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交易

 それはある晴れた日のこと、いつもの通り農村を歩いていると。元コーディネーターこと領主の娘に鉢合わせすることになった。そう領主の娘といっても、何人もいるなかでの順位が低いただのつてがある程度だが。

領主の娘「領主からの言伝てを持ってまいりました。もっと鏡、ランプ、ナイフといったものがほしいとのことです。」

「有料になるが構わないのだろうか。他に欲しいものはないのでしょうか。」

領主の娘「金額によりますが、10金貨ほどは出せると思います。」

「金銭の他に水車の専有使用許可が欲しい。」

領主の娘「水車など何のために使うのですか。」

「物資の輸送にはエネルギーが必要で水車で補給します。エネルギーの補給には一定時間が必要になります。代金を相手側に払ってから物資が送られてきます。」

領主の娘「つまり、品物は選べるということですね。で、どこからものが送られてくるのですか。」

「空からですね、鳥のように空から運んできます。」

領主の娘「えぇぇっ。」


 どこから運んでくるのか、どうやって運ばれるのかの問いに、鳥のように空から運んできますといっておいた。ドローンが運んできたようにすればいいかという打算的考えであった。実際は転移に必要なエネルギーを稼ぐために出車を利用している。物資を購入するためには代金が必要となる。その代金を払うのに金貨を利用するつもりである。1金貨がざっくり1万円として、10万円。元の世界から物資を送る送料が1キロあたり1万円。それに利潤を足した価格を考える。商品価格+送料1万円で全体が1キログラムに成るように調整する。


 領主からの要望としてということであった。私としては転移による荷物を送ることができることを打ち明けるべきかという問題があった。というのも、人を大量に送れると思われれば、戦争準備ととられかねないことが考えられる。だから、輸送がものだけであること、輸送には金がかかることなどを話していた。


そして元の世界との通信し購入リストを渡した、その後またたく間にリストの物資が届いた。ただ、必要なエネルギーがなかったのでデータの対価の20万円から払った。品目は前の3つに肥料と工具などを追加している。合計でやや1kgをオーバーしたが2万円ほど払い残金が18万円。早速領主の娘に知らせるために持っていく。

「商品をお届けに上がりました。」

領主の娘「はやっめっちゃ早っ。なぜ昨日頼んで今日届いてるのよ。(どうやって品物が届くかを見逃してしまった)」

「前の3つ以外にも頼んでみたので、鑑定をお願いします。」

領主の娘「見たことがない商品の価格なんてわからないので、代官に任せるしか無い。」

そう行って品物を持って公会堂へ走っていった。


 商品の売買では、一旦領主を通すことで税のごまかしを防いでいる。ただ、闇での取引は行われているが貨幣流通量が少ないので、物々交換の域をでないようである。農村以外での取引においても公会堂を通すことで、価格の交渉を一括ですることで安く購入をしているようである。これはある種の農協のようなものかもしれない。

 外部の商人との取引も公会堂を通して行うため、公会堂で売買を行うようだ。

 何が売れるかわからない人間と、どういう商品があるのかわからないので結局のところ要望が要領を得なかった。以前の献上品に似たものと言うもの。私は農村なので農機具がいいのだろうと思ったが、これは商売として成り立つんだろうか。金持ち向けの商品であれば、高価格で売れて利益が見込めるが農村向けの商品でそれまでの利益があるのだろうか。

重量単位で考えると肥料が一番高くなりそうなので設定の失敗したところかもしれない。

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