青空の彼方、月光の桜(詩)
ちょっと思うところがあって、人生振り返った様な詩を描きました。
僕は歩いた。歩みは止めない。
歩き出したらそのままだ。
たとえ膝が擦りむけて、血豆が潰れて痛んでも。
僕はそれでも歩き続ける。
道が永遠に、続くから。そこに道があるから進む、僕は足を運ぶだけ。
空と同じ、それは無限。先には何が、あるのだろう。
僕は歩いた。
歩いていつか、あの光景が見たいから。
青い空の彼方には、丘を越えた街道は。
きっと、きっと僕にとって、それはとても美しい。
僕の脳裏に刻まれて、この光景は忘れない。
残念だけど一生涯で、二度再び出会えない。
僕は歩く。
力の限り、大地を踏みしめ先へと向かう。
遥か彼方、僕の知らない、遠い青を追いかけて。
俺は走った。
人の生には限りあり。大人の俺はそれを知る。
限りあるから輝ける。限りあるから頑張れる。
俺は走った。
やりたいことを、叶えたい夢を追いかけて。
だけどしかし、刻は俺を待ちはしない。
俺は走った。
全速力で。間に合うように吐血して。
だからいつか、空は見えず。
命儚く、消えてゆく。
儂は転んだ。
体が痛い。あちこち痛くてたまらない。
儂は転んだ。
若い身空、愛したものも露と消え。
儂は転んだ。
足を引きずり、終の宿へとたどり着く。
叡智を次代へ授けた折に、童の指差すあの空は、
かつて憧れ焦がれ続けた『僕』の愛した青い空
やがて全てが風化して、この身は露と消えるだろう。
桜の如き散り際に、僕はきっと思うのだ。
『ああ、大往生だったけど、まだやりたいことがある』
『眠りたくないな』
重たい瞼をやがて閉じ、息を引き取り童泣く。
そして再びお会いした。
桜降るあの空の下。
「もう、遅いよ!待ちくたびれた!」
「遅れてごめん、悪かった」
五分後に会う待ち合わせ、呆れて私は待つけれど…
たまには貴方が待てばいい、待って困ってしえばいい。
憎まれ口をたたくけど、貴方に感じた気持ちは本物
私は彼を抱き締めて、やっと少し、安堵した。
結論:アカテン様みたいに明るい詩描ける人ってすごいと思います。