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四十二話

月SIDE


半日ほど袁紹軍との追撃戦を続けていた私たちは、ある瞬間速度を出し始めて袁紹軍とあっという間に距離を置いて洛陽にたどり着きました。

ここに残っているのは西涼の馬の中でも駿馬たちばかり。

最初から相手が追撃を諦めさせないために距離を維持しながら撤退していたのです。


今袁紹軍との距離を考えると、向こうが洛陽城を目にするのは一刻ぐらい後でしょう。


「霞さん!」

「月、無事だったか!」

「はい!」


城門で待ってくれていた霞さんとねねちゃんが私たちを迎えてくれました。


「なんか…知らん連中増えてへん?」

「…いろいろあった」

「いろいろなー」


恋さんと私が霞さんと話してる間、一刀さんが前に馬から降りて洛陽の状況を訪ねました。


「準備はどうだ、陳宮」

「お前なんかに報告なんてする義理なんてないですぞ」

「…ねね、どう?」

「はい、ほぼ全区画設置し終わりましたぞー!」

「兄様、一体洛陽で何が起きてるんですか」

「それより静かだな。城壁にも誰も立ってないのだ」

「…流琉、翼徳、それは中を見れば判る。ただ見るのは良いが、騒ぐな」

「??」


連合軍の方から来た一刀さんの仲間(というよりは妹?)の二人がきょとんとしながら洛陽の中に入りました。


「賈詡と帝は?」

「まだ皇宮や。陛下は長安に先に逃がそうと思ったけど、月を待つと聞かんかったわ」

「…本人がそうすると言ったのだ。今更逃げると言っても止めはしないが」


陛下……。


「こ、これって!」

「にゃにゃー!!」


その時、中に入ったら二人の声が聞こえました。


「向こうが状況を把握したみたいだから、俺たちも入ろう」


一刀さんがそう言って中に入ると、私も部隊を霞さんたちに任せて中に入りました。


<pf>



洛陽の街、

そこにはもう誰一人居ない荒涼とした場所になっていました。

そして、街を包む匂い。

火薬と油の匂いです。


「分かったか」

「兄様」


一刀さんの声に洛陽の街を見ていた二人が驚愕した顔で一刀さんを振り向きました。


「兄様が言った最終段階って…コレなんですか」

「そうだ」

「…洛陽を燃やすつもりですか?」

「そうだ」


洛陽は、

天下の都。

皇帝が住む場所。


そんな場所を燃やし尽くす。


「ここに居た人たちは、皆どこに行ったのだ?兵士たちも誰も見当たらないのだ」

「董卓軍の兵士は今お前たちと一緒に来たのが残りの全部だ」

「どういうことなのだ?」

「私に説明させてください」


私は一刀さんにそう言って二人に説明しました。


「お二人とも、ご存知の通り、わたしがあの董卓です。これから洛陽を燃やそうとしているのも一刀さんではなく、私です」

「…何故、このようなことをしようと思ったのですか」

「…私は、これ以上戦いが広がる姿を見ることができませんでした」


私がそう言うと、二人ともワケの分からないという顔をします。

そもそも私のせいで始まった戦を思えば当然の反応です。


「多くの人々が既にこの戦で命を失いました。ソレ以前にも、十常侍の乱や、黄巾の乱でまた多くの民たちが命を失いました。私はこれ以上死なせたくありませんでした。この戦が私の命で終わるというのならそれでも構いませんでした。だけど、一刀さんが言ってくれました。私なんかの命でこの戦は止まらないと。私が皆を救いたいと思っても、皆さんの命相応な対価を払わずにその願いを叶うことが出来ないと」

「それが洛陽を燃やすこととどう関係があるというのですか」

「洛陽は天下の都。そんな場所を燃やしてしまえば、連合軍も戦う意味を失います。連合軍が、袁紹さんが戦いに挑んだ理由は名誉以前に洛陽を得るためでした。ですから、この戦の最高の補償であるだろう洛陽を失せてしまうのです」

「生きる場を失った洛陽の人たちはどうなるのですか」

「それなら心配は要らぬ」



「にゃ?誰なのだ?」

「…陛下」

「陛下…って、ええええ!!」


陛下、宮殿から出て来られたのですか。

そしてその後ろには詠ちゃんも居ます。


「こ、皇帝陛下」

「そうだ。余が皇帝だ」

「あ、あぅあわわ、どうすれば…」

「落ち着け、流琉。そしてそれはお前の口癖でもないぞ」


典韋さんは慌てた挙句、その場に正座してしまいました。

に対して張飛さんは…


「お姉ちゃんが皇帝なのか。思ったよりちっちゃいのだな。もっと大きくて偉そうな人だと思ってたのだ」

「なっ!お前チビ!陛下の前で礼儀を弁えろ!」

「鈴々はチビじゃないのだ!それに、お兄ちゃんや董卓も礼なんてしてないのだ」

「あの二人は論外よ!」

「諦めろ、文和。後翼徳、さわぐなと言ったはずだが…」

「あ、ごめんなのだ」

「良い」


陛下はそう言って、二人に残った説明をしました。


「ここに残っていた民草は全て余の命によって避難させた」

「避難、ですか」

「そうだ。ここ一週間、余と董卓、そして天の御使いは、洛陽に残っている穀物、財宝、そして彼らを守るための兵士たちを連れさせ、天下の各地に行かせた。近い長安から西涼、辺境の益州、船道で河北、河南、またそこを通って荊州、江東も全てだ」

「そんなことを……」


そうやって10万の洛陽の民と1万ほどの兵たちを全て天下各地に行かせました。

一時は名ばかりの都で飢え死のうとしていた彼らに出来ることはすれが全てでした。

全ての民たちにそこで家を建てて生活できるほどの金を与えることは出来ませんでした。それでも人々はただ私たちに感謝の言葉を言いました。ここでの生活、いえ、生活とも言えないただ息を続ける日々が如何に苦しかったのかが判ります。

これらも全て、私たちの責任です。


「疑問が晴れた所で、だ」


そう言った一刀さんは杖を付いて陛下の前に行きました。

そして自分がもらった勅書を取り出しました。


「有意義に使ったぞ。返そう」

「…取り返すつもりで渡したつもりはないぞ。汝は余の丞相だ」

「勘弁してくれ。丞相なら、俺の代わりに良いのを推薦しよう」

「……」


陛下は勅書を受け取って一刀さんを見上げました。


「礼を言おう、北郷一刀」

「……今この国にトドメを刺そうとしている俺に礼を言うというのか」

「左様。汝のおかげでこの国は終わりを告げるだろう。そして、その告げは残った者たちの新しい始まりに繋がるであろう」

「……」

「例え余が歴史に国を滅ぼした愚かな皇帝として残ろうとも、余はそれで構わん。最後まで余を見守ってくれた月と、洛陽の民たちを守れたのだ。余はそれで充分だ」

「…誰もお前を愚帝と評さないだろう。ここにいる者たちが、お前をそう評価することを許さない」


一刀さんの言葉に私は軽く頭を頷きました。

陛下は決して悪くありませんでした。

寧ろこの厳しい時期、ご自分の身を削ってまでこの全てを可能にしました。

陛下に救われた民たちがそれを覚えている限り、誰も陛下を愚帝とは言わせません。


「でも、それなら洛陽を燃やすまではないんじゃないですか」


典韋さんが言いました。


「どうせ洛陽にはもう人も、財宝も、名誉も何も残ってありません。空っぽの洛陽なんて袁紹が持っていても何の意味も…」

「袁家は今の皇帝を廃位させる企みをしている。劉虞を洛陽に連れてきて皇帝の座に置けば、例え蟻一匹残っていない都だとしても奴らには正当性を持つ」

「馬鹿げてるのだ」

「名分というのはいつもそういうものだ。だがそれが悪いというものはない。本当に悪いのは名分のために本当に大事なものが何かを忘れてしまうことだ」


私たちと陛下も名分に捕われていては洛陽を燃やすなんて策に賛同出来なかったでしょう。

ですが、この洛陽を燃やすことにはもう一つ意味があります。


「理由はそれだけではありません。私たちは戦いの代わりに人々の命を助ける方を取ると一刀さんに言いました。そして一刀さんは命を救う代わりの対価として洛陽を燃やすことを条件に出したのです」

「対価なんてもう十分に払ったじゃないですか」

「嫌、この戦で死んだ人達の血を対価というのはあまりにも図々しい。彼らは正真正銘ここに居る連中、そして連合軍の欲望のため『無駄死』していったのだ。奴らの死も含めて、董卓たちには対価を払わなければならない。洛陽という殻を捨てる覚悟を持ってやっと、人々を助けるという気持ちを証明できるのだ」



都は再び建てることができます。だけど人々の命は、一度逝ったら取り戻せません。


「人を救うという覚悟は良い。だけど覚悟だけなら誰でも出来る。対価を払うことが難しいんだ」

「…じゃあ、本当にするんですね」

「そうだ」


今日。

漢の都、洛陽は…火の海になるでしょう。


「皆さん、こちらの任務は済ませました」


話がまとまった所で周泰さんが現れました。

周泰さんとその部下の皆さんは、この一週間の間、洛陽に近づく全ての斥候たちを捕らえさせて頂きました。

こちらが洛陽の民を避難させてる間、連合軍が私たちの策略を知らせないために。


「ご苦労だった、幼平。お前には借りが出来た」

「お礼なら私ではなく、蓮華さまにしてください。私にあなたの手伝いを命じたのは蓮華さまですから」

「最後に、もう一つだけ頼もう。張飛と、外に居る楽進を虎牢関の各々の陣地にまで安全に連れて行ってくれ」

「にゃ?典韋お姉ちゃんは一緒に行かないのだ?」

「…お姉ちゃん?」

「彼女はここに残る。お前は桃香にここの状況を話せ。それで以後の判断は自分でなんとかするだろう」

「…わかったのだ。お兄ちゃん無事に帰ってくるのだ」

「……」

「では、私はこれで…陛下もどうかお気をつけて」


周泰さんはそれで張飛さんと一緒に出口へ向かいました。


「さあ、もう時間があまりない。これほどの火遊び、これから数年はないぞ」

「詠ちゃん、後どれぐらいで準備が終わるかな」

「宮殿周り以外にはもう火薬と油を設置済みよ。城壁から一斉に火が上げたら、一刻経たずと洛陽全域が燃え上がるわよ」

「着火する兵士たちが避難できるルートはちゃんとできている。火矢を上げたらさっさと洛陽から引き上げろ。流琉、お前は付いて来い」

「あ、はい」


一刀さんはそう言って城門の方ではなく皇宮の方へ向かいました。


「ちょっと!ボクの言うこと聞いてなかったの?もうすぐで火を付けるのに中央に向かってどうするつもりよ!」

「俺が帰ってくるのを待たずに火を上げろ。わかったな」

「どういうこと?一緒に焼けじぬつもり?」


一刀さんは答えずに典韋さんと皇宮の方へ向かいました。


「アイツ、どういうつもりよ」

「彼の事は良い。己の考えがあるのだろう」

「陛下は何かご存知ですか?」


『あの事』は私と陛下、そして恋以外は知りません。

あの皇宮の底に残ってある、一刀さんの物について……。


<pf>


流琉SIDE


「お前が俺がお前を火の海のど真ん中に連れて行くのに何の文句もないのか?」

「…あの、兄様」

「何だ、納得行かない所があるなら今言え」


他の人たちを後にして洛陽の中心に向かってる間、私はさっき出来た疑問点一つを兄様に聞きました。


「さっき劉備軍に居る娘が、私にお姉さんって言ったんですけど、あの娘、私や季衣と同じぐらいしかなさそうなのにどうして…兄様がそう呼ばせたのですか?」


皇帝陛下にも礼儀なんて取らなかったのに私にお姉さんっておかしいです。

見た目も私や季衣と同じぐらいですし。


「……」


私がそう言うと兄様はふと止まって、私を上から下まで目を動かしながら見つめました。


「な、なんですか?私、なんかおかしいところありますか?」


連合軍初めて以来鏡もちゃんと見ることもありませんでしたし、しかもずっと篭っててばかりで体の整えとか全然気にしてませんでしたし。もしかして今ありえないほど顔が酷いことになっていたりするんですか?


「…変わったと今さっき気づいたんだろう」

「……はい?」

「まあ、無理もないがな」


え、どういうことですか?


「連合軍が最初に集まってもう結構経つ。……3ヶ月ぐらいか。黄巾賊の本城を潰した日からほぼ一年だ。それほどでそんなに成長しようとしたら、夜な夜な結構痛かっただろう」

「え?え?」

「さっきまで張飛とは乗馬中だったり、お前が正座中だったりしてたから自覚なかったと言ったらまだ良いけど、許褚とかと一緒に居て気づいてなかったのか。今お前、多分許褚より頭一つぐらいは大きくなってるぞ。孟徳抜いて凪よりも少し大きいかもしれないな」


……え?


「…本当に知らなかったのか?」

「知らなかったというか…あれ?でも季衣も華琳さまも何も…」

「普段見る中だとあまり気づかないからな。それに、そんな話題が出る所でもなかったし」

「確かに今回の連合でほぼ戦場にも出ないで引き篭ってばかりでしたけど…でも」

「…鏡も見ないのかお前は…」


鏡なんて…特に見ることありませんし…そういえば、連合軍の件がある前にちょっと服の寸法が合わなくなって季衣が分からないように買い直したことはありますけど…。


「お前今、孟徳抜いて凪ぐらいは背あるぞ」

「ほ、本当にですか?」

「じゃなければ許褚ぐらいの背で難なく凪ぐらいの大きさを担うなんて無理だろ。重さの問題ではない」


あぁ…じゃあ…じゃあ…!


「兄様、今そういう場合じゃないって判っては居ますけど、ちょっと良いですか?」

「街には鏡なんて残ってないぞ。皇宮に行くと全身鏡があるが…「見させてください!」おい、流琉!ちょっと、何をす…!」


私は最初は兄様の手を引っ張ろうとしましたけど、それだと遅すぎたので、兄様を両手で抱き上げてそのまま皇宮へと向かいました。


・・・


・・



兄様の指示通りに宮殿の中のある部屋にたどり着くと、そこに全身を映せる鏡がありました。


「こんな扱いを呂布以外にまたされるはめになるとは……」

「これが……私?」


そこに立って見ると、私が覚えている自分の姿とはまるで違っていました。

ちっちゃいと思った背は兄様の言う通り凪さんぐらいに大きくなってて、何ヶ月も戦争中で他色んな精神的な衝撃があって整うことなんて出来なかった髪は短髪から肩まで届くほど伸びていて、そこにあるのはどこのちっちゃい村娘じゃなくて、立派なお嬢さまでした。


「気に入ったか?」


鏡に映る私の姿の後ろに、兄様の姿が見えます。

私の頭のてっぺんが兄様の肩に届くことに気づいて私は振り向きました。


「私、こんなに綺麗だったんですね」


なんて自惚れた言葉なのか今に思うと図々しいほどでしたけど、それが新しい自分を見た感想でした。


「嬉しそうで何よりだな…さて……」

「あの、兄様が見るとどうでうか?私って綺麗ですか?」

「…くだらないこと言ってると帰らせるぞ」

「むぅ…」


お世辞でも良いから一言言ってくれてもいいじゃないですか。


「身体相応の服ぐらい羽織ってからものを言え。今の格好でそんな服着てたら服なのか痴女が下着だけ付けて歩きまわってるのかも見分けつかん」

「ち、痴女扱いなんて酷いです!昔はそんな風に全然言わなかったくせに…!」

「子供に言っても分からないだろうからな」

「言いましたよね!じゃあ、良いですよ。帰ったら新しい服着て、絶対兄様の口から綺麗だという声が漏れるようにしますから!」

「………宣言するのは勝手だが、先ずはこっちのことを済ませるぞ」


まるで興味ないって口調です。

いいですよ。

そのうち幾ら兄様でも振り向かずには居られない立派なお嬢さまに……。


あれ?なんか元々私が目指してたのとズレて来てる気が……。


「あ、後、流琉、もう一つ、良い事を教えたあげよう」

「はい?」



<pf>



袁紹SIDE


洛陽が見え始めましたわ。


「姫ー!ちょっと休憩しようぜ。もう半日も休まず追撃してるじゃん」

「そうですよ。兵士たちももう疲れきっちゃってこのままだと戦闘になっても戦えませんよ」

「貴女達の都合なんてどうでも宜しいですわ。それよりも見なさい、洛陽が目の前ですわ!」


どうせあの男はもう洛陽に入ったでしょう。

良いですわ。こうなってしまったものあの田舎娘と一緒に斬首して洛陽はこのわたくしのものに…!


「ひ、姫…」

「もうなんですの。人が嬉しい想像をしている時に…!」

「おい、姫!あれを見ろって!」

「なんですの、いきなりそんなに慌てて…」

「良いから見てください!洛陽から黒い煙が!」

「ちょっとした煙ぐらいで何がそんなに………」


そう言いながら洛陽の方を見たわたくしは目を疑いましたわ。

黒い煙は一つではありませんでしたわ。


二つ、三つ、いや


数えられないほどのたくさんの煙が洛陽から上がってましたわ。

それころ洛陽全体が燃えているかのように……。


「一体何が起きてますの!」

「まさかとは思いますけど、洛陽に火を付けたんじゃ…」

「なっ!そんな馬鹿なことを…!都ですわよ!皇帝陛下が居られる場所に一体誰がそんなことをするというのですの!」



<pf>




「洛陽に火を付けたのは袁紹になる」



袁紹に逃げる隙を与えない。

ココで立ち直れず死んでもらう


みたいな感じの一刀さんです。

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