出会いと進化2
しばらくは、旅をします
戦力を増やしたしたい
森のやや開けた場所に馬車は止まっていた。幸いにも私達が馬で到着した時、馬車は、それほど焼けてはいなかった
しかし
<<<ギギ?ギギギ?
かなり頭身が低い生き物がいた。50センチくらいかな?尖った耳や長い鼻、手には包丁のような剣を持っている。小人ってやつかな?
その数10匹、
馬に乗ったままロウさんが某モンスター図鑑のごとく説明してくれる
「バトルゴブリンです! 身軽で頭も良い厄介な魔物です!」
フィアはチラチラ燃えている馬車を見て震えているみたい。樹木だから火が弱点なのだと理解する
「バスター、お願い!」
「おうさ、ゴブリン! 覚悟しなあああ!!」
<<<ギギギギ!?
バトルゴブリン達が「うお!?」って感じでびびってる。
まあ長身のバスターが長い剣を振り回しながら迫ってきたら怖いよ…うん
「オトハさん、私達は馬車を消火しましょう! コレを」
ロウさんに渡されたのは青い液体らしき物が入った香水のビン…らしき物
「えーとこれは?」
「ニホンの【消火器】という道具に似せた魔道具です!」
ロウさんの動作を見ながら私も燃える馬車に液体を吹き付け始めた
火は瞬く間に消えたので、中にいる人を助けようとすると
「外から鍵が…ついているです」
落ち着きを取り戻したフィアが私に近寄る。
フィアの言う通り、馬車の扉には外側から かんぬきがかかっていた
「もう…大丈夫ですか?」
ロウさんが扉を外側から開くと優しげな女性の声が聞こえ、中から人が出てきた
「よ、妖精?」
その女性の姿は私の知る【妖精】に似ていて驚いた。
背中には まだら模様の円い羽根、頭部から生える触角、アニメキャラもびっくりするような大きい瞳
「助けて頂き感謝します。私は虫族のユマです。貴女は………なるほど、転生者様でしたか」
ニッコリ安堵した笑みを浮かべるユマさん。
え、私が転生者って解るの!?