新港案内 2
「さて、、、これから、建物の案内をするわね」
「OK」
ワールドポーターズから出た二人はほかの建物の見学に向かう
「まずはどこに行くんだ?」
零がどこか楽しそうにそう聞く
「まずは、南西の橋を見てもらうわ。そこでここの防衛について教えるわ」
「なるほど。確かに知らなかったな」
零は言われてみればとそう漏らした
「じゃー、行きましょう」
「おう!」
南西の橋
「橋の防衛は六班で持ち回り。橋は全部で三本あるから防衛と休みを交互に取ることができる上、緊急時の防衛力も強化できる」
宿木が橋を指さしながらそう説明する
「一班の人数は?」
「15人よ」
「サンキュ」
「防衛の仕組みだけど、橋の前に5人中間に5人、そして後ろに5人といった形でやってるわ」
「なるほど。覚えとかないと」
零がそう言って目を凝らして見ようとする だが
「いや、月読君は防衛なんかの楽な仕事には就けないわよ」
宿木があきれた様子でそういう
「え?」
「え?じゃないわよ、、、月読君は探索班よ。現状、戦闘力という点ではここの最強クラスなんだから」
「、、、え?マジ?」
「マジよ。さーて次行くわよ」
「、はい」
そうして二人は次の場所に向かう
新港東
「ここが、倉庫ね」
次に二人が訪れたのは赤レンガ倉庫だった
「あ、そのままなんだな」
零がそう突っ込む
「立地も建物自体も向いてるのよ。この基地は最低限分の資材は本部とかにおいてるんだけど、それを上回るものはここに保管してるの」
「どれくらいあるんだ?」
宿木の説明を聞いた零がそう聞くと
「うーん、、、具体的に説明するとかなり時間かかるから、わかりやすくいうとねー、3か月分の食料があるわ」
「、、、えぁ?」
零が気の抜けた声を漏らす
「まー、ここら辺の食料を根こそぎ回収したから、今じゃ遠征しないとなんだよね。ちなみに農業できる場所では野菜を作ってるわ」
「の、農業もやってるのか」
(いわれてみれば魚は周り海だからいくらでも出てくるだろうけど、野菜は出てこないわな)
零はそんなことを考えながら倉庫を見上げる
「あと、倉庫の東に防衛拠点があるからね」
「あ、了解。説明は無しか?」
「あとで一気に教えるわ」
「了解」
そんな会話をしながら再び二人は動き出す
新港北
「ここから二つの大きな建物が見えるわよね」
「ああ」
零の目線の先には大きな建物が二つ左右に存在している
「あそこは海からのモンスターから防衛する拠点になってるの」
「、、、相当きついだろ、あそこ」
海のモンスターの恐ろしさを知っている零はそう漏らす
「ええ、、、拠点防御は北側に6割戦力を割いてるわ。人数にすると240人ぐらいね。さっきの東には3割、南西は残りの1割」
宿木も慎重な面持ちでそう答える
「、、、」
(防衛は見回りを除くと、約350人体勢ってことか。すごい人数だな)
防衛に割かれている人数に零は驚嘆を覚える
「ちなみに残りの人は食堂とかの内政班と探索班に分かれるわ。探索班は1+9人で構成されてるわよ。全体では90人ほどね」
「なるほど、結構多いんだな」
零がそう言うと
「そうでもないわよ。基地の見回りも担当だから」
宿木は苦笑いしてそう説明する
「あ、そうなるとそうでもないな」
「でしょ。最後に南西の防衛拠点を紹介するわね」
「りょうかーい」
そうして二人は南西に向かって行くのであった
新港南西
「ここが南西防衛拠点。ここは基本的には他と変わらないけどここだけの重要な機能があるわ」
宿木がそう言うと
「モンスターの監視だろ。観覧車からの」
零は即座にそう返す
「正解!よくわかったわね」
宿木が驚いたようにそう言う
「観覧って名前がついてる高建築物があればふつう使うかなって思ったんだよ」
「なるほどね。なら、紹介は簡潔に、、、観覧車に人員を配置してモンスターの襲撃に即座に反応できるようにしているのよ」
「なるほど」
零は観覧車を見上げながら
(あれなら、相当と遠くまで見れるな)
そう考えた
そして
「さて、、、これで、紹介は終わりよ」
そうして新港紹介が終わった




