37.晴海は廃墟を後にする
「こ、この部屋かな…」
唸り声みたいなのが今、目の前にある部屋から聞こえてくる。おそらくこの部屋は患者が寝泊まりしていた部屋だろうけど一体何が⁉︎
ガラガラ…
おそるおそるドアを開けてみると、なんと目の前には摩訶不思議な光景が!
……あるはずもなく、
「やっぱり、何もないじゃん」
部屋は特に変わったこともなく静かだ。おそらくさっきまでの声のような音は窓が空いてるからそこからの風が入り込んでそう聞こえただけなんだろう。
「お、そだ!早く僕もみんなのところ行かないと!」
もしかしたらみんな、僕だけ下に行ってないから心配してるかもしれないしっ!
それにしてもやっぱり幽霊なんていなかったかぁ、まあ最初から信じてませんでしたがっ!!!
「あ、晴海ちゃんだいじょぶ?」
「あれ?咲ちゃん」
なんで咲ちゃんが?
「一階に行ってから晴海ちゃんがいないことに気づいて……ご、ごめん!」
「いやいや全然平気だよ」
全く、これはきっと悠斗と筒井君が咲ちゃんに迎えに来させたたんだな。
あの二人、全く男らしくないよなあ………でも僕なんかそれとは比べものにならないくらい男らしくないんだよね。 体なんて女だし。
「あ、だいじょーぶー?」
「あ、伶奈ちゃん!だいじょぶだよっ!」
「咲も無事に帰ってきてくれてよかったよぉ。一人で晴海ちゃんを迎えに行くんだからー」
そんな伶奈ちゃんの言葉に晴海ちゃんは笑顔で受け流してる。
そういえばあの男達がいないな。
「ねえねえ、悠斗と筒井君は?」
「ああ、あの二人なら…クスッ」
笑い方怖いよ伶奈ちゃん……。
「え?」
「逃げてるよ」
逃げてる?
何から?
「あ、逃げてる!」
そうやって指を指されたほうを見るとどうやら悠斗と筒井君が近所の人?に追われてる。
なるほど、この病院に入ってるとこ見られて追いかけ回されてるのか。
「ささ、私達は帰っちゃお」
「咲の言うとおりだね」
そんじゃ僕もかえろーっと。
悪いね二人とも♪
「「すみませんでしたぁ!!!」」
「まてぇぇぇ!!!」
この後二人はあっさり捕まり学校や自宅へ連絡され、こってりしぼられましたとさ♪




