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これからの僕(私)  作者: 阿部いりまさ
これからの僕(私)〜本編〜
52/64

51.晴海は寒い日を過ごす

僕の初めての文化祭、そして文化祭のすぐ後にあった定期テストが終わると季節は本格的な冬へと進んでいた。

今朝の気温は…4℃……寒すぎ。

これくらいになるとさすがに制服もブレザー着てるだけじゃ寒さをしのぐのは厳しくなりだんだんとマフラーやコートを着てくる人も増えてきた。僕も着てるんだけどね。しかもタイツも履いてる。タイツってこんな暖かかったんだって少し感動しちゃったよ。

そういえば小学校や中学校に学年に1人はいたよね、1年中半袖半ズボンの人。寒くないからって言ってるわりには鳥肌すごいたってたなあ。

上条君は今でも半袖半ズボンなのだろうか。


「う〜寒い」


つい言ってしまうほどこの日は寒かった。


***学校***


「教室は暖かいなぁ…」


ただいまの時刻は13時20分お昼休みの時間だ。

いつもは中庭やら屋上やらテラスやらでお昼ごはんを食べてるクラスメート達もほとんどが教室にいる。

すっかり太陽は上に上がっているのにまだ寒い。外の気温多分10℃ないよねこれ。


「今日寒いもんね」


咲ちゃんも寒いのは苦手らしくやたら今日は着込んで来ていた。

今もブレザーの下にピンクっぽいセーターを着ている。 ちなみにこのセーターはこの前僕と咲ちゃんと伶奈ちゃんと買い物に行った時に買ったやつで咲ちゃんはピンク、伶奈ちゃんは黄色、僕は水色にした。


「でもこの後体育だよね…」


「え!伶奈ちゃんのクラス体育なんだ」


「私たちも体育だよ晴ちゃん」


な、なんだってー!?

こんなに寒い日に体育とかテンションがた落ちするな…。

しかも今月から体育でやる内容は…。


「今日も持久走なんだろうねえ」


そう。僕が小学、中学と最も大嫌いな学校行事No.1に君臨してきたラスボス……マラソン大会が今月の下旬にあるのだ。あ、ちなみに嫌い行事No.2は体育祭、No.3は球技大会と運動系が続くよ。

体育祭や球技大会はまだ救済処置があるからまだいいんだ。だって体育祭は競技に1つ出ちゃえばもう後は休んでるだけですむし、球技大会は端っこにいれば相手にされず自然と終わらせることができる。

しかしマラソン大会は救済処置が全くと言っていいほどない。皆無。

「歩けばいいじゃん」と思うかもしれないけど歩いても同じだよアレ、結局ゴールしないと成績落とされるしサボるという手も使えないし、ほんとになんなんだろうね。

話が長くなった。


「でも今雨降り始めたよ?」


「ほんとに!?伶奈ちゃん!!」


「う、うん。ほら」


窓の外に目を向けると、おお確かに雨が降り始めている。

さっきまで降ってなかったから軽く絶望しかけてたところに雨。まさに恵みの雨。


「今日は持久走はなさそうだねえ」


「うんっ!!!」


「晴ちゃん喜びすぎ…」


いやもう気分は最高だね!

ここまで気分がいいのはあれだ。晩御飯がカレーだったときくらい。いやほんとにおばあちゃんのカレーってすんごい美味しんだよね。 ちなみに家は豚肉でした。


「じゃあ体育館でラジオ体操かね」


「え、それほんと?伶奈ちゃん」


「うん。うちのクラスの娘が話してたよ」


ラジオ体操か……。

もしかして1時間まるまるラジオ体操なのか。……それはそれできついかもしれない。

でもまあ、持久走よりはいくらかというより全然マシだけど。

気づいたらもう昼休みもあと10分くらいになっていた。


「じゃ、またあとでね〜」


そう言うと伶奈ちゃんは手をふりふり振りながら教室を出て行った。


「じゃ、私たちも準備しよっか」


「そうだね」


さーて、いっちょ頑張りますか。

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