学元に照会してから裁かれることになる。手続き上そうしているだけで代官がいるわけではない。この身分証明を作成した人間にも文明が進んでいる国から来ていることはばれている。ただ、どのくらい進んでいるかは把握しきれていないようだ。

コーディネーター「この紋章があるところでこの身分証を提示すると助けになってくれる。」

おもむろにスマホを取り出して紋章を撮影する。

「パシャッ、ナビ、紋章を画像認識に登録」

コーディネーター「忘れないように文書が書かれたコインを渡しておく、なくさないように。」


喉が渇いたのでコーディネーターに水を頼む、

「み、みずをください」

やや怪訝な表情でカップに水を注ぎ受け渡す。

ナビ「警告、この水を飲むとお腹を壊す可能性があります。」

 水すら飲めずにこれからどうやって生活するのだろうか、すでにもう帰りたいという気持ちになってきた。水が飲めないということは食事もできないし、これはさすがに無理だろう。が、よく考えれば警告が出るということは対処する方法があるということなんだろう。

 水の匂いを嗅ぐとやや鉄っぽい匂いがする。透明度を見ると少し濁っているような、何かが動いているような気がする。

コーディネーター「毒なんか入ってないわよ! ちゃんとさっき井戸から汲んできたのだから。」

「毒が入ってなくても、お腹を壊すかもしれない。人によっては大丈夫なこともあっても自分で試してみたいとは思わない。」


ただ病気にならなかった人だけが飲んでいる生存者バイアスかもしれない。

 持ってきたものの中を調べていくと浄水器が入っていたというオチである。なくても蒸留すればいいがそのためには燃料が多く必要となる。

 持ち物の中には勉強のために必要なものとして、電子化されたたくさんの書籍が入っていた。それらの書籍から上水道の仕組みについての本を選んで調べる。

 浄水器にコップの水を注いで、浄化した水をみる。確かに透明度は上がったし、臭いがなくなった気がする。やはり水をそのまま飲むよりはいいのだろう。水を飲んでから、まだ怪訝そうにしているコーディネーターに浄水した水を渡す。


「この水を飲んでみない? 濾過してきれいな水になったので違いを試したみないか」

コーディネーター「結構です、そんなことしなくても元々飲める水なんですよ。」

「嫌ならばいいけど、この国で私は何をすることになっているのだろう。協力者ということは何かをさせたいのだろうし」

コーディネーター「この国にないもので役に立ちそうなものを伝える。そう・・・」

「だったら飲みましょう。」

コーディネーター「うっ、飲めばいいんでしょう飲めば。」

諦めて浄水された水を飲む。

コーディネーター「水の味がしない、臭いもないし。おいしい? のみ比べると確かに違いがわかるもとの水はおいしくない。」


浄水の方法を調べていくと、薬品によって沈殿させ、濾過し、塩素を加える。


参考:

東京都水道局 よくある質問

タロログ 【自由研究は自分で考えよう】川の水を濾過して飲んでみたらすごかった

入門 上水道 中村 玄正

トコトンやさしい水処理の本 オルガノ (編集)


 田舎の家に井戸があって飲料使っていたので井戸の水なら飲めるかなと考えていたが。今では水道局の指導で飲まないほうがいいと言われた。だから、浄水したら飲めるかなというふうに書きました。水を魔法で生成というようなのが多い気がするが、調べて書いてみました。工学では土木工学に分類されるようです。

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