32.悠斗は奏真とゲームする
ども!阿部いりまさです!
今回も悠斗君の話となります。最後にきたのは誰なのか勘のいい人ならわかるかも⁉
ともかく次のお話はまた晴海に戻ります。どうぞご期待を!
「んま、あがれよ」
1時間ほど前、俺は学校での補習を終え、学校から帰る途中に近くの公園によった。そこでしばらく休んでいるとあいつからメールがきた。
「ああ、じゃまするぞ」
こいつだ………。
こいつはさっき公園で久しく会った中学の頃の友人「藤川 奏真」。何とまあ、めんどくさいような性格をしているのだが根はいいやつである。
会って何分かは公園で話していたがやはりこの時期は暑くてさ。だから家にあげてやったんだ。こいつには中学の頃、いろいろと世話になってるし。
「あれ?親いないのか?」
「ああ、今日はどっちも仕事だよ」
俺の父さんはある会社の社長をしているのだが、そのせいで滅多にこの家には帰ってこない。そして母さんも、俺の父さんと結婚した頃から仕事が好きらしく今になっても休まずに働き続けているというわけだ。そのおかげでだいたい毎日、夜の8時くらいまでは俺は1人で家にいるということだ。
「でも相変わらずお前の行事にはきてくれるんだろ?」
「ああ、当たってる」
俺と奏真はそんな会話をしながら俺の部屋へと行く。
「へえー、広いなあ。前の家も広かったけどこっちの方がもっと広いなっ!羨ましいよ」
いちいち大げさだなあ。
「あんまりうるさくすると、追い出すぞ」
「わ、わりい…」
しかし、家にはあげたけどどうするか。やっぱりゲームだよな!
えーっと確か、ウニイレがあったはずだが……どこだ~?
「おい!お前、この可愛い娘たち誰だよ⁉」
え?
こいつ何時の間に……。
「前にメールで話したろ。こいつが筒井圭吾、こいつが日高伶奈、こいつが小宮山咲、そしてこいつが相良晴海」
この写真は前にみんなで祭りに行ったときに撮った写真。
机の上に置きっぱなしにしてたの忘れてた…。
「ほう、なかなかこの娘たち可愛いぞ」
二回目だぞ。
「あれ?そういえば相良って名字、海都と一緒なんだな!しかもこの娘が特に可愛い!」
「アア、ソウダナ」
「おい!俺の頼みだ悠斗!この娘を今すぐこの家に呼んで俺を紹介してくれ!そうすればゆくゆくは………ふふふ」
変わってないな……、やたらとポジティブかつ、変態思考なのは………。
言わないようにしてたけどこいつ1回病院で見てもらった方がいいんじゃねえのか?
「晴海は今でかけてるらしいから呼べないよ」
「晴海だと⁉ お前たちはまさかすでにそんな関係に⁉」
めんどくせえ……。
「別に名前で呼ぶくらい結構あんだろうが。いちいち大げさだぞ…」
「いやあ、いいなあお前は青春しててよ」
「そんなことよりさ、久しぶりにウニイレで勝負しようぜ!」
「ああ、じゃあ賭けでもするか。もし俺が勝ったら晴海って娘を俺に紹介する。俺が負けたら……何でもいうことを聞いてやるよ」
まあ、俺が負けることもないだろうし、こいつをこき使えるっていうんならいいか。
「よしっ!受けて立つ!何回勝負にするよ?」
「そうだな、試合数は全部で7回にしとくか、先に4勝したほうが勝ちな」
ふふ、こいつ自分の腕に自信がないからってかなりの保険かけてやがるな……。先にさっさと4勝してこき使ってやろう。
「よしっ!じゃあ勝負するぞ!」
******
「クソッ!あと1点とれば俺の勝ちが決まるのにっ!」
あれからだいたい数時間あまり、勝負は俺の圧勝かと思われていたがなんとここまで3勝3敗。つまり奏真に追い詰められている。しかも今は7試合目で1対1でかなりの互角となっている!
「よしっ!シュートだっ!!」
「や、やべっ!」
俺が操作するチームの1人がシュートをはなつ!
ゴーーーーール!!!!!
テレビからこの実況の声が聞こえたとき俺は、
「いよっしゃああ!勝ち越したあ!!」
ここでゲームの中からタイムアップの笛がなる。
結果は2対1、つまり
「俺の勝ちだなっ」
「クソォ………」
ふう、本気でやってたら何かかなり疲れた。
やっぱり1ゲームに30分以上かけるのは辛い……、しかもそれを7回やったからなあ……。もうゲームはやめにするか。
「おい、何か飲むか?」
「そうだなあ、なんかスッキリするものがいいなっ」
はいはいといいながら俺は1階に降りてお茶をコップに注ぎ、奏真のところに持っていく。
「ふう、サンキュー」
「ああ。でもお前、俺との約束覚えてるよ…」
俺が言いかけたそのとき、
ピンポーン
「ん?誰かきたぞ」
「ああ、ちょっとでてくるわ」
ったく、誰だ?
誰か家に来る用事あったかなあ?
あとがきにてすみませんが書かせていただきます。
もしかしたら明日は私用により投稿できないかもしれません。
皆さんにはご迷惑をおかけしますがよろしくお願いしますm(_ _)m