22.晴海は誰とも付き合わない
ども!阿部いりまさです。
さて、今回は少しだけ話が短くなってしまいしました。この次はいいところで区切らせて終わらせたいと思うのですどうかよろしくです。
「ふうっ、疲れた……」
僕は家のベッドに寝っころがる。
あのラブレターをもらっていたのがバレて僕がごまかしたあとみんなは特にその話題には触れなかったけど、気を使ってくれたのかなあ………。もしそうなら悪いことしちゃったかな………。
「はあ、えーっと…」
あったあった。
このラブレターもらったときはどうしようと思ったけど、やっぱり僕は体は女でも心は男のままで今はいたいと思ってるし断ろうかな。いや、断ろうかなじゃないっ!断ろう!!
そもそも僕はこのラブレターをだした人の名前はおろかどんな人なのかも知らないわけだし、しょうがないよね……。ごめんねっ。
「さてと、ご飯食べてお風呂入ってねよう」
******
「ふわぁ………」
「寝不足か?海都」
「うん。ちょっと考え事してたら何時の間にか4時くらいになってて……」
あのあとすぐに寝ようと思ったけどやはりラブレターのことを考えてしまっていてなかなか眠れなかったんだけど、断るという選択肢しかないくせね………。
いやいや!やっぱり連絡をするのはやめとこっ!僕は男でいたいんだよっ!!
「……もしかしてラブレターか?」
「ふぇっ⁉ な、なんで⁉」
相変わらず勘がいいね、悠斗は。
「いや、なんとなく」
「そ、そっか」
なんだ、適当に言っただけかな?
「それより早くしないと遅刻するぞー」
******
「それで⁉ 」
「え?」
今日は土曜日のため、今回は午前中で授業が終わりっ。それで帰りの支度をしてるときに咲ちゃんに話しかけられた、
「だから、昨日のラブレターのことっ♪」
なんでか知らないけど咲ちゃんと伶奈ちゃんは妙に昨日からウキウキしてるように感じるよ、でも悠斗と筒井君はテンションがダウン中みたい。
「連絡はしてないよっ。だって付き合う気はないからねっ」
当然、付き合うことはできるが僕は男だっ!そしてホモじゃないっ!!!よって付き合う気は最初からありませんっ。
「えー、ちょっとがっかり……」
「な、なんで⁉」
「てっきり付き合っちゃうのかな?って思ってたから」
「そ、そうなんだ…。そういえば、咲ちゃんって、彼氏いないの?」
「いないよっ!彼氏なんて!」
「あ、そ…そですか……」
なんでこんなに強くいうの⁉ もしかして過去に何かあったの⁉
「おーい、何の話してんのー?」
「あ、筒井君。あの、別にどうってことない話だからっ!」
「ほほう、それは気になるな…」
「気になるって何が?」
「ん?そりゃーもちろん相良のスリーサイズとか」
何言ってんだろうこの人は………。
「それセクハラだよね?」
「う、嘘だからスマホいじらないでくれっ!頼む!」
何か最近筒井君、悠斗みたいになってきた感じがする……。いっそのこと悠斗とコンビ組んでもらうしか、悠斗と筒井君で変態コンビ。
「なんで圭吾土下座してんの?」
「筒井君が晴海ちゃんのスリーサイズ聞いてきたからねっ」
確かにそうなんだけど、あんまり大声だと恥ずかしいよ……。咲ちゃん…。
「何⁉ ずるいぞ!晴海!俺にもスリーサイズ教えてくれっ。いや、バストは俺が当ててやる、……74だな!」
ポカッ!
もうちょい大きいよっ!失礼だなっ!!!
全く、ほんとに2人で変態コンビとして活動してくればいいんだよっ。
「いってえ……」
「大丈夫か?悠斗」
「ああ、しかし怒るということはどうやらあってたらしい…」
まだ言ってるよこの人たち………。
「それで結局相良と小宮山は何の話してたの?」
「どうせ、昨日のラブレターとかのことじゃないのか?朝も気にしてたみたいだし」
よいしょ、といいながら僕が殴った部分を抑えて悠斗は立ち上がりながらそう言った。
でも、朝のことまでしゃべらなくても……。
「そうだっ! それであのあと結局相良は連絡は⁉」
「しないよっ。付き合う気はないし」
「そ、そっか」
なんで安心してるような素振りなの……。
「じゃあ私はバスケ部いくねっ♪」
「うんっ。明後日ね、咲ちゃん!」
そっか、強化系の部活は今日もあるんだったよね、相変わらず大変そうだなあ。
「んじゃ、俺も空手部あるからっ!それじゃ!」
「おう。またな圭吾」
そっか、空手部も強化系に入ってるんだったっけ。
「俺たちも帰ろうぜ。帰りにさ、腹でも減ったし何か食いもん奢ってやるから」
「ほんとに⁉ 嘘じゃないよねっ⁉」
「お、おう」
「じゃあ早く帰ろう!」
早く何か食べないと食べないと死んじゃうよっ!
あっ、ラブレターか……一応家においとこうかな……。なんかわざわざ書いてくれたのに捨てるってのもあれだし。
「早く行こうぜー」
「うん!今行くよー!」
そんなことより今はご飯ご飯♪