START YOUR D@YS.
一人称視点で書きたくなったので投稿します。
四方を病的な清潔感に染められた純白の部屋を満たす香りはおおよそその場には相応しくないものだった。
真っ赤な香り。
側で倒れた友達と扉のところに蹲った男を私は見つめていた。
床をゆっくりとワインレッドに染めていく赤い色が私の足を濡らす。生暖かいそれの絡みつくような不快感で私は『目醒めた』。
すると、蹲っていた男が立ちあがった。太腿に小さな穴が開いていて。そこからゆっくりと血が滴っている。荒い呼吸をして私の方を見つめている男は私を怯えた目で見つめている。
「なんなんだ…お前は…」
質問の意味が分からない。
「なんなんだ…一体お前は何者だ…?」
私は…、私…?分からない。だって名前なんてないから。
私は足元に落ちてる拳銃を拾った。彼の、トオリの血で濡れたグリップを握り、銃口を男に向ける。
「……」
絶望と恐怖で歪んだ顔の真ん中に狙いを合わせる。
「私はここから出て行く」
「…」
私は引き金を引いた。
男の血が真っ白なスカートを汚す。右肩に痛みが走る。半開きになった扉を開けて外を覗くと、白衣とアーミージャケットと鮮血で満たされた世界が通路の向こうまで続いている。私は銃を左手に持って扉の外へ出た。
「ねぇ、トオリ、決めたわ。私は、私の名前は『カレハ』。」
この日、私は、『カレハ』は『目醒めて』永遠に続くような暗闇の中へ走り出した。
初めての投稿ですがゆっくり時間をかけて書いていくつもりです。レビューや感想、アドバイス等々よろしくお願いします。




