番外 現地の人々 コーディネーター2
領主が本当に来訪者のものを盗ませようとしていたのかはわからない。疑念を抱かせるだけで協力関係を築くのが難しくなるかもしれない。対立する可能性を少しでも減らしたいと感じていた。盗まれたものを探して見つけようとしていることからもある程度の重要性が有るものなのだろう。ただ、触って見たときもどのように使うのかは見当がつかなかった。そういえばあったときにパシャっと音がしたのはあれが原因だったのだろうか。
見習いという身分のために、見習い先を探して了解を得ているが馴染むのかが気がかりである。ここでどれだけの能力を発揮するのかを見て、この者を見定めたいところである。
結論から言うと馴染んでいる、というか親方が懐柔されている。親方の威厳と言ったものが感じられくなっている。本人のその知識があるかは疑問だが、資料を大量に抱えているだけなのかもしれない。その抱えている資料が私の知りたいものが載っているかが気になる。覗き込んでも知らない言語で書かれていて読めない。一体この薄い板にどれだけの情報が詰め込まれているのだろう。
この村は一見平和であるが、徐々に崩壊しつつ有ることを知っている人間はごく一部である。年々収穫物は減ってきている、それは豊作の年と不作の年という波があって覆い隠されている。ただ、領主の資料を見ているとだんだん目減りしていることは確かである。豊作のときに人はたくさん生まれ、不作の時に人は死んでいく。その営みをどうにかしたいとは考えていても、どうすればいいかという解決策が見いだせないでいる。ただ、ただ領民が死に減っていくという数字だけでは知っているがどうにもできないでいる。
盗まれた後から、なんだかよそよそしくやや警戒されている感じがする。タブレットとよんでいる端末は書かれている内容は変わるようである。また、内容は動いてみせることもできる。エネルギーと呼ばれるもので動いているらしく、水車で動かしているようであった。
新しい水車新しい設計によって実際の能力の片鱗は見れたように感じる。農村でこれらのことを代官に報告する必要がある。
代官の面会のときに3つのものを確認があった。その3っつのものがもたらされたものは鏡、ナイフ、ランプであった。そのどれもがそれほど高価に見えなかったのだが、代官の目を通すと不思議なものなのだろう。錆びない金属、琥珀のようなプラスティック、透明なガラスはそれぞれは珍しいとは思うが本当に高価なのだろうか。扱いというか物に対する視線がよくありふれたもののように見えていた。逆にアノものが高貴な存在だという可能性があるがそうには見えない。
次から章立てして別の章にして書こうと思う。異世界転移から元の世界に通信までが一章という感じである。次は実際にもののやり取りをしながら帰還の目処を立てるまでを書こう。




