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掌編小説集5 (201話~250話)

引っ越しの朝

作者: 蹴沢缶九郎

引っ越し当日の朝、私は長く暮らした決して広いとは言えない室内を見渡し、それまでの思い出にふける。

暮らし始めた当初は、こんな部屋にしか住めない自分を恨んだものだが、実際に暮らしてみると、これが意外と居心地良く、あまり荷物を持たない私には丁度良い事がわかる。きっと分相応なのだろう。


壁の染みや傷、窓からの景色、今となっては全てがいとおしい。名残惜しいが、今日でこの部屋ともお別れなのだ。

次に暮らす引っ越し先は今よりも広い部屋で、人生初のルームシェアである。同居人の方々とはうまくやっていけるだろうか…。


新しい暮らしへの期待と不安を胸に、今までお世話になった部屋に別れを告げる。


「今までどうもありがとう、さよなら…」


「おい、二十七番!! 何やってるんだ!! 早くしろ!!」


迎えにやって来た刑務官に連れられ、受刑者である男は、一人部屋の独居房から複数人部屋の雑居房へと移動していった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 途中まで感動ものかと思ってましたが、なるほど、そういうことでしたか(笑)良い意味でガクッとなっちゃいました(^^) 二度読みしました。オチがわかってて読むのも、また面白いですね(^∇^)
[一言] こうオチましたか。見事ですね。おもしろかったです ^^)
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