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短編小説集

他人事だと考えてませんか?

作者: 翠泉
掲載日:2017/10/09

 「大丈夫?」

 「可哀想に……できることなら替わってあげたい」


 はたしてどれほどの人間が心の奥底から心配してくれているのだろうか?

 自分には何も影響がないから、他人事だからそう言えるのではなかろうか?

 心配するフリをするのはタダであるし、自分に災厄が降り注ぐ訳ではないのだから口先では何とでも言えるだろう。


 これが私の思い上がりであり、私の性格が捻じ曲がっているだけならば良い。

 (やっぱり性格に問題があると思われるのは困るが……)

 そうではない事の方がよっぽど多いのではないか?


 私も口先だけ心配することは確かにあった。

 そうしなければ印象が悪くなるだろうし、人付き合いはしていけないと思うからだ。

 もしかしたら、何も反応せず、心無い人間と思われるのに恐怖してるからかもしれない。

 

 しかし、私が交通事故で神経を傷つけ右腕がうまく動かせなくなった時の周りの反応はなかなかに堪えた。

 (今は肘の曲がりが少し悪いだけだが)


 そこにあったのは好奇の目と心無い慰めだけだった。

 口先だけの心配は私の心を徐々に蝕んでいった。

 勿論本気で心配してくれる者も少数はいたが、やはり辛かった。


 これに関しては仲間内でも本気で心配してくれるのはきっと、ごくごく少人数であろう。

 何故なのかと考えたが答えは多分、〝自分自身〟ではないからだろう。


 何事でもそうだが人は起こる物事を自分ではない、自分には関係ないと心のどこかで少なからずは思っている筈だ。

 そうでなければ聖人君子か何かだろう!

 なんせ人は自分の身に起こらないと考えようともしないのだ。


 多分、自分が良ければそれでいいと考える人が多いのだろう。

 いつかきっと、その考えは身を滅ぼすだろう。

 気付いた時にはもう手遅れになってる可能性もあると思う。


 この世界では毎日誰かは必ず亡くなっている……

 それを聞いて、少しは思う所があるだろうが自分には関係ないと思うのではなかろうか?

 誰も不死身ではないのだから、生きていれば皆に等しく起こり得る事であるのに……


 昨今ではこのように自分と関係なければそれで良いと考える人間が多いのではなかろうか?

 (私もその中に含まれるかもしれぬが)

 私は特に最近、相手の立場になって考えてみることが大切だと思うことが増えた。

 だから、私は少しでも人の痛みがわかる人間になりたいと思っているし、そうありたいと願う。

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