箱根脱出 1
「さて行くか」
零はそういうと歩みを進めた
今回の脱出経路は大きく分けてつの過程がある
1 旅館から温泉街外周まで
モンスターの数はそこまでいないので問題はないだろう
2 温泉街外周前半の650m
モンスターの数は前進すればするほど増えていく今回の工程で最も危険な場所だ
3 温泉街外周後半の650m
モンスターの数は前進すればするほど減る(はず)が外周前半で敵に見つかった
場合それに追いかけられることになるので油断はできない
4 温泉街を抜けた先にある山道
追ってくるモンスターとその場で出てくるモンスターとの鬼ごっこになるだろう
この四つの過程を突破してまずは箱根神社に向かおうと思う。 そこで夜を過ごした後に熱海に向かおうと思う
「「ギャ!」」
「もう、ゴブリン程度だったら複数でも全然倒せるな」
温泉街外周までの道のりを歩いている零だったが3か月の成果はすさまじく敵の少ない道や背後などの奇襲をできやすかったり逆にされにくい場所を通っていき、出会った敵も速攻かつ無傷で討伐していった
「グァ!」
ヘルハウンドが前から突進してきて炎を吐いてきたが
「草薙!」
零は刺身包丁を斜めに振り下ろして炎の進行方向を斜めにそらした そして
「影打」
振り下ろした刺身包丁を即座に振り上げてヘルハウンドの首を切り裂いた
「グェ!」
「我流の剣技とかあこがれてたけどいざ習得してみると一個一個にかなりの時間と収れんが必要なんだな」
そういいながら歩みを進めた そして
「さて、温泉街外周の山道に入るとするか」
零は温泉街外周に足を踏み入れた
「ウォ!」
「よっと」
スパン
「「ギャ!」」
「遅い。影打」
スパン
「オークもしっかりと倒せるようになってきたな」
(あの、巨体の化け物を一撃で倒せるようになったのは正直言ってうれしいな。いくらモンスターとの戦闘で現状ほぼ無傷とはいえ腕や足に疲労などがたまっていくからな、、、今のところ問題はないが、温泉街の前半でどこまで削られるか、、、どうなるかだな。最悪手が使い物にならなくなるのはまだいいが足をやらかしたら一気に積むことになるからな)
「ま、頑張りますかね。さて、、、見えてきたな」
そういう零の目線の先には温泉街から伸びた道と迂回路がぶつかる場所 つまり
{最大の難所}に着いたのである
「さて、、、戦闘は最低限、あそこを抜けてたら少し逃げて追ってきたヘルハウンドだけ討伐する。問題はどこまで戦闘を減らせるかとヘルハウンドとほかのモンスターの距離をどれだけとってヘルハウンドを討伐するかだな」
そういうと零は下位薬湯を一回分飲み
バサッ
突撃していった
「「ギャ?!」」
「「グゥ?!」」
「「グォー?!」」
ゴブリンとヘルハウンドとオークがそれぞれ驚愕の声を一斉に上げたがそのすきに
スパン スパン スパン
「10人切りと」
7体のゴブリンと2体のヘルハウンドと1体を討伐した それと同時に
「「ギャ」」
「「グゥ」」
ゴブリンとヘルハウンド、合計15体が襲い掛かってきた
(いきなり多いな!)
スパン スパン
「くっ!」
(一発もらっちまったな、、、まー、物理防御上げてたからそこまで問題はないけど何度ももらったりすれば隙を作られかねないな)
突っ込んできたモンスターは全員斬り捨てたがヘルハウンドの爪を一撃食らってしまった。 怪我自体は浅いので先頭には問題ないと判断し、零は進んでいった
「「ウォォ!」」
続いてオークの群れが向かってきた
(ところどころにゴブリンとヘルハウンドがいるな、、、あれやるか)
零はまず前に来たヘルハウンドとゴブリンを多少の負傷を無視して一気に潰し
「ウォォ!」
オークのこん棒での一撃を次々に躱してそのまま前進していった するとオークの後ろにいたヘルハウンドが炎を吹き出し、躱したオークたちが後ろから殴り掛かってきた。
零はそれに対して
まずヘルハウンドの炎を
「草薙」
草薙でそらした そしてそらした炎は
「「ウォ!!」」
後ろにいたオークに当てた そして
「影打」
影打でヘルハウンドを切り裂いた
(よし! 第一ウェーブは抜けた!)
そうしてモンスターの波をいったん切り抜けた だが
「ちっ! こんだけやってまだいんのかよ」
零の目の先にはさらに多くのモンスターがいたのであった
(想像以上に多いな、、、もう、薬湯だよりで一気に抜けるしかないか)
覚悟を決めた零は捨て身で突撃をかました
(戦闘は最低限にしろ! ひたすら前に突っ込め)
零はどんどんと前に進んでいった。