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"五人目"とエルフ

(???)「う、うぅ〜」

(シヲエル)「起きたか」

(???)「うぅ!!おウェぇぇえええええぇ」

(シヲエル)「おう。吐け吐け。一応毒は除いたがな」

(???)「エルフ・・・さん・・・」

(シヲエル)「ああ。そだよ〜」

(???)「助けていただき、ありが!!!ぅぅおうぇえええええええええええ!!!!」



ビチャビチャビチャビチャ




(シヲエル)「おい、汚ね〜から吐き終えてからにしてくれ〜」

(???)「ずびばぜん・・・・」

(???)「ぅぅおうぇえええええええええええ!!!」


(???)「川。どこにありますか・・・?水を・・・」

(シヲエル)「あ〜。やめとけやめとけ。おまえなんか一口で喰われちまうから」

(???)「な"に"に"?」

(シヲエル)「川に」

(???)「え・・・?」

(シヲエル)「おまえ何にも知らずによくここまで来れたな」


(シヲエル)「ここの川は生きてんだよ。水汲みに来た人間を引き摺り込んで川底の口から捕食するんだ」

(???)「知りませんでした・・・」

(シヲエル)「あと、さっきの木!あれもモンスター!樹液があんなに溢れ出てくるわけねーだろ!?」

(???)「でも・・・。お腹すいてて・・・」

(シヲエル)「あ〜はいはい。わかったからそんな瞳をうるうるさせてこっちみんな。鬱陶しい」


(???)「・・・」

(シヲエル)「おまえ名前は?」

(???)「言わない」

(シヲエル)「は。なら"チチ"な」

(???)「は?なんで」

(シヲエル)「チチくせーガキだからだよ。ママの言うことしか聞いたことないチチくせ〜やつってこと」

(???)「う、うるっさい!!!!!ばか!!」


(シヲエル)「あぁ?命の恩人にバカとは良い度胸してんなチチ!?」

(???)「それに、エルフは嫌いだ!」

(シヲエル)「あっそ」

(???)「おまえのせいで俺の故郷の国が滅んだんだ!」

(シヲエル)「王様が無能だったんだろ」

(???)「父上を悪く言うな!!!!!!!!!」

(シヲエル)「父上って、おまえ王子かよ」

(シヲエル)「滅んだ国の王子とは。なんとまあ、不名誉な肩書きを。その歳で」

(???)「同情ならいらない!!!!!!」

(シヲエル)「同情なんかしてないよ。いや、その、おもろすぎてwwwくっwくっw」

(???)「はぁ!?」


(シヲエル)「だめ、もう限界!ぎゃはははははは!!!!!!!はぁ〜!!ハァ〜!!!惨めすぎて、笑える!!!!!!!!!!」

(???)「わ、笑いたきゃ笑え!!」

(シヲエル)「ハァ〜!!おもろ!」

(???)「・・・」


(シヲエル)「で、おまえこれからどうすんの?」

(???)「わかんない。今は残ったお金を使いながら何でも屋をやってる」

(シヲエル)「王子様だろ?他の貴族に頼れよ」

(???)「父上は人望が薄かったから」

(シヲエル)「王様から人望取ったら何があるんだよ・・・・」

(???)「ここにくれば、母上と父上に会えるって聞いたんだ」

(シヲエル)「おいおい、その話まだ伝わってたのか」

(???)「?」


(シヲエル)「昔、私がここに住んでた時。すんげ〜暇だったから気まぐれに迷い込んできた奴らの言うことをちょ〜っと聞いてあげてた時期があったんだけど」

(シヲエル)「もう3000年くらい前じゃん?」

(???)「いや、4000年です・・・。うちに代々伝わるお話ですけど」

(シヲエル)「へ〜。なら、あの時助けた奴らの誰かが王様になったのか〜」




ん、待てよ。ならこいつにとって私は仇でもあり、恩人でもあるのか。今助けた恩も入れるとギリ恩人?


いやいや、でもこんなガキ育てても私を殺せるほどの技量や頭も身につきそうにないな。




(シヲエル)「チチ。おまえ剣は使えるのか?」

(???)「チチじゃないです!!剣は少し教えてもらいました」

(シヲエル)「誰に?」



(剣聖ならアーサー家とかか?あいつは確かに伸び代があったが、短命だったしな)



(???)「シモンズ家の方に・・・」

(シヲエル)「誰?」

(???)「1000年以上、我が国と隣国を魔物から守った名家ですよ!!?世間知らずにも程があります・・・」

(シヲエル)「たった1000年で良い気になるやつなんて、たかが知れてる」

(???)「たったて・・・・」


(シヲエル)「そういえば銃や火や毒などはやったけど、剣はまだ試してなかったな」

(???)「あの、何が?」

(シヲエル)「よし、チチ。おまえが私を殺せるようになるまで育ててやる」

(???)「は、やだ」




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