28.晴海は1学期を終える
ども!阿部いりまさです。
まずは一日投稿が遅れてしまって本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m
今後もなるべく毎日更新していけるように頑張るつもりなのでどうかよろしくお願いします。
さて、とうとう一学期が終わり夏休み編に入っていきます。
夏休み編は今のところ5〜8話くらいで終わりかな?と思ってたりします。
おっと、長くなってしまいましたので話の続きはまた今度でお願いします。
「ふわあ……」
7月の中旬、ここ梵城高校は夏休みに入る。他の学校と違ってかなり早く夏休みにはいるため、当然夏休みも増えるわけなのだけど、みんなと会えなくなるのはちょっと寂しいかな…。会おうと思えば連絡先は知ってるし、会えなくもないけどさっ
しかし、僕にはやることがあるのだっ!それはクーラーの聞いた涼しい家でゴロゴロすることっ!!
僕は中学の夏休み、特に友達とも遊びにいったりしてなかったからだいたい夏休みの1日といえばゴロゴロしてるだけだった。そのゴロゴロする時間が僕の夏休みの至福の時なのだよっ。
ちなみに僕は今なにをしているかと言うと講堂で終業式の校長先生の話を聞いてるとこ。入学式とかの時もそうだったような気がするけどこの校長先生、話が長すぎるよっ!どれぐらい話してるかと言うともう20分は話てるはず。
早く終わんないかなあ。
「相変わらず話長いよねえ」
僕の隣に座ってる咲ちゃんが一言。
それはもう全くもって同感ですよ。
「うん、ほんとにね。もう疲れちゃったよ」
「こんなに長々と話してもみんな聞き流してるだけだと思うけど」
確かに咲ちゃんの言う通りな気がする。
現に僕は校長先生の最初のほうの話は全く覚えてないし、今ですら何を話してるかわからないし。
「多分先生達も何話してたか覚えてなさそうだよね」
「絶対そうだよ!晴海ちゃん!」
「おい、お前ら静かに話きいてろ」
先生何時の間に⁉
僕と咲ちゃんは「は~い…」と返事して再び校長先生の長い話に耳を傾ける。
疲れるなあ。
あっ、30分に突入した……。
******
「げ、元気だしなよ悠斗」
「………」
あの後、校長先生の長い長~い話は30分ちょいで終わって終業式はもちろん何事もなく終わった。
ただ、悠斗が落ち込んでる理由は他のことで、その他のこととは成績表のこと。
僕も数学が心配だったりしたけど別に心配するほどのことでもなかった。でも悠斗はこの落ち込み様だからたぶん、
「補習が……」
え?
「これでまた夏休み中の補習が増えてしまったあ!!」
うわっ、とびかかってきた⁉
「どうにかしてくれ~、海都~」
ちょ!どこ触ってんだ!?
この男⁉
「わ、わからないしっ!ていうか胸揉むのやめてほしいんだけどっ!!!」
ポカッ
「い、いて~」
全くこの男は。
いきなりとびかかってきて女の胸揉むとか普通に痴漢じゃん!まだ僕だったから良かったものを……。いや、僕でもそういうことはやめてほしいんだけどさ…。
「しかし、まあまあだったな」
僕はもう一度悠斗の頭をポカリ、いくら僕が男だからって遠慮なさすぎだよ悠斗はっ!
「わ、悪かったです」
ふんっ、今更言っても遅いよっ。
「ま、マジで悪かった!海都!さっきのは不可抗力ってやつなんだっ。だから許してくれっ!俺は反省してるから!!」
一体あれのどこがどう不可抗力だと言うんだろうねっ!どう見ても自分の意思でとびかかってきたとしか思えないんですけど。
「あのね悠斗」
「はい」
「僕は男だからね?」
「そんなことは百も承知ですけど」
「あのね、男が男に胸揉まれていい気分になんかならないでしょ?いい気分になるのはホモくらいでさ」
「そ、そうですね」
「それじゃあ、これからは一切僕に対してセクハラまがいのことはしないでね。それ約束してくれたら許してあげてもいいと思う」
「ハイ。ヤクソクシマス」
これは絶対またやりだすよね……。
でもまあ、その時は今よりも厳しく言っとけば少しは懲りるかな。
「じゃ、今回だけな」
「YEAH!!!」
YEAH!!!ってなんなの……YEAH!!!って。
はあっと僕が大きなため息をつくと悠斗が、
「もうしないって!ほんと悪かった!」
今回は真面目そうに言ってる。
今回だけ、ほんとに今回だけは信じてあげようかな。
なんせ明日から夏休み。悠斗は補習があるみたいだし、あんまり変な思いして欲しくないし……。
しばらく考えながら歩いていたら何時の間にかマンションの前についていた。
「じゃあな海都。暇だったら夏休み遊ぼうぜ」
「うん…。またね」
明日から夏休みかあ………。