絆
2024年の幕開けが地震である中、私は彼との間に出来たつながりを伝えるために、一人、彼ぴのアパートの部屋の前で待っていた。
彼ぴ、こと、小鳥遊磨生は私の最愛のぴ。
ホストクラブで働くぴの為、私は毎日働いて、彼ぴのためにいろいろ注文をしたの。で、お金が足りなくなったら、ぴが紹介してくれた友達からの紹介で、パパ活みたいなこともしたんだけど、大丈夫、ぴとの間でも愛し合っていたから。ぴは、若いけど、色々あって病気で子供が出来ないんだって。
さっき、産婦人科に行って、結果も聞いてきた。
はやく結果を伝えたいな。
と、吐き出した言葉と息が白い。
「あ、まおまお~」
アパートから見える距離に、ぴが来たので、私は手を振った。
ぴは、一瞬、びっくりしたみたいだったが、手を振り返してくる。
ぴの隣には、妹か姉だろうか、別の女性がいた。
私はぴの傍へと近寄る。
「恵那ちゃん、元気だった?」
「まおまお! あのね、あのね! 私、検査結果を伝えたくて!」
「え?」
「あのさ、産婦人科にいってきたの」
ぴの顔になんだか意外というような色が浮かぶ。
手にしていた産婦人科の袋から封筒を取り出す。
「性病検査! 私、性病だって!」
ぴの顔が曇った、隣にいる女の顔も曇る。
「ちょっと、あんた!」
「だからね、ぴもたぶん、一緒! だって、少し前にしたじゃん!」
「ちょっと、あんた!」
隣にいた若い女がぴの胸倉を掴んだ。
「お前、ふざけんなよ! 昨日の晩……くそ!」
ぴとは家族じゃないみたいだ。
けども、私は気にすることはない。
だって、私とぴとの間には、大切な、絆があるのだから。