8.晴海は部活に入るのを断念する
どーも!阿部いりまさです。今回は書かせていただく時間が少なかったので少し短めににさせていただきました。すいません!
「結局中庭にはあんまりいいのなかったね」
伶奈ちゃんがそう言う。
そんなこと言って僕は本当につかれたんだからねっ!
中庭を回ってたら運動部の勧誘がしつこいから「いいですっ!」って言ったら「ではマネージャーなんかどうでしょう!いやそうしてください!」って言われたり、咲ちゃんと伶奈ちゃんと僕だけ異常にしつこく勧誘してきたから悠斗がほぼ空気だったよ。
「それじゃ次は文化部の部活棟行ってみるか?」
そういえばみんな希望の部活とかないのかな?
「ねえねぇ、悠斗もそうだけど咲ちゃんも伶奈ちゃんも入りたい部活ってないの?」
悠斗なんて運動なんでもできてたみたいだし、どっちかというと咲ちゃんも伶奈ちゃんも運動部系に入りそうな感じだけど。
「俺は特に決めてないけど」「私も特に」「うんうん」とみんな答える。
「でも中学の頃私達はバスケ部だったよっ」
「でもきつくてきつくて、本当よく2年ちょっと耐えられたのか不思議なくらい…」
へぇ~、咲ちゃんや伶奈ちゃんがバスケしているの見てみたいけど。でもバスケ部ってそんなにきついのかぁ。
「俺はご存知サッカー部」
「だったら悠斗はサッカー部に入ればいいのに」
「いいじゃねぇか、別に」
おっと話してるうちに部活棟についたみたい。
なるほどでかい、ここに文化部のいくつかの部室が入ってるのかぁ。ほんとにこの学校ってすごいんだなぁ。
「よし、見に行こっ」
なんだか伶奈ちゃんはノリノリだなぁ。
でもこの部活棟の中気になるなぁ、はっ!いやいやあくまで僕は部活の見学にきたわけであって決して部活棟の見学にきたわけでは…………
「いいんじゃねぇか?部活見るついでに中を見て回れば」
「なっ⁉」
なぜ僕の心がよまれた⁉
「あれ?そういえば晴海ちゃんって部活棟にきたことなかったんだっけ?」
「私と伶奈は説明会で部活棟も案内されたからね」
「おーい、さっさと入ろうぜー」
悠斗が、あっ!もうドア開けて入ってっちゃったよ。早いな悠斗。
よし、僕も早く行こーっと早く中見たいしねっ!
「うわぁ、さすが……広いねぇ……」
入口から中に入るとホテルでいうとロビーみたいなものがある。かなりの広さだ。
「ああ、確か文化部は14くらいあったはずだけどこの部活棟はデカすぎて空き部屋が何個もあるみたいだしな」
「よし、じゃあ1階からまわろっか!」
僕は部活棟にワクワクして入ったが結局これという部活はみつからなかった。科学部なんて科学の成績が悪かった僕にはきつすぎるし、家庭科部はなかなかいいなっ、と思ったりしたけど、どうも顧問の先生が厳しい人だそうで1日でも部活を休むと料理とは関係ないのにグラウンド10周だとか言われて断念しました。いやいや、万が一のことを考えてだからねっ⁉
そんなわけで、結局文化系の部活はみつからなかったよ………
なんかみんなにも申し訳ないなぁ…はぁ。
「なんかあんまりいいのなかったねぇ」
「確かに伶奈の言うとおりかも…」
あれ?みんなも見つかってないのかな?
「え?2人とも見つかってないの?」
「うん」「えーっと」
咲ちゃんが少し考えるようにしたあとにこう言った。
「ちょ、ちょっと気になる部活あるから見てくるね!」
は、早い、行ってしまった。
そだ悠斗は、
「ねぇ、悠斗は?」
「ああ、俺は特には決めてないけど。まぁ、多分さっき晴海に言われたとおりサッカー部にしようかな?って思ってんだ」
「そうなんだぁ」
確かに悠斗はサッカーの技術がすごい。ほんとに文の手前にVeryってつけても全く問題ないくらいだし。
「それじゃ入部するかどうか最終判断するためにサッカー部見に行ってくるわ!」
あ、行っちゃった。
足早いなぁ。
「どうしよっか、私達」
「う、うん」
ああ、どうしよ…2人とも行っちゃった。なんか僕らだけいかないのもなんか、
「でもさ」
僕が考えてると伶奈ちゃんが、
「よくよく考えたら部活って今入らなくてもあと1ヶ月くらい余裕あったよね?」
「そ、そういえば確かに…」
「じゃあ、私達はゆっくり考えて行こっ!」
「そ、そうだねっ」
そっかそういえばあと1ヶ月は余裕あったんだっけ、なんならもう少しゆっくりと……
ピンポーン
「ん?なんだろ?」
『生徒の呼び出しを行います。1-D組相良 晴海さん。1-D組相良 晴海さん。天野先生がお呼びです。至急職員室までおこしください』
あ、天野先生ってまさか…………