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閑話

 新学期、入学式。

 華やかな学校生活における大行司の一つである。

 しかし、俺たち生徒からすれば入学式なんてただの戦後の余興なんてものなのだ。戦いは入学式前のHRが始まるまでの間に行われる。

 そうだ第一次友人できるかできないか大戦である。

 我ながらネーミングセンスがないとは思う。似合う名前を募集しよう。

 それはおいておくことにしよう。

 その大戦は自分との戦いであり自分をどれだけアピールできるかどうかで結果は決まる。

 そしてそこでできた友達とは卒業までの付き合いになるだろう。

 クラスの生徒間領域が決まりクラスの中はいくつの頑固たる壁を構築する。それがいわゆる新学期の壁というものだ。その壁は時間が経過するごとにもろくなっていくのだが、構築されている時間はどうもギスギスしているから俺は好きじゃない。

 俺も二人の友達を作ることに成功したのだけれど今はそれが失敗だったのではないだろうか考えている。

 友達になろう。そう言われればまんざらでもない気分、いや中学時代に友達の少なかった俺からすれば飛び跳ねて喜びたいものなのだがそのあとの武之宇の登場によりそれは罪悪感と後悔に変わる。 

 何らかの形で彼と彼女には迷惑をかけてしまうだろう。それも心底気分を害されるような武之宇の大人げない俺に向けた銃弾を流れ弾で眉間のしわとしわの間に食らうような迷惑をだ。

 別に武之宇が担任になることが予想外だったわけではない。むしろこうならない方が不思議だ。

 担任が武之宇になるのは必然であり、全く持って偶然などではなかった。

 俺をここに連れてきたのも武之宇。

 昨日散々振り回したのも武之宇。

 そして、俺をこんな性格にしたのもあいつだった。

 そんな奴が俺に迷惑がかからないようにするなんて考えられない。

 しかし、友達の縁をいまさら切るなんてこと、俺にはできない。どうにかこうにか流れ弾が飛んでいかないように努力しよう。

 そんな矢先に超絶嫌そうな顔した不安分子が二組の教室に入ってきた。 

閲覧ありがとうございました。

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