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ヒトは誰がためにモノを書くのか

ここから数話にわたって、文章と表現について考えてみようと思います。それゆえ、内容が堅苦しい部分も多々ありますが、そこらへんはご容赦いただければ嬉しいです。

 ここなろうでは、たくさんの書き手がいて、作家自身も個性あふれる方々がたくさんいる。かくいう私も、自作の感想に「作品も面白いけど、かにきちさん自体も面白いですね」と言われてしまったことがある。自作を褒められるのは嬉しいのだが、作者のキャラを褒められてもどうなのかと正直思ったものの、こうして書いている自分の体験談も一つの作品になりうるのだし、いっそ自分の文章論も書いてしまおうとこんなものを書き出した。


 ということで、これからしばし自分なりの文章表現について考えてみたいと思う。


 先に断っておくが、これから書く話は専門的なものもあるが、マスコミ志望の方や本気で文章を極めようと思っている人へはあまり参考にはならないと思うので、そういう志し高い人は軽く読み飛ばして欲しい。





 さて、なぜこういう表現に関するものを今更ながら書こうかと思ったかと言えば、それは自分自身の書き手として、原点に立ち返りたいと思ったの一言に尽きる。


 もともと、他人様に見せれる文章レベルかと言われると、即答できるほど自信なんてない。一応、マスコミの卵を何年かやったことはあるが、だからプロですかと言われたら、答えは「NO! 」だ。


 文章を書く仕事には、自分で表現や書き方まで考えるものと既にフォーマットが出来上がっているものなど様々。中には、文筆家やライターの仕事とすら呼べないものもある。


 高校時代、文芸部で国語教師に鍛えられた以外はほぼ独学でやってきたので、文章力にはとんと自信がない。一時期、小さな業界紙にいたときも上司に「このヘタクソが!!」と何回罵倒されたことだろう。正直、何度机に沈んだか分からないくらいだ。

 そこで、何度かの挫折を経て、ひとに読んでもらうための文章というものを学んだ。



 が、ここなろうで書くのは、同じひとに読んで貰うものでも、主に小説がメインだ。無論、どんな年代の男女に読まれるかわからない以上、文の読みやすさだけには気をつけたい。誤字脱字は勿論言うまでもないが、文章のリズムがおかしいとどんな良作でも読みづらさだけが目立って、1ページ目で読むことを断念してしまう。


 その上で考えることは、どういうジャンルの作品を誰に向けて書くかということ。人気ジャンルをあえてねらうのもいいだろう。書店をリサーチして、最近読まれている傾向を調べてみてもいいだろう。

 しかし、私はそれでは面白い作品をかくどころか、完結にまで持っていくのも多分難しいと感じる。


 なぜなら、自分がかく作品の1番目の読者は、その書き手だから。書き手そのものが書いてておもしろいと思わなければ、正直その作品はいいものにもならないし、完結も難しい。一番厳しい読者は、書き手自身だとも言える。

 だからこそ、私が誰のために作品を書くのかと訊かれたら、自分のためだと答える。だからこそ、厄介な側面も多いが、これを語りだすと長くなるので、これはまたの機会にさせてもらうことにしたい。



 例えば、ムーンライトで書き始めた長編連載は、初めは自分自身を勇気づけようとユメを追いかけていたあの頃を思い出したくて書いたものだった。その書き手の思いについてきてくれる読者が少しでもいること。それはとても幸福なことだ。だから、時間はかかっても完結させるのが目下の目標である。


 さて、なぜこんなことをテーマにしたかというと、なろう、ムーンライト、ノクターン全てに共通することなのだが、異世界もの、トリップもの、転生もの、乙女ゲーム系など人気ジャンルの作品数は当然のことながら、他のジャンルに比べてずば抜けて多い。以前、そういう検証をされていた方がいたので、ここで数字までは出さないが、こうした人気ジャンルは勢いでかかれる分、途中で更新が止まってしまう、つまりエタるケースが非常に多い。


 私自身、更新は滞っている作品があるので、あまり人のことを言えた義理ではないのだが、更新が停止する主な原因は、勢いで書き始めたものの、次の展開を練れておらず、書く事に苦痛を感じるからではないだろうか。


 正直、創作は楽しいことだけじゃないし、辛いこともある。まさに産みの苦しみだ。それに、個人的には長編よりも、短編を多く書くほうがよっぽどの重労働だと思う。

 だからこそ、短編を量産する書き手さんを尊敬してしまうのだけども。



 そんなことを考えながら、私は今日もパソコンと向かい合いながら、自分の想いをかき綴っている。

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