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十四話(上編)

反董卓連合軍始まります。


精密な描写とか期待したら駄目ですよ。

無茶ですよ。何のために自分が反戦主義になったのかといえばそのせいです。

桃香SIDE


袁紹さんから、董卓という人を討つために諸侯たちの皆で連合軍を作ろという申し出が来たよ。

董卓という人は、聞く話だと、十常侍と何進の間の権力争いの中で漁夫の利にして権力を握り、幼い天子さまを擁立して自分勝手に洛陽に圧政を課してるらしいよ。


そんなこと、絶対に黙って居られないよね。当然参戦しないと……


「桃香さま、しばし待たれよ」


と思ったら、星ちゃんに止められたよ。


「何だ、星、お主は参戦に反対なのか」


愛紗ちゃんが聞くと、星ちゃんは難しそうな顔をしながら朱里ちゃんと雛里ちゃんの方を見たよ。


「そうは言わんが……軍師殿はどう思う」

「はわわ、桃香さまが仰る通り、この内容が真であれば行かない手はないでしょう。しかし、もしこの檄文の内容が嘘であるとしたら、如何なさいますか」

「へっ、どういうこと?」

「董卓さんが実は悪政などしていないにも関わらず、単に董卓さんが洛陽で権力を握っていることが好かない、という諸侯たちの考えが、このような檄文を出し、戦争を起こすに至る可能性も考えられるということです」


雛里ちゃんが概略的に説明したよ。


「にゃー、つまり、どういうことなのだ?」

「つまり、この内容が実は嘘で、董卓さんは良い人である可能性もあるということだね」

「はい、そういうことになります」

「ですが、だからと言って戦争が起こらないわけでもありません」

「……」


そうだね。私たちが行かないとしても、いや、そもそも私たちはまだ弱いから連合軍に参加してもしなくても戦力の差はほぼないのと一緒だよ。

もし連合軍が勝って、董卓さんが負けてしまったら、私たちだけ置いてきぼりになっちゃう。

そしたら私たちは、この先生き残れないかもしれない。

でも、董卓さんが悪い人じゃないとして、私たちが連合軍に参加することは、私たちが董卓さんという何の罪もなき人を踏み台にして自分たちが生き残ろうとしているということを認めてしまうことだよね。

それは……嫌だよ。


「…一刀さん、一刀さんはどうした方がいいと思う?」


そんな悩みを抱えていた私が一刀さんに話を聞こうと一刀さんの方を向くと」


「………」

「…一刀さん?」

「…………」

「…え?」



「起きろ、貴様ーー!!」

「にゃにゃー!愛紗、落ち着くのだ!」

「あわわ!北郷さんが朝議で寝るのはいつものことですからー!」

「はははっ!こんな重い話をしてるというのに、流石北郷だな」

「はわわ」


…一刀さん……


「いや、今回だけは許さん!アイツの腐った根性を叩きのめしてやる!」

「あ、愛紗ちゃん、まっ」


鈴々ちゃんと雛里ちゃんが止めることも聞かずに、愛紗ちゃんは一刀さんが座ったまま寝ている椅子に青竜刀を振るったよ。

でも次の瞬間、ガガーン!とする音がして一刀さんの肩どガーッと真っ二つに割れちゃったよ!?


「えええーーー!!」

「なんと!」

「にゃっ!愛紗がやっちゃったのだ!」

「どう見ても違うであろ!」

「あわわ!に早く包帯を」

「いや、雛里ちゃん、そんな問題じゃないよ!?」


これって…一刀さんじゃなくて、一刀さんの形をした人形?

じゃあ、本物はどこ?


「行けばいいだろ」

「わわーっ!」


と思ったら二つになったはずの一刀さんが私の後ろから出てきたよ!?


「何で玉座の後ろから出てくるのだ貴様は!」

「……ここがお前の声が一番遠い場所だからだ」

「にゃはは、確かに愛紗の声はうるさかったのだ」

「鈴々!」


あはは……


「で、一刀さんは、やっぱ行った方がいいと思う?」

「いや、俺は行かない方が良いが、お前がその答えを望んでいそうだからそう答えてあげた」

「……え?」

「違うのか?」


え、いや………どっちかと言うと、私は行きたかった…かな。


「行っても、行かなくても結果が変わらないと思うなら、行かなくて良い。行ってお前が変えられることがあるなら行った方が良い。当たり前のことだ。悩む暇が惜しい」

「……うん、…そうだね。一刀さんの言う通りだよ」


例え自分の力が弱くても、正しい方に行く力が足りないとしても、立ち止まるという選択肢を選んでしまったら、そこにいつまでも立ち止まっているしかないもん。

それに、行ってみて何か分かったら、自分が正しいと思う方向に変えることも不可能じゃないかもしれない。


「…決めた。私たちは、反董卓連合軍に参加するよ」



<pf>



雛里SIDE


コンコン


「北郷さん、入りますよ」


いつものお菓子を持って北郷さんの部屋の中に尋ねると、北郷さんはいつもと変わらない様子で机の前に座って無言のまま雑務をしていました。

私も自分の仕事がありますし、そもそも私は軍部所属で北郷さんが朱里ちゃんの諮問役として政務関係だから仕事場も離れています。


でも、たまに時間を作って厨房に行ってお菓子を作って、北郷さんの部屋に来たりします。

きっかけは星さんが仲間になった頃に起きた事件なんですけど、もっと言うと実は私が北郷さんのことを構うようになったのは例の手紙を見てからでした。

曹操さんから来た絶縁の手紙。

色んな疑問がありますが、北郷さんが連合軍に行きたくないと言った理由は明らかです。

反董卓連合軍に行ったら、絶対に曹操軍もそこに居るはずだからです。


「……北郷さん」

「ん?」


ポリっと持ってきた目玉のような形の砂糖のお菓子で頬を張りながら北郷さんはこっちを見ました。


「あまり一緒に来たくないのでしたら、私たちだけで行ってきましゅけど……ぁぅ」

「……興味深い事件だ、この戦は。逃すなど言語道断」

「でも、会いたくないんですよね、曹操さんのこと」

「何故そう思う」

「だって……」

「俺が会うのを恐れるような人間はない。逆があるやもしれないが、誰の規則にも拘束されずに生きるのが俺だ。俺が孟徳を避けるということは、自分の自由さを自ら放棄することにしかならない」

「……」

「少なくも鳳士元が警戒するようなことは起きないだろう。どの道、向こうも俺の挙動不審さにこれ以上付き合えられる状況にはなってないだろうから」

「なんで北郷さんは、私のこと信用してくれないんですか?」


私がそう言った途端、突然北郷さんが手を私の顔に向かって伸ばしました。


「っっ!!」


私は一瞬何かされるかと思って身を伏せました。


「……それが真実だからだ」


北郷さんは何もなかったかのようにまたお菓子に手を伸ばして、私が何事かと思って姿勢を戻したら、私が座った椅子の前の机に、お菓子に向かって飛んできていた蠅一匹が気絶していました。





それから一ヶ月後、準備を済ませた私たちは連合軍の集合場所である汜水関のある場所まで進軍を始めました。


<pf>



桃香SIDE


「ふぁーっ、やっとついたね」


こんな長い進軍なんて、久しぶりで疲れちゃったよ。


「他の軍はもう皆付いているのかな」

「どうでしょう。ざっと見て有名な所は、まず金色の袁家の旗、あれは檄文を飛ばした盟主袁紹の旗ですね」

「銀色の袁家の旗は豫州の刺史、袁術の旗です。後は西涼の馬騰の旗、江東の虎、孫堅が娘孫策が率いる孫家の旗、公孫賛さんの旗もありますね」


本当、皆集まったんだね。


「この沢山の諸侯の中で、未来この大陸を手に入れられるのはたった一人となる。お前はこの渦の中で生き残れそうか?」

「……今は、わからないよ。でも、皆のために頑張るよ。それだけは確かだよ」

「………」

「一刀さん?」


いつもみたいに「やはりお前は馬鹿だな」とか言われるだろうと思ったのに、返事が返って来なくて一刀さんの方を向くと、一刀さんの視線は、ある方向に釘付になっていたよ。


その方向にある旗の文字は、


『曹』


「あれは…?」

「曹操軍の旗ですな。やはり来ていたか」


曹操軍……確か以前一刀さんが居たという所だね。

前に星さんが曹操軍の所から来た時に、曹操さんが一刀さんが戻ってきて欲しいと思っているという話をしてたね。

もしかして、一刀さんもやっぱり私たちみたいな弱い軍よりも、曹操さんの所にずっと居たかったのかな。


「……雨が降るな。早く行って陣を立たなければ兵士たちが風邪を引く」

「へっ?」


それを聞いて向こうの空を見ると、あっちから雨雲が来てるよ。


「はわわ、本当ですね。急がないと大変なことになります。早く来たことを知らせて、私たちが陣を立てる場所を決めてもらいましょう」

「あ、うん、そうだね。愛紗ちゃん、早く行こ」

「はい」

「………」


一刀さん、さっき雲を見てそんな顔をしてたのかな。


・・・


・・



陣を立てる場所を決められて、同時に軍の代表者は軍議に来て欲しいと言われたよ。

代表者って、私が行ったらいいんだよね。後は、軍師に朱里ちゃん…


「玄徳、俺も行こう」

「え、一刀さんも?」

「あわわ、じゃあ私も……」

「はわわ、……じゃあ、私は残ってるから、雛里ちゃんと北郷さんが一緒に行って来てください」


こんな感じになって、私は一刀さんと雛里ちゃんを連れて軍議に向かったよ。



・・・


・・




「おーっほっほっほっほ。おーっほっほっほっほ」


なんか天幕の中から凄い笑い声が聞こえてくるよ。


「興味を失せた、帰る」

「あわわ、逃がしませんよ」


急に帰ろうとする一刀さんを雛里ちゃんが掴まえた。


「放せ、士元。俺は帰る」

「人に会うことを恐れないんじゃなかったんでしゅか?」

「恐れてなどいない……あの笑い声が聞こえないのか。死神を呼び寄せそうな声だ」

「確かにちょっと引きますし、出来れば近づきたくない上に桃香さまがあんな笑い方したら絶対仕えてなかったと思いましゅけどそれほどのものでは……」


あの笑い声の主人が誰かは知らないけど、最初から酷い言われ様だよ。


<pf>


雛里SIDE


北郷さんが軍議に行くと突然言い出したので、少し不安になって私も付いて行きますと行ったら、朱里ちゃんがじゃあ私まで行ったら多すぎるから私は残るねって言いました。


……あわわ、私は一体どこで間違ってしまったんでしゅか?


「おーっほっほっほっほ、皆さん。よくぞ、このわ、た、く、し、袁本初が出した檄文の応じ、悪徳な董卓を討つために集まってくださいました」


誰かあの人の笑い声を止めてください。夢に聞こえるか怖いでしゅ。


「………」

「………」

「………」

「………」

「………あはは…」


他の軍の人たちも呆れて言葉も出来ないかのような、険しい顔で軍議場に居ます。

何ですか、何も重い話が出る間でもないのにこの空気の重さは…朱里ちゃんたすけてー。


「……!」

「………」


その険しい顔の中でも一人、更に険しい顔をしている人が居ました。

それは曹操軍の君主、曹操さんです。

そして、その後ろに立っているのは……


「あわわ」


私たちの軍の愛紗さんに当たると言える、曹操軍の猛将、夏侯惇さんと、その妹の夏侯淵姉妹です。

あの二人も更に怖い顔でこっちを見ています。

目先に居るのは勿論、北郷さんです。


「袁本初、そろそろ軍議、始めたらどうだ」


それに気づいているのか否か(絶対知ってこう言ってますけど)北郷さんは空気読まずに笑っている袁紹さんにそう言いました。


「おおっと、そうでしたわね。所で、あなたは誰ですの?」

「……北郷一刀、以前貴殿の所に悪事行なっていた袁家元老の一人への情報送った者だ」

「あーら、そうでしたの。あの時は随分とお世話になりましたわ。あなたのおかげで袁家の名に泥を塗る下賤な者どもを裁くことができました。あの件に付いてはこの袁本初、心から感謝いたしますわ。おーっほっほっほ」


あの袁紹が公の場で礼を申しただと?

一体アイツは何者だ?


周りからそんな声が聞こえてきます。

一方、曹操さんの目付きはさらに険しくなっています。


「昔話は良い。今は重要な話があるだろ。集めた盟主、貴殿が話を進めなければならない」

「おっと、そうでしたわね。では、えっとー、そうですわね。まずは適当にそこらへんから自己紹介して行きましょうか」


そこら辺と差した先に居たのは、……あわ?公孫瓚さん、いたんですね。


「麗羽…さっき私が軍議を進めろと言った時は返事もしなかったくせに」


……そんなこと言ってましたっけ。


「公孫瓚だ。幽州を任されている」

「袁術じゃ。豫州刺史を任されておる。こっちは七乃じゃ」

「はーい、美羽さまの軍師の張勲といいまーす。そしてこちらは客将の孫策さんでーす」

「………」


紹介は続いて、私たちの番です。


「平原の相、劉備玄徳です。こちらは軍師の鳳士元、そして、北郷一刀さんです」

「よ、よろしくおねがいしましゅ、えぅ」

「………」


続いて、最後に曹操さん。



<pf>



華琳SIDE


「華琳さま、陣の建てが終わりました」


連合軍の集合場所に到着した私たちは、無事陣を設置し終えて、私は軍議に向かう前に少し休みをとっていた。


「ええ、ご苦労だったわ、桂花。他の軍への間者も」

「はっ、既に出してあります」

「流石ね。さて、そろそろ麗羽が軍議を招集する頃でしょうけど………桂花、劉備軍は来ているかしら」

「まだ到着していません。ですが、必ず来るでしょう」

「でしょうね。一刀が認めた程の人物だもの。この戦の重要さが分からないはずがないわ」


だけど、本当に重要な所は、彼が私の前に現れるかどうか。

もう彼が私の前から消えて半年近く経ったけれど、

あの日の事件、私は未だ自分のことを完全に許せずに居た。


一刀が私にした事。

私が一刀にした事。


確かに互いの『関係』からして何の問題もなかった。

だけれど、だからこそ私は認めなければならない。

このまま、彼を失ったままの私が覇道を唱えることが、如何ほど可笑しいことなのかを……


私自身が本当に覇道を唱えるというのであれば、自分が失ったもの、自分のものに出来なかったものを必ず自分の手に取り戻さなければならなかった。

そして彼を私の元に戻すことが出来るのは、恐らくこの戦、この戦場が最初で最後。


ここが、彼の興味劉玄徳から再び私の元を戻すことが出来る唯一の機会なのよ。


・・・


・・



軍議に桂花を連れてくることは出来なかった。

以前袁紹軍の所の文官に居た桂花を麗羽の前に出すのは得策ではなかった。

私は春蘭と秋蘭を連れ軍議に向かった。


とは言え、


「おっほっほっほっほーー」


あの笑い声は本当にウザいわ。おふにするすいっちはないのかしら。みゅーとでも良いわ。


「華琳さま、大丈夫ですか?」

「あまり大丈夫ではないけれど…早く終わってくれないかしら」

「まだ始まっても居ないのですが…」

「あの馬鹿がいつまでも笑っているからなのだけれど、いい加減黙ってくれないかしらね」

「…………」


春蘭がやけに静かね。


「………」

「春蘭」

「………」

「春蘭?」


私の声まで無視する気?


「あ、はっ、はい!何でしょうか。華琳さま」


と思ったら、耳に綿なんて詰めていたから聞こえなかったんわね。

……良い考えね。


「春蘭、綿はもっとあるかしら」

「はい、こちらに」

「あ、秋蘭の考えだったのね。やっぱり」


綿が秋蘭から来るのを見て納得した。


「所であなたはしてないの?」

「軽くはしています。華琳さまの声が聞こえるぐらいには…」

「そう……うん」


綿を耳に詰めようとしたら、ふと外から聞きなれた声が聞こえた。


「恐れてなどいない……あの笑い声が聞こえないのか。死神を呼び寄せそうな声だ」


逆に死神の方が逃げそうな声ではなくて……って、まさか。


「一刀…」

「はい?」

「<<ポッ>>うえ?うん、なんですか、華琳さま」

「…一刀が来たわ」

「「!!」」

「春蘭、黙っていなさい。二人とも私が許すまで彼に声をかけないで。知っているふりもしては駄目よ」

「……分かりました」

「御意に」


さぁて、来たわね、一刀。

あなた、そしてあなたがアレほどまで言っていた劉玄徳、私の目でしっかりとその器を確かめさせていただ……


「んもう、二人とも喧嘩しないで。ほら、早く入ろう」

「あわわ、桃香さま」

「掴むな、離れろ」


ぼよん


!?


「一刀さん、皆沢山集まってるね」

「………」


一刀にくっつけてるその脂肪を今すぐ放しなさいよ!!!!と叫びそうになったのをぎりぎりで我慢した。

危なかったわ。一瞬の過ちで何もかも終わってしまう所だった。


しかし、あれが劉備ね……。

見た目はのほほんとしているけれど、どうかしら。


「いいから放せ。黙って自分の席に座れ」

「ねー、一刀さんは座ってよ」

「桃香さま、ここは君主たちが座る席しかありません」

「あ、そうなの?どっから椅子持って来られないかな」

「君は本当に馬鹿だな」

「なんでー?私は二人がずっと立っていると疲れると思ってー」


何、あれ。


なんか、普通に、世間的な、会話を、しているのだけれど。


凄く、馴染んで、いるのだけれど? どういうこと?


「……」


…こっちを見たわね。

そう、やっとまた会えたは、一刀。

あの時以来よ。


「………袁本初、そろそろ軍議、始めたらどうだ」



「おおっと、そうでしたわね。所で、あなたは誰ですの?」

「……北郷一刀、以前貴殿の所に悪事行なっていた袁家元老の一人への情報送った者だ」

「あーら、そうでしたの。あの時は随分とお世話になりましたわ。あなたのおかげで袁家の名に泥を塗る下賤な者どもを裁くことができました。あの件に付いてはこの袁本初、心から感謝いたしますわ。おーっほっほっほ」


なん、ですって?

麗羽が人のことを憶えている?


それよりも一刀、いつの間に麗羽とそんなことが……。


「どういうことだ、秋蘭。どうして袁紹がアイツのことを…」

「分からん、だが、アイツのことだ。どこかきっかけ作って、事前の袁紹と面識を作っていたとしてもおかしくはないだろう」


確かに麗羽はここに集まった諸侯の中で一番の兵を持った者。

同時に、袁家が四世に三公を出した名門の家門であるとこからして、今の所もっとも天下に近い人物と言えましょう。

そう、今の所はね。所詮はそのうち私の手で始末すべき相手の一人に過ぎないわ。


なのに、一刀、あなたはあんな奴に顔をしらすための策などを打っていたですって?

一体何を考えているの?



<pf>



一刀SIDE


「そこに直れ」

「はい」

「あわわ」


軍議から返って来る際に、俺は少し話したいことがあった玄徳を連れて他の軍の目が届かない他所の所に行って、玄徳とゆっくり話しあおうと思った。


「俺は確かに自分に変えられることがあることを探すべきだとは言った。だが、自分の手に負わない仕事を勝手に任されろとは言っていない」

「わ、私は別にそこまで言ったつもりじゃないよ。ただ、袁紹さんが大将を決める話ばかりして話が進まないから…こうしてる間にも洛陽の人たちが苦しんでるのではないかなぁって、ね?」

「だから早く董卓を討つために自ら汜水関を落とす一番槍を買って出たのか」

「あわわ、北郷さん、桃香さまもそうなると思ってやったわけでは…」

「そうなることが分からないから玄徳は馬鹿なんだ」

「はぅう………」


現在劉備軍が連れてきた軍は五千弱だ。

とても攻城戦など出来る数ではない。

一番槍どころか、この連合軍の中で一番先に潰される役割になるハメになりかねない。


君は興味なかったことさえも実に興味深い状況に作り立ててくれるから逆に困る。


「で、でも、一刀さんが上手く行ってくれて、袁紹さんから兵を借りてもらったじゃない?」

「そうでもしなかったらお前の理想は今日ここで終わっていた」

「はうぅ……」

「ほ、北郷さん……」


……まぁ、このぐらいにして置くか。


「士元」

「あ、はい」

「汜水関の件、策はお前と孔明に任せる。俺は別にやるべきことがある」

「はい?何をですか?」

「根回しだ。こっちはあまり難しい話でもないからお前たちでもなんとか行けるだろう。寧ろこうでなければこんな弱小勢力がこの戦で功をあげることなんて出来やしない」

「あれ?一刀さん、じゃあ、私実は凄く良くやったんじゃあ」

「君は馬鹿だ」

「ふえーん、雛里ちゃーん、一刀さんがつめたいよー」

「あわわ、いつものことです」


玄徳が立ち上がって、俺は士元と玄徳を先に行かせた。

俺は……これから一人ですることがあった。




・・・


・・





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