希望の光
ザシュ
「グェ!」
「よし!これで最後だ!」
ブルークラブを切り裂いた零はそう叫んだ
「「おー!!」」
その声を聴いた防衛隊のメンバーも雄たけびを上げる
「ふー、何とか破られずに済んだな」
早坂も安心したように息をつく
「マジで疲れたな、、、もう帰っていいですか?」
「ああ、、、本当に零が居てくれて助かってよ」
早坂は零にそう返した だが
「ん?」
零は少し驚いた様子でそう漏らした
「どうしたんだ?」
早坂も零の反応に不思議そうに聞く
「あ、いや、今俺のこと月詠じゃなくて零って」
「ん?あー、、、確かに」
零の言葉に早坂は少し驚きながらもそう返し
「死線を潜った仲だからな、距離が縮んだんだよ」
笑顔でそう零に言った
「はは!ありがとうございます早坂さん」
零も嬉しそうに笑みを浮かべる
「自分のことも蓮でいいよ」
「さすがに年上にそれは無理ですよ」
零は苦笑いしてそう断る
「あー、確かにきついかもな、、、なら、代わりに自分のステータスでも見せるよ」
そう言って早坂はステータスを零に見せた
早坂蓮
物理攻撃 650
魔法攻撃 225
物理防御 350
魔法防御 125
敏捷 160
魔力量 95/95
スキル
止水
精神攻撃に対する超対抗 水属性攻撃の威力200%増加 水属性耐性レベル2
思考加速 レベル5
魔法
スプライト・トラスト
詠唱 風を断ち切る音速の1槍よここに顕現せよ
魔法攻撃100%物理攻撃100%の水属性攻撃 風属性に対しては300%威力上昇
「うぉ、、、」
早坂のステータスを見た零はそう漏らした
(なるほど、、、止水。これがマーメイドの洗脳を受けなかった理由か、、、魔法を行使すれば2700クラスの威力か、、、火力は林田さんに比べれば見劣りするが、戦闘時に横目で見た感じでは範囲攻撃の上、かなりの貫通性があるんだから相当だな。風属性に対しては8100っていうとんでもない威力になるんだからこれはえげつないな)
「ステータスは渡部よりも近接特化ですね。その上思考加速のレベルがすさまじい」
「ここで指揮を執っていると、自然とね。自頭も悪くなかったし」
「へー!何の大学行ってたんですか?」
零が興味深そうにそう聞く
「水産の養殖関係だね。もともと家がそういうことに携わってたし。まー、この異世界化で家族は全員死んだけど」
対して早坂はそう返した
「なるほど、、、そういえば、異世界化で人口どれくらい減ったんですかね」
零がふと気になった様子でそう聞くと
「ん?正確には分からないが、少なくとも神奈川県では零みたいな頭のおかしい奴はそこまでいないと仮定して、さらに東京都の1/3がここまで来たと考えると2022年の神奈川県と東京都の人口は合計で約13900000人。そしてここにいるのは約500人だから生存率は0,0036%ってとこだな」
早坂はそう絶望的な結果を告げてきた
「は?0.0036%?!」
零が愕然した様子でそう叫ぶ
「てことは、日本の総人口は大体1,2億から1.3億だから、、、えっと」
「4500人ぐらいだね」
「計算早!って4500人しか生き残ってないってことですか?!」
零が再び叫ぶ
「いや、それは少し早計だね。0.0036%っていう数字は日本の首都と次席クラスの首都の数字だ。そんな場所な分、相当モンスターの強さが高い。神奈川と東京でもそれがはっきりとわかるレベルだ。現に500人のうち東京からここまでたどり着いたのは10人だけだ。そうすると神奈川県は0.0053%、東京都は推定になるが0.00005%ということになる」
対して早坂は冷静にそう説明した
「な、なるほど。どっちにしても絶望的ですけど神奈川は東京に比べて生存率は100倍を超えるそれなら都市から離れた場所、、、例えば避暑地で有名な長野県とかなら!」
零が希望に目を輝かせそう言うと
「ああ!かなりの生存者がいると自分は考えてる」
早坂餅からずよくそれを肯定した
「よかった、、、」
「ああ、、、だから自分たちの現目標はここのエリアボスを倒すこと、そして山梨や長野といった東京・神奈川の周りの県に進出して生存者を発見することなんだ」
「なるほど、、、俺も全力を尽くしますよ」
「ああ!頼むよ」
そうして二人はこぶしを合わせた




